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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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記事一覧

これがノンフィクションの最前線! 話題の新刊『絶海』試し読み

これがノンフィクションの最前線! 話題の新刊『絶海』試し読み

乗組員250名、生還者33名。難破、叛逆、殺人、そして人肉食――300年前の人間の血と汗、飢餓、絶望を読む者に体感させる“圧倒的筆致”が、歴史の狭間の真実を暴く。
4月23日発売の話題の新刊『絶海 英国船ウェイジャー号の地獄』(デイヴィッド・グラン、倉田真木訳、早川書房)より、本書冒頭部分を抜粋して特別に試し読み公開します。

著者覚書正直申し上げて、私は船が岩にぶつかるところや乗組員が艦長を縛り

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「意見の相違」こそが豊かな社会と人生をつくる—『まずは「聞く」からはじめよう』冒頭特別公開

「意見の相違」こそが豊かな社会と人生をつくる—『まずは「聞く」からはじめよう』冒頭特別公開

競技ディベートの世界大会を二度制覇した伝説のディベーターが自らの経験から導き出した、よりよい対話のための技術を指南する『まずは「聞く」からはじめよう——対話のためのディベート・レッスン』(ボー・ソ著、川添節子訳、早川書房)が本日発売しました。

今回の記事では、本書「はじめに」を特別公開いたします。2003年の夏に家族とともに韓国からオーストラリアに移住して以来、周囲の環境になじめず、自分の意見を

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第96回アカデミー賞受賞映画原作書籍、早川書房より刊行!

第96回アカデミー賞受賞映画原作書籍、早川書房より刊行!

\作品賞・監督賞・主演男優賞ほか最多7部門受賞!/

『オッペンハイマー』㊤異才 ㊥原爆 ㊦贖罪カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン
河邉俊彦=訳 山崎詩郎=監訳
定価:各1,408円(税込) ハヤカワ・ノンフィクション文庫

全国の書店、ネット書店にて発売中!
<オンライン書店> ※下記のページは上巻の販売ページです
Amazon
楽天ブックス
honto
紀伊國屋書店
e-hon
セブン

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オッペンハイマー解説②:正反対の思想と深い敬意を併せ持ったノイマンの実像

オッペンハイマー解説②:正反対の思想と深い敬意を併せ持ったノイマンの実像

「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描き、全米で絶賛された傑作評伝がついに文庫化。アカデミー賞を受賞した映画監督クリストファー・ノーランも名著と賞賛する本書『オッペンハイマー(上・中・下、三巻組)』(カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン、河邉俊彦訳、山崎詩郎監訳、早川書房)は、日本での映画公開(3月29日)に先駆け好評発売中です(電子書籍も同時発売

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言論の自由はいつどうやって生まれたのか? 『ソクラテスからSNS』冒頭を試し読み公開

言論の自由はいつどうやって生まれたのか? 『ソクラテスからSNS』冒頭を試し読み公開

私たちの世界における「言論の自由」は、いつ生まれ、どのような変遷を経てきたのか? 古代ギリシアの時代からインターネット空間に膨大な情報が氾濫する現代まで、人類三千年の歴史を一望に俯瞰する話題の新刊が、『ソクラテスからSNS ――「言論の自由」全史』(ヤコブ・ムシャンガマ、夏目大訳、早川書房)。
本書の「はじめに」より抜粋・編集して特別試し読み公開します。「言論の自由」は絶対善? それとも制限すべき

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所有権の驚くべき真実を解き明かす! 『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』序章試し読み

所有権の驚くべき真実を解き明かす! 『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』序章試し読み

リクライニングシートの攻防から土地争い、環境問題、はたまた戦争まで……「僕のもの!」「私のもの!」で世界は回っていると説くのがいま話題の新刊『Mine! 私たちを支配する「所有」のルール』(マイケル・ヘラー&ジェームズ・ザルツマン、村井章子訳、早川書房)。
早い者勝ちか? それとも労働の報いであるべきか? 「所有権」の驚くべき真実を解き明かす本書序章を、特別に全文試し読み公開します。

序章 誰が

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言論・出版・表現の自由の真の価値を照射する「言論の自由の歴史」決定版!『ソクラテスからSNS』解説

言論・出版・表現の自由の真の価値を照射する「言論の自由の歴史」決定版!『ソクラテスからSNS』解説

「言論の自由」は人類三千年の歴史において実際のところどのような役割を果たし、どのような運命をたどって今私たちの手の中にあるのか?
古代ギリシアから啓蒙主義、市民革命などを経てインターネット空間に虚実さまざまな情報が蔓延する現代までを広く俯瞰する話題の新刊が『ソクラテスからSNS ――「言論の自由」全史』(ヤコブ・ムシャンガマ、夏目大訳、早川書房)。本書のテーマを『正義とは何か』などの著書で知られる

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アスリート、マジシャン、刑事……各界のプロに共通する「観察眼」とは? 『観察の力』訳者あとがき(小坂恵理)

アスリート、マジシャン、刑事……各界のプロに共通する「観察眼」とは? 『観察の力』訳者あとがき(小坂恵理)

「データが絶対だ」と言われるとそれに対抗するのは難しい。しかし、データの分析結果は必ずしも正しいとは限らず、AIやアルゴリズムも無謬ではない。データ至上主義の盲点を補う「観察眼」の重要性を説くのが、新刊『観察の力』(クリス・ジョーンズ、早川書房)。
優秀なアスリート、マジシャン、医師、刑事……各界のプロフェッショナルに共通する観察の力とは? 本書の訳者・小坂恵理氏の「あとがき」を特別公開します。

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邪悪すぎるエルサ、皮肉屋のオラフ…欠点だらけの「アナ雪」を大ヒット映画に生まれ変わらせたイノベーションとは?『生産性が高い人の8つの原則』試し読み

邪悪すぎるエルサ、皮肉屋のオラフ…欠点だらけの「アナ雪」を大ヒット映画に生まれ変わらせたイノベーションとは?『生産性が高い人の8つの原則』試し読み

どうして生産性が高い人とそうでない人がいるのか? 両者の違いは何か?
ピュリッツァー賞受賞のジャーナリストが様々なプロフェッショナルを取材し、生産性を上げるためのアイディアを具体例とともに示す『生産性が高い人の8つの原作』(チャールズ・デュヒッグ、鈴木晶訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)が刊行されました。
誰もが知っている大ヒット映画『アナと雪の女王』(アナ雪)は最初、「最後まで誰も好きになれな

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第96回アカデミー賞Ⓡ受賞!〈作品賞ほか、最多7部門〉クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』原作試し読み

第96回アカデミー賞Ⓡ受賞!〈作品賞ほか、最多7部門〉クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』原作試し読み

第96回アカデミー賞授賞式が現地時間3月10日(日本時間翌11日)に開催され、クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』が作品賞ほか、最多7部門で受賞しました!!
2024年3月29日の日本での映画劇場公開の前に、早川書房から好評発売中の映画原作『オッペンハイマー』(カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン、河邉俊彦訳、山崎詩郎監訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)でぜひその世界観を

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㊗第96回アカデミー賞🄬各部門受賞! 『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』『関心領域』原作本、早川書房より刊行!

㊗第96回アカデミー賞🄬各部門受賞! 『オッペンハイマー』『哀れなるものたち』『関心領域』原作本、早川書房より刊行!

㊗第96回アカデミー賞🄬各部門受賞!
早川書房は、この度発表された第96回アカデミー賞受賞4作品の原作を刊行しています。(※『関心領域』は5月刊行予定)
映画を観る前の予習として、観た後にさらに知識を深めるために、今回の受賞作品の原作もぜひお楽しみください🎬

オッペンハイマー作品賞・監督賞ほか最多7部門受賞! 世界の運命を握ったオッペンハイマーの栄光と没落、その生涯をキリアン・マーフィが見事

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人間の強みである「数学的知性」の7つの特徴とは。『AIに勝つ数学脳』訳者あとがき(水谷淳)

人間の強みである「数学的知性」の7つの特徴とは。『AIに勝つ数学脳』訳者あとがき(水谷淳)

AI(人工知能)の進歩めざましい今、AIを「使う側」に立つために人間にとって必要な思考法とは? 人間ならではの強みである「数学的知性」の特徴とは?
これらの問いに見事に答えてくれるのが、世界的ベストセラー数学者のイアン・スチュアートも「真の知性を希求する叫び声がここにある」と太鼓判を押す話題の新刊『AIに勝つ数学脳』(ジュネイド・ムビーン、早川書房)です。本書の読みどころをぎゅっと凝縮した、水谷淳

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国立科学博物館長が科学コミュニケーションからクラファンの舞台裏まで語りつくす! 篠田謙一『科博と科学 地球の宝を守る』「はじめに」全文公開

国立科学博物館長が科学コミュニケーションからクラファンの舞台裏まで語りつくす! 篠田謙一『科博と科学 地球の宝を守る』「はじめに」全文公開

明治10年に創立した上野・国立科学博物館。どんな組織で、研究員は日夜何をしているのか? 日本中が注目したクラウドファンディングの舞台裏とは? 2月21日発売の『科博と科学 地球の宝を守る』(篠田謙一、ハヤカワ新書)から、「はじめに」を全文公開します。

『科博と科学』はじめに国立科学博物館(科博)は、2027年に創立150周年を迎える日本で唯一の「国立」の自然史と科学技術史の博物館です。初代の館長

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ADHDや社交不安症はなぜ増え続けるのか。熊代亨『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』より「はじめに」全文公開

ADHDや社交不安症はなぜ増え続けるのか。熊代亨『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』より「はじめに」全文公開

あなたは文明社会の進展にあわせて模範的に、家畜的になりたいと願いますか? 注目の精神科医が、進化生物学の注目仮説「自己家畜化」をキーワードに現代の人間疎外を論じる新刊が『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』(熊代亨、ハヤカワ新書)。2/21発売の本書より、「はじめに」を公開します。

『人間はどこまで家畜か』はじめに「人間が家畜化していく、家畜のように飼い馴らされていく」と聞いて、皆さんはどん

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