- 運営しているクリエイター
記事一覧
AIが誕生するずっと前、自動チェス指し人形が発明された⁉ トム・スタンデージ『謎のチェス指し人形「ターク」』まえがき
18世紀ウィーンに、チェスを指す自動人形「ターク」が現れた。中東風の衣装をまとったタークは、チェスの達人をことごとく打ち負かし、ナポレオンやベンジャミン・フランクリンと対局、エカテリーナ大帝をも驚嘆させた。混乱に陥った人々のため、記者エドガー・アラン・ポーがその秘密に挑む……。
謎の自動機械の世にも数奇な生涯をたどるとともに、後のコンピューターやAIの開発に及ぼした多大な影響を解き明かす『謎のチ
過去の歴史に現在の姿が、現在の歴史に過去の姿が見える。『ヴィクトリア朝時代のインターネット』『謎のチェス指し人形「ターク」』著者トム・スタンデージ氏インタビュー
英経済週刊紙「エコノミスト」(The Economist)編集者のトム・スタンデージ氏の2冊の著書、『ヴィクトリア朝時代のインターネット』と『謎のチェス指し人形「ターク」』が今年に入って相次いでハヤカワ・ノンフィクション文庫に収められ話題になっている。
インターネットやAIのルーツを18世紀以降の歴史の中で探った新鮮な視点で欧米での注目度は高く、『ヴィクトリア朝時代のインターネット』はテレビ番組
【祝】2024年のノーベル経済学賞受賞!ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン、サイモン・ジョンソンの著作を一挙紹介
「社会制度が国家の繁栄に与える影響の研究」にて2024年のノーベル経済学賞を受賞した、ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン、サイモン・ジョンソン。
当社では、過去にアセモグル&ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』、『自由の命運』、アセモグル&ジョンソン『技術革新と不平等の1000年史』の三書を翻訳刊行しています。
今回の記事では、受賞理由とも関係の深いこれら三書をご紹介いたします。ダ
「超加工食品」とはなにか? なにが問題なのか? 『不自然な食卓』訳者あとがき
幾度もの化学的処理と無数の添加物、徹底した工業合成プロセスによって製造され、小売店の棚を埋め尽くす「超加工食品」。その成分の組成から業界をあげた規制妨害の実態まで、綿密なリサーチと著者自身の身体を実験台とした検証を通じて現代の「食」を蝕む病理のすべてを解き明かしたノンフィクション、『不自然な食卓——超加工食品が人体を蝕む』(クリス・ヴァン・トゥレケン著、梅田智世訳)が本日発売しました。
近年注目
権力を握れないエリートが氾濫し、反乱を起こす。ピーター・ターチン『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』より「はじめに」を全文公開!
学歴に見合うポストや報酬が得られず不満を抱いたエリートたちが反エリートに転化するとき、社会は崩壊に向かう――。数理モデルを駆使して歴史の法則を見出す「クリオダイナミクス(歴史動力学)」の旗手として知られるピーター・ターチンの最新著作、『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』(濱野大道訳、原題End Times: Elites, Counter-Elites, and the Path of Politi
もっとみるヒトのヒトたるゆえんは、「先見性」にある——『「未来」を発明したサル』試し読み
太古の昔、サルとヒトとを分けた最大のファクター「先見性」。過去を回顧し、未来を予測することを可能にするこの力は、実はこの地球で人類だけが大きく発達させてきたもの。その秘密を進化人類学、認知心理学、神経科学、考古学、歴史学の成果を縦横無尽に駆使して解き明かす壮大なる一書、『「未来」を発明したサル——記憶と予測の人類史』(トーマス・スーデンドルフ、ジョナサン・レッドショウ、アダム・ブリー著、波多野理彩
もっとみる【19刷のロングセラー】人間の知らないところで、樹木たちは会話をしている? でも、どうやって? 傑作ノンフィクション『樹木たちの知られざる生活』(早川書房)から特別抜粋
「木は仲間と会話し、助け合う」――最新科学と長年の観察から、木々には驚くべき社会生活がある、と記すのは、ドイツで森林管理に携わるペーター・ヴォールレーベンさん。その代表作である『樹木たちの知られざる生活』の本文から特別に抜粋してお届けします。
「木の言葉」(本書第二章より)
辞書によると、言葉を使ってコミュニケーションできるのは人間だけだそうだ。つまり、話ができるのは人間だけなのだ。では、