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海外文芸

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翻訳文芸書に関わるニュースや試し読み、特別公開原稿などをお届けします。
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記事一覧

30社以上に出版を断られた作品がブッカー賞受賞!?  100万部突破の話題作『シャギー・ベイン』の訳者あとがき。

 早川書房では、イギリスで最も権威のある文学賞の一つであるブッカー賞をデビュー作にして受賞した『シャギー・ベイン』を4月20日に刊行します。本書はブッカー賞受賞に加え、全米図書賞の最終候補作になり、2021年の全英図書賞の年間最優秀作品賞も受賞。原書は英語圏のみで既に100万部を売り上げ、英米の文学界で高い評価を得ている注目作です。

実は本作は、30社以上の出版社に断られた末に、ようやく一社との

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ありがとうございます!今日のおすすめは『ザリガニの鳴くところ』です。

【試し読み】グレイディ・ヘンドリクス『吸血鬼ハンターたちの読書会』、超おもしろ怖いホラー・エンターテインメント!

ユニークな吸血鬼ホラー・エンターテインメント、グレイディ・ヘンドリクス『吸血鬼ハンターたちの読書会』は、4月20日発売です。昨年のローカス賞ほかの候補に挙がり、各種年間ベストに選ばれた、超おもしろ怖いこの作品。その「おもしろ」の部分を試し読みいただけるよう一部抜粋しました。ぜひお楽しみください。

 
    第1章
 
 
 1988年、ジョージ・H・W・ブッシュは〝私の唇を読んでくれ〟と人々に

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ありがとうございます!今日のおすすめは『三つ編み』です。

英国最高の文学賞 ブッカー賞受賞作『シャギー・ベイン』(ダグラス・スチュアート、黒原敏行 訳)

早川書房では、イギリスで最も権威のある文学賞の一つであるブッカー賞をデビュー作にして受賞した『シャギー・ベイン』を4月20日に刊行いたします。本書はブッカー賞受賞に加え、全米図書賞の最終候補作になり、2021年の全英図書賞の年間最優秀作品賞も受賞。原書は英語圏のみで既に100万部を売り上げ、英米の文学界で高い評価を得ている注目作です。

●あらすじ1980年代、英国グラスゴー。

“男らしさ"を求

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ありがとうございます!『名探偵ポアロ オリエント急行の殺人』もどうぞ!

『もうやってらんない』(カイリー・リード/岩瀬徳子訳)の「訳者あとがき」特別公開中です。

早川書房から、4月5日火曜日に『もうやってらんない』(カイリー・リード/岩瀬徳子訳)が刊行されました。一見リベラルに見える白人に、無意識に潜む黒人への差別感情を炙り出し、英米で話題沸騰。70万部突破のブッカー賞候補作です。
本note記事では、訳者の岩瀬徳子氏による「訳者あとがき」を公開いたします。

特にリベラルなエリート層に顕著な、日々のカジュアルレイシズム(無意識の人種差別、悪気のない人種差

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ありがとうございます!今日のおすすめは『わたしを離さないで』です。

全米170万部の話題作がうまれた背景は? 現代アメリカを理解するための必読小説『ひとりの双子』解説(新田啓子)

「入れ替わっても気づかれない」とさえ言われた双子が、ある選択によって、正反対の人生を送ることになる。
アメリカの小説家、ブリット・ベネットが『ひとりの双子(原題:The Vanishing Half)』で描くのは、そんな姉妹。姉のもとから突如消えた妹は、自由をもとめて、素性を偽り、故郷から遠くのどこかで暮らしているという。姉は噂しか知らず、もう何年も会っていない。

妹を追いかける物語は、サスペン

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ありがとうございます!今日のおすすめは『三つ編み』です。

自分らしくいるために嘘をついた。それは許されない嘘なのか? 小説『ひとりの双子』試し読み②

報われない環境に生まれ育ち、自分の将来も自由に選べそうにない。そんなとき、新しい世界への扉、自分らしくいられそうな世界への扉が見えた。双子は、いっしょに扉を通りぬけて、別々の道を選んだ。
妹は、姉のもとから姿を消し、素性を偽って裕福に暮らしているという。それから数十年、2人のつながりは切れたかに見えた。あの日まで――。

アメリカの小説家、ブリット・ベネットによる長篇小説『ひとりの双子』は、サスペ

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ありがとうございます!『名探偵ポアロ オリエント急行の殺人』もどうぞ!

全米170万部突破。現代アメリカ文学の新たな声『ひとりの双子』(ブリット・ベネット、友廣純訳)

アメリカの作家、ブリット・ベネット『ひとりの双子』(原題 The Vanishing Half)を2022年3月26日に刊行します。

本作はアメリカで2020年に刊行されると、またたく間に話題となった長篇小説です。
物語は、ある日、姉のまえから姿を消した妹の謎をめぐって展開します。妹の行方を追いかけるさまを、サスペンスと驚きと抒情たっぷりにつづる抜群のストーリーテリング。そして、双子の分断をひき

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人生の滋味を描く名手アン・タイラーが贈る、不器用な中年男性のやり直しの物語『この道の先に、いつもの赤毛』(3月16日発売)

英国で最高の文学賞であるブッカー賞。その2020年の候補作となった、アン・タイラー『この道の先に、いつもの赤毛』(原題:Redhead by the Side of the Road)が3月16日に発売されます。翻訳を手掛けるのは、エリザベス・ストラウト『オリーヴ・キタリッジの生活』などを訳されている小川高義さん。アン・タイラーらしいユーモラスで滋味深い仕掛けが光る作品です。

◎本書に寄せられた

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ありがとうございます!『これからの「正義」の話をしよう』もおすすめです

韓国の美容整形や経済格差をリアルに描く、『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)の冒頭の試し読みを特別公開いたします。

2月16日の発売後、絶賛好評発売中の『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)。韓国の美容整形事情をリアルに描写し、経済格差や学歴差別、妊娠、出産、子育てや義実家との付き合いなど、女性の生きづらさを描きながらも、逞しく生きていく女性たちに勇気をもらえる小説です。このnote記事では、冒頭の2章を特別に無料公開いたします。

アラ

 スジンは何がなんでもルームサロン嬢になるつもりでいる。廊

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ありがとうございます!『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』おすすめです

3月2日発売『共犯者』(ローラ・ラフォン/金丸啓子訳)の「訳者あとがき」を特別公開いたします。

早川書房では、3月2日水曜日に、フランス人作家ローラ・ラフォンによる小説『共犯者』(原題 CHAVIRER)を刊行いたします。若者を支援するという名目を掲げながら、中身は少女の組織的な性的搾取を目的としていた奨学金財団の実態を暴きながら、長年にわたる少女の苦悩を丁寧に、そして繊細に描いています。フィクションでありながら、10代の少女をグルーミングする手法や、被害少女たちがその後の人生に支障をきたし

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ありがとうございます!今日のおすすめは『なめらかな世界と、その敵』です

話題の新刊『アディ・ラルーの誰も知らない人生』読者モニターの感想ご紹介! (その2) 「情景・心情描写が見事」 「読み応えと読後の余韻が半端ない」

V・E・シュワブ『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(高里ひろ訳)、おかげさまで好評発売中です。そのゲラ先読みキャンペーンに参加された読者モニターの方々から本作へ寄せられたコメントを紹介する企画の第2弾をお送りします。いくつか長文の、熱いコメントをいただいています(ありがとうございます)。

前の記事はこちら:
話題の新刊『アディ・ラルーの誰も知らない人生』読者モニターの感想ご紹介! 「読みながら

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ありがとうございます!今日のおすすめは『ザリガニの鳴くところ』です。

話題の新刊『アディ・ラルーの誰も知らない人生』読者モニターの感想ご紹介! 「読みながら場面のひとつひとつが鮮やかに映像になって浮かびました」 「人生の解像度が上がったように思います」

ハリウッドで映画化進行中! 2月16日発売のV・E・シュワブ『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(高里ひろ訳)は、31カ国で翻訳が決定した感動のエンターテインメントです。

***作品のあらすじについては、こちらの記事もご覧ください***
・高殿円さんに推薦コメントをいただきました。『アディ・ラルーの誰も知らない人生』2022年2月16日発売!

この記事では、そのゲラ先読みキャンペーンに参加され

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ありがとうございます!『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』おすすめです

2月16日発売『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)の訳者あとがきを特別公開!

早川書房では、2月16日水曜日に、現代韓国を舞台にルッキズムや生い立ち、経済格差の呪縛に苦しむ女性を描いた小説『あのこは美人』(フランシス・チャ/北田絵里子訳)を発売いたします。本日は、特別に翻訳家の北田絵里子氏による「訳者あとがき」を公開いたします。

訳者あとがき

 韓国系アメリカ人、フランシス・チャのデビュー長篇小説『あのこは美人』If I Had Your Faceの全訳をお届けする。現

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ありがとうございます!今日のおすすめは『わたしを離さないで』です。

高殿円さんに推薦コメントをいただきました。『アディ・ラルーの誰も知らない人生』2022年2月16日発売!

2022年2月16日に刊行するⅤ・E・シュワブの『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(原題:The Invisible Life of Addie LaRue)の続報です。
『アディ・ラルーの誰も知らない人生』は、アメリカで100万部超えの大ヒットで、31カ国で翻訳が決定した、話題のロマンティック・ファンタジイ。ハリウッドでの映画化も進んでいるとのこと。

本書に作家の高殿円さんの推薦コメントをい

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ありがとうございます!今日のおすすめは『なめらかな世界と、その敵』です