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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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#エッセイ

李琴峰さん初エッセイ集『透明な膜を隔てながら』まえがき公開

李琴峰さん初エッセイ集『透明な膜を隔てながら』まえがき公開

★刊行記念トークイベント開催決定!ゲストとして『おいしいごはんが食べられますように』で芥川賞を受賞した高瀬隼子さんにお越しいただきます。
実はお友達どうしだったお二人による、初顔合わせのトークイベント!
それぞれの作品では社会や日常に潜む違和感の正体や、他人による悪意の気配について鋭く敏感に描いています。
李さんがタイトルで表現した、世界との微妙な隔たりである「透明な膜」を、高瀬さんも日常で感じて

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「感染症への理解が深まる」「まさに今読むべき本」「気持ちが鎮まる」「必読です」『コロナの時代の僕ら』刊行の反響

「感染症への理解が深まる」「まさに今読むべき本」「気持ちが鎮まる」「必読です」『コロナの時代の僕ら』刊行の反響

「家にいよう」
「躊躇したぶんだけ、その代価を犠牲者数で支払う」
「この大きな苦しみが、無意味に過ぎ去ることを許してはいけない」

2020年2月末から3月中旬のイタリア。新型コロナウイルスによる感染者、死者は増加を続け、医療体制は日に日に逼迫(ひっぱく)し、外出は禁じられ、人々の繋がりは絶たれていく。

突然訪れた非常事態を生き延び、この後にやってくる「コロナの時代」を歩んでいかなくてはならない

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非常事態下のイタリアから、日本へ宛てたもう一通の手紙。『コロナの時代の僕ら』より「訳者あとがき」

非常事態下のイタリアから、日本へ宛てたもう一通の手紙。『コロナの時代の僕ら』より「訳者あとがき」

編集部より「今、このときに読んでほしい」。そんな考えから、全文の公開を行ったパオロ・ジョルダーノ『コロナの時代の僕ら』。全文公開は4月12日19時をもってすでに終了してしまいましたが、たいへん多くの方々に読んでいただき、感想をお寄せいただいたこと、ありがとうございました。

本文の後日談であり、多くの方からご高評をいただいている著者あとがきは公開を続けております、ぜひご一読ください。

今回は、本

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何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。『コロナの時代の僕ら』全文公開【終了/著者あとがきのみ継続】

何を守り、何を捨て、僕らはどう生きていくべきか。『コロナの時代の僕ら』全文公開【終了/著者あとがきのみ継続】

編集部よりイタリアの小説家パオロ・ジョルダーノによるエッセイ『コロナの時代の僕ら』の全文を、著者の特別な許可を得て、2020年4月10日19時より48時間限定公開(終了しました)します。緊急事態宣言下の日本において、今、このときに広く読まれるべきテキストだと考えたからです。

本書は、イタリアでコロナウイルスの感染が広がり、死者が急激に増えていった本年2月下旬から3月下旬に綴(つづ)られたものです

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「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」『コロナの時代の僕ら』著者あとがき

「すべてが終わった時、本当に僕たちは以前とまったく同じ世界を再現したいのだろうか」『コロナの時代の僕ら』著者あとがき

コロナウイルス(COVID-19)の急激な感染拡大により、EU最速で非常事態を宣言、3月10日からは全土にて外出制限を行っているイタリア。だが感染の爆発は想像を超えるスピードだった……。

イタリアを代表する小説家であり、物理学博士でもあるパオロ・ジョルダーノは、母国の混乱のさなかで何を考えたのか。世界26カ国で緊急刊行される彼のエッセイ『コロナの時代の僕ら』で綴られる切実で誠実な思索は、気づけば

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2020年春、イタリア、ローマ発。26ヶ国で緊急出版が決定した『コロナの時代の僕ら』4月25日邦訳刊行

2020年春、イタリア、ローマ発。26ヶ国で緊急出版が決定した『コロナの時代の僕ら』4月25日邦訳刊行

早川書房では、イタリアのベストセラー小説家パオロ・ジョルダーノによるエッセイ、『コロナの時代の僕ら』を4月25日に発売します。

感染爆発の予兆があらわれ始めた、2月末から3月初旬のイタリア。自らを隔離状態におき、物理学の博士号を持つ小説家が書き始めたエッセイは、世界初の「コロナ文学」と呼べる作品へと結実していきました。

本国での刊行より2週間足らずで、すでに26ヶ国での緊急出版が決定。私たち日

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新社会人に贈る! 早川書房のお仕事エッセイ特集

新社会人に贈る! 早川書房のお仕事エッセイ特集

街で盛装した卒業生を見かける季節になりました。みなさん、ご卒業おめでとうございます。
新生活、楽しみですね。とくに新社会人のみなさんは、学生時代とは全く違う環境へ足を踏み入れることになります。心の中が期待と不安でいっぱいになっているのではないでしょうか。
新しい場所でつらいことがあったとき、本の中でいろいろな職業に触れてみたら、壁を突破するヒントを得ることができたり、また頑張る気持ちがわいてきたり

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優しさを仕事にした20年間の回顧録『わたしが看護師だったころ 命の声に耳を傾けた20年』訳者あとがき

優しさを仕事にした20年間の回顧録『わたしが看護師だったころ 命の声に耳を傾けた20年』訳者あとがき

イギリスでベストセラーになった、元看護師の小説家による回顧録『わたしが看護師だったころ 命の声に耳を傾けた20年』。翻訳者の田中文さんによるあとがきを公開いたします。

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 訳者あとがき          田中文 本書『わたしが看護師だったころ』(原題 The Language of Kindness)は元看護師で作家のクリスティー・ワトスンが

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飛行機と船の共通点とは? 極上の空旅エッセイ『グッド・フライト、グッド・ナイト』(ハヤカワ文庫NF)本文抜粋

飛行機と船の共通点とは? 極上の空旅エッセイ『グッド・フライト、グッド・ナイト』(ハヤカワ文庫NF)本文抜粋



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ブリティッシュ・エアウェイズ社の現役パイロットによる飛行機エッセイ、『グッド・フライト、グッド・ナイト』。著者がロマンを感じるのは飛行機に対してだけではありません。コックピットから、縦横無尽に海を駆ける船たちに思いをはせます。「Water:水、海、川」の章から一部を抜粋いたします。
(「Wayfinding:進む方向を決めること」からの抜

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眞鍋かをりさんによる巻末エッセイを特別公開! 旅がもっと楽しくなる本『グッド・フライト、グッド・ナイト』

眞鍋かをりさんによる巻末エッセイを特別公開! 旅がもっと楽しくなる本『グッド・フライト、グッド・ナイト』

ブリティッシュ・エアウェイズ社の現役パイロットによる空旅エッセイ、『グッド・フライト、グッド・ナイト』。タレントの眞鍋かをりさんによる巻末エッセイを公開いたします。読めば飛行機に乗りたくなること間違いなし、旅好きな眞鍋さんならではのエピソードがちりばめられたとても素敵なエッセイです。どうぞお楽しみください!

客室の小さな窓から
                  眞鍋かをり  
 本当の「空の旅

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空には空の国境がある?極上の空エッセイ『グッド・フライト、グッド・ナイト』(ハヤカワ文庫NF)本文特別抜粋

空には空の国境がある?極上の空エッセイ『グッド・フライト、グッド・ナイト』(ハヤカワ文庫NF)本文特別抜粋



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ブリティッシュ・エアウェイズ社の現役パイロットにしてエッセイストの著者が空の世界の魅力を語りつくすエッセイ、『グッド・フライト、グッド・ナイト』。「Wayfinding:進む方向を決めること」の章から一部を抜粋して公開いたします。

 空には空の領域があり、ひとつひとつの領域が歴史を持った空の国だ。たとえば日本はすべてひとつの領域に

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