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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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#動物

『カラハリが呼んでいる』で描かれる瑞々しく繊細な自然描写。とりわけ印象的なのは…

『カラハリが呼んでいる』で描かれる瑞々しく繊細な自然描写。とりわけ印象的なのは…

若いアメリカ人夫妻がアフリカ・カラハリ砂漠の果てなき荒野で暮らした7年間。その記録である『カラハリが呼んでいる』(マーク・オーエンズ&ディーリア・オーエンズ/早川書房)には、世界的ベストセラー『ザリガニの鳴くところ』の原点となる瑞々しい自然描写が溢れていると早くもファンの反響が届いています。
ディーリア・オーエンズが過ごしたキャンプを訪れる様々な野生動物たち。その細やかな交流を綴った印象的なシーン

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新刊『カラハリが呼んでいる』の奥底で繋がる『ザリガニの鳴くところ』との共通点とは?【北上次郎さん解説文】

新刊『カラハリが呼んでいる』の奥底で繋がる『ザリガニの鳴くところ』との共通点とは?【北上次郎さん解説文】

世界で1000万部超が売れ、日本でも本屋大賞を受賞したベストセラ―『ザリガニの鳴くところ』。この著者が若い時期にアフリカ荒野で暮らす野生動物の生態を細やかに綴ったのが『カラハリが呼んでいる』(マーク・オーエンズ&ディーリア・オーエンズ/ハヤカワ・ノンフィクション文庫)です。大ベストセラーでも高く評価された瑞々しい自然描写の奥には、このアフリカの大地で過ごした若き日の記憶があるに違いない――そう語る

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『カラハリが呼んでいる』刊行!『ザリガニの鳴くところ』の瑞々しい原点

『カラハリが呼んでいる』刊行!『ザリガニの鳴くところ』の瑞々しい原点

世界1000万部&本屋大賞1位のベストセラー『ザリガニの鳴くところ』著者、ディーリア・オーエンズの原点となったもうひとつのベストセラー『カラハリが呼んでいる』(マーク・オーエンズ&ディーリア・オーエンズ/早川書房)。本書は、若いアメリカ人夫妻(マークとディーリア)が自然の驚異が満ちる荒野――アフリカ・カラハリ砂漠で暮らした7年間の記録。
道も水源もない未踏の地で力強く暮らす野生動物の生活を記録・研

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叱られたイヌが悲しい表情をするのはなぜ? 『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?』【本文試し読み】

叱られたイヌが悲しい表情をするのはなぜ? 『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?』【本文試し読み】

「イヌは叱られると悲しい表情をするのはなぜ?」
「メンドリの気を引くため、オンドリは平然と嘘をつく?」
「リスはときどき盗みを働き、シカも悲しみに暮れる?」

ドイツで100万部を突破した世界的ベストセラー『樹木たちの知られざる生活』の著者、ペーター・ヴォールレーベンさんの続篇がついに文庫化!
動物たちのリアルな感情世界を描いた『後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ 動物たちは何を考えているのか?』(『

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愛犬家の思いに、ついに科学が追いつく。全ての犬好きに捧ぐ『イヌは愛である』

愛犬家の思いに、ついに科学が追いつく。全ての犬好きに捧ぐ『イヌは愛である』

イヌが人間にあふれんばかりにそそぐ、その好意の源はどこにあるのか? 科学の禁忌とされてきたその謎に、名門アリゾナ州立大学でイヌを専門に研究するクライブ・ウィン教授が挑む『イヌは愛である』が刊行されました。

推薦の声

人とイヌの出会い、その共生の歴史。
それは「愛」と呼べるものかもしれない。
ーー菊水健史(麻布大学獣医学部教授、本書解説者)

科学がついに明らかにしたイヌの秘密。
それは、他のあ

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動物は互いをどう呼び合っている? 人が付けた名前への反応は? ドイツで27万部のベストセラー『動物たちの内なる生活』(早川書房)から特別抜粋

動物は互いをどう呼び合っている? 人が付けた名前への反応は? ドイツで27万部のベストセラー『動物たちの内なる生活』(早川書房)から特別抜粋



(書影をクリックするとAmazonページにジャンプ)

『動物たちの内なる生活 森林管理官が聴いた野生の声』
ペーター・ヴォールレーベン/本田雅也訳 早川書房

「命 名」

私たちには当たりまえなことだけれど、コミュニケーションをとるとき、私たちはおたがいを名前で呼び合える。大きな社会のなかで誰かとつつがなく接触を持つためには個人の名前が必要であり、その名前を口にすることで、人は相手の注意を

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新宿にタヌキ!? 生息地には意外な歴史あり 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)その1

新宿にタヌキ!? 生息地には意外な歴史あり 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)その1



舗装された地面と高いビルにおおわれた大都市・東京には、「自然」がほとんどないように見えます。ところが、そんな東京23区にも意外なほどたくさんの生き物がいるんです。新宿でたくましく生きぬくタヌキやカワセミ、下町を彩るカラフルなトンボ、都心の「太古の森」に住むチョウ、埋立地に帰ってきた魚介類などなど。テレビでも活躍中のライターの川上洋一さん(新宿生まれ)のガイドで、東京の生き物と歴史を知る散歩に出

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南米の野良犬、北欧の家族の一員に。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集4

南米の野良犬、北欧の家族の一員に。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集4

第1回 第2回 第3回

ジャングルに暮らす野良犬が、アドベンチャーレーサーのミカエル・リンドノードさんに出会いました。ミカエルさんからミートボールをもらった犬は、彼に懐き、どこまでもついていきます。やがてアーサーという名前をつけてもらい、ミカエルさんたちのチームに仲間入りしました。

アーサーとミカエルさんはさまざまな難関を乗り越え、ミカエルさんの家族が待つ家に向かうことになりました。南米エクア

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ジャングルの犬が道案内!? 野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の実話。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集3

ジャングルの犬が道案内!? 野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の実話。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集3

第1回 第2回

ジャングルに暮らす野良犬が、アドベンチャーレーサーのミカエル・リンドノードさんに出会いました。ミカエルさんからミートボールをもらった犬は、彼に懐き、どこまでもついていきます。やがてアーサーという名前をつけてもらい、ミカエルさんたちのチームに仲間入りすることになりました。

アーサーとミカエルさんたちが出会ったレースを改めて紹介します。

アドベンチャーレース世界選手権2014年エ

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ここでお別れだ…。野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の実話。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集2

ここでお別れだ…。野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の実話。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(4/20発売)特集2

第1回目はこちら。

ジャングルに暮らす野良犬が、アドベンチャーレーサーのミカエル・リンドノードさんに出会いました。ミカエルさんからミートボールをもらった犬は、彼に懐き、どこまでもついていきます。やがてアーサーという名前をつけてもらい、ミカエルさんたちのチームに仲間入りすることになりました。

アーサーと出会ったジャングルのぬかるみ道を抜けて、ミカエルさんたちはようやく休憩所にたどり着きました。

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この出会いは運命だ。野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の物語。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(好評発売中)特集1

この出会いは運命だ。野良犬がジャングルのレースで飼い主に出会った感動の物語。『ジャングルの極限レースを走った犬 アーサー』(好評発売中)特集1

「人間の最良の友」ともいわれる犬。どの出会いにもすばらしい物語がありますが、ひとつ、信じがたい運命的な出会いをした犬と人の物語を紹介します。

犬の名前はアーサー。ジャングルの極限レースの最中に、家族となるミカエル・リンドノードさんに出会います。

ミカエルさんは、ジャングルや高山、砂漠や積雪地帯などの過酷な道を踏破するアドベンチャーレースの選手。彼がアーサーと出会ったのは、標高4000m、全長約

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