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#小説
人は誰でも、世界(宇宙)の長い時間のなかで束の間の生を得て世界(宇宙)を"通り過ぎゆく者"である──訳者の黒原敏行さんによる徹底解説。コーマック・マッカーシー遺作『通り過ぎゆく者』『ステラ・マリス』
訳者あとがき
●マッカーシー文学の集大成。どちらから読み始める?
コーマック・マッカーシーは2023年6月13日に逝去した。1933年7月20日生まれで、享年89。大ベテランだったが、最晩年まで創作意欲は旺盛で、亡くなる前年2022年の10月と12月に、新作長篇を二作たてつづけに発表した。それが本書『通り過ぎゆく者』The Passenger と、『ステラ・マリス』Stella Maris
【3/18発売】マッカーシー文学の集大成──『ザ・ロード』の巨匠最後の二部作『通り過ぎゆく者』『ステラ・マリス』(黒原敏行訳)
●喪失と絶望を描き切ったアメリカ文学の巨匠が放つ『通り過ぎゆく者』
あらすじ:
1980年。ルイジアナ州の沖に小型飛行機が沈んだ。サルベージダイバーのボビー・ウェスタンは、海中の機内で9名の死者を確認する。だがブラックボックスがなくなっており、彼は10人目の乗客がいたのではないかと推測する。
この奇妙な一件の後、彼の周囲を怪しい男たちがうろつきはじめる。徐々に居場所を失った彼は、追われるように各
【試し読み】窮地に立たされた作家の苦悩をユーモアを交えながら描く長篇小説『レッド・アロー』(ウィリアム・ブルワー/上野元美訳)
『レッド・アロー』ウィリアム・ブルワー/上野元美訳
最初に言っておきたい。いま、ぼくは幸せな気分でいる。ずっとこうだったわけではない。実をいうと、こんなことはほとんどなかった──満ち足りて楽しいと感じているときでも幸せでなかったのは、そうした気持ちはすぐにもやもやなるもので追い払われてしまうと知っていたからだ。幻想なのだと。いまのぼくが幸せなのは、あの旅がうまくいったおかげ、治療が効いたおかげだ
『コロナの時代の僕ら』著者が語る、現代人が抱える不安の正体とは? 『タスマニア』(パオロ・ジョルダーノ)訳者の飯田亮介あとがき
イタリアの作家、パオロ・ジョルダーノの新作小説『タスマニア』が2024年1月10日より発売中です
『コロナの時代の僕ら』で知られる著者が2021年9月から書きはじめたという本作。訳者の飯田亮介氏は、本作がそれまでの作品とは大きく異なるといいます。パンデミックは何をもたらし、著者はどんな道を選んだのでしょうか。ジョルダーノの作品を日本語に訳し続けてきた飯田氏が本作の魅力を語ります。
訳者あとがき飯
『コロナの時代の僕ら』著者の新作小説。世界的危機と夫婦の危機のはざまで、困難を生きる姿を赤裸々に描く『タスマニア』(パオロ・ジョルダーノ、飯田亮介訳)
早川書房は、イタリアの作家、パオロ・ジョルダーノ『タスマニア』(原題 Tasmania)を2024年1月10日に刊行します。
本作は、『コロナの時代の僕ら』の著者による小説です。世界的危機と夫婦の危機のはざまで、不安に突き動かされ、世界各地をさまようローマ在住の作家。困難を生きる姿を赤裸々に描き、国際的に高く評価される傑作です。
◆あらすじ2015年11月パリ。同時多発テロ直後の街を、ローマ在住
2023年最後の注目作! ブッカー国際賞最終候補作『ハリケーンの季節』(フェルナンダ・メルチョール、宇野和美訳)
『ブラッド・メリディアン』(コーマック・マッカーシー)、『2666』(ロベルト・ボラーニョ)を引き合いに出して評価され、スペイン語圏そして世界の文学界で絶賛された小説『ハリケーンの季節』。
著者のフェルナンダ・メルチョールは、本作の前にはジャーナリストとして、地元の暴力・麻薬に関する犯罪事件を追ったノンフィクション作品を刊行しました。本作の着想も、実際の事件から得たと言います。
そのようにして
短い旅に出た元夫婦。思い起こされるのは過去の怒りや涙、そして確かに存在していた絆──ピュリッツァー賞作家エリザベス・ストラウト新刊『ああ、ウィリアム!』
〇あらすじ
ルーシー・バートンと元夫のウィリアムは、
離婚してからも穏やかな付き合いを続けていた。
ある日、亡き母の秘密を知って動揺するウィリアムに助けを求められ、
ふたりは短い旅に出る。
家族という、時に厄介で時にいとおしい存在は何なのか。
結婚とは、人を知るとは何なのか。
静かな感慨に満ちたブッカー賞最終候補作。
〇著者についてエリザベス・ストラウト
1956年にメイン州ポートランドで
『地下鉄道』の著者が新作で挑んだのは「ジェットコースター的展開の犯罪小説」。コルソン・ホワイトヘッド『ハーレム・シャッフル』の読みどころを語る(訳者・藤井光)
アメリカ文学最高峰のピュリッツァー賞を『地下鉄道』と『ニッケル・ボーイズ』で連続受賞した小説家コルソン・ホワイトヘッド。
その新作『ハーレム・シャッフル』は、強盗ものの映画をきっかけに書かれたという。刊行後、たちまちニューヨーク・タイムズ・ベストセラーとなり、狙いどおり、魅力的なキャラクターとスリリングな展開が米国のメディアから高く評価されています。その読みどころを、訳者の藤井光氏が語ります。
ピュリッツァー賞を受賞した『地下鉄道』の著者が放つ新作エンタメ小説! 『ハーレム・シャッフル』(コルソン・ホワイトヘッド、藤井光訳)11/21発売
アメリカ文学最高峰のピュリッツァー賞を受賞した『地下鉄道』の著者コルソン・ホワイトヘッドによる長篇小説『ハーレム・シャッフル』(原題 Harlem Shuffle、藤井光訳)を2023年11月21日に刊行します。
◉あらすじ「親が悪党だからって、子も悪党になるわけじゃない。そうだろ?」
ハーレムにある中古家具店で働くアフリカ系アメリカ人のレイ・カーニー。近頃、彼の店にはガラの悪い男たちが出入り
第96回アカデミー賞🄬主演女優賞を受賞(エマ・ストーン)! 映画『哀れなるものたち』の原作小説、好評発売中!
早川書房は、スコットランドの作家、アラスター・グレイ『哀れなるものたち』(原題 Poor Things)を2023年9月26日に刊行します。
本作をもとに作られた映画『哀れなるものたち』(監督:ヨルゴス・ランティモス/主演:エマ・ストーン)が、数々の賞を受賞・ノミネートされて話題となっています!
第96回アカデミー賞🄬にて主演女優賞、衣装デザイン賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞を
【9/20発売】白人だらけの出版社で同僚となった二人の黒人女性。その運命を分けた巨大な陰謀とは──『となりのブラックガール』
「ゲット・アウト」×「プラダを着た悪魔」と評され、Huluでドラマ化もされた長篇『となりのブラックガール』(ザキヤ・ダリラ・ハリス/岩瀬徳子訳)が早川書房より刊行です。
舞台は、ニューヨークの名門出版社。26歳の黒人女性で若手編集アシスタントのネラは、いつか名作を送り出したいと夢見ているが、昇進は遠く、恵まれた白人ばかりの同僚の無神経さに苛立つ日々だった。となりの席に、職場で二人目の黒人女性、新