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【1/29発売】自信喪失の作家が迷い込む"精神の旅"を描いた傑作長篇『レッド・アロー』(ウィリアム・ブルワー/上野元美訳)

「ぼくをだめにした本は、ぼくが書いた本だった」

初の詩集"I Know Your Kind"で高評価を受けデビューしたアメリカの作家ウィリアム・ブルワーが、自信喪失の作家の苦悩をユーモアを交えながら描き出したデビュー長篇小説『レッド・アロー』(原題:The Red Arrow)の邦訳を上野元美さんの翻訳で刊行します。

作家デビュー、次作契約、結婚…作家である主人公は成功をつかんだはずが、なぜか心が満たされない。うつ病に悩まされる彼はやがて、あるトリップに出ることに――。苦悩する作家の内に秘められた精神世界を見事に描き出し、全米図書賞を受賞したSF作家のチャールズ・ユウや、ネイサン・ヒルからも絶賛された本作。邦訳版には円城塔さんの解説も収録されています! 1月29日の発売をお楽しみに。

装幀/森敬太(合同会社 飛ぶ教室)

●書誌情報

著者:ウィリアム・ブルワー
訳者:上野元美訳
解説:円城塔
判型:四六判並製
ページ数:336ページ
本体価格:2700円
発売日:2024年1月29日

●あらすじ

ぼくはローマから高速鉄道《フレッチャロッサ(赤い矢)》に乗ってモデナへと向かっている。多額の借金を返済すべく、イタリア人物理学者の回顧録のゴーストライターをしていたけれど、失踪してしまった彼をさがし出すために。

車中でぼくは思い出す──画家として失敗し、まぐれ当たりで作家になった日々、第二作が全く書けない苦痛、カリフォルニアでの幻覚剤療法。そして、物理学者の回顧録はこう始まる──

"時間は起点と終点のある一本線ではない。さまざまな先端を持つ一本の矢なのだ"。

●試し読み

●著者について

ウィリアム・ブルワー/William Brewer

(c) Brian Tierney

ウエストバージニア州出身。2016年、オピオイド禍と貧困をテーマにした詩集デビュー作"I Know Your Kind"がナショナル・ポエトリー・シリーズを受賞。『地上で僕らはつかの間きらめく』(新潮社、木原善彦訳)のオーシャン・ヴオンからも高評価を受けた。長篇デビュー作となる本書『レッド・アロー』は、2023年のカリフォルニア・ブック・アワード(カリフォルニア州在住の作者の作品に与えられる賞)の銀賞に輝いた。現在、カリフォルニア州のスタンフォード大学でクリエイティブ・ライティングを教えている。

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『レッド・アロー』は1月29日に発売予定です。

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