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海外文芸

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翻訳文芸書に関わるニュースや試し読み、特別公開原稿などをお届けします。
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#読書

【大重版】TikTokで話題! 『アルジャーノンに花束を〔新版〕』(ダニエル・キイス著/小尾芙佐 訳)が今あらためて注目を集めています💐

【大重版】TikTokで話題! 『アルジャーノンに花束を〔新版〕』(ダニエル・キイス著/小尾芙佐 訳)が今あらためて注目を集めています💐

1959年に発表されて以来、愛され続ける名著『アルジャーノンに花束を〔新版〕』の大重版を決定しました。日本では1978年に刊行され、現時点で累計340万部を超える大ヒット作品です!
2月にTikTokクリエイター・けんごさんが自身のTikTokで「何回読んでも泣けます」と紹介し、話題に。4月27日からは舞台「アルジャーノンに花束を」も上演予定です。

2016年には、中学・高校の先生の投票で、「今

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1月19日発売『母を燃やす』(アヴニ・ドーシ/川副智子訳)の「訳者あとがき」を特別公開!

1月19日発売『母を燃やす』(アヴニ・ドーシ/川副智子訳)の「訳者あとがき」を特別公開!

インド系アメリカ人作家アヴニ・ドーシによる、デビュー作にして2020年ブッカー賞最終候補作、母と娘の愛憎をきめ細やかに描き、世界26言語で翻訳が決定した『母を燃やす(Burnt Sugar)』が1月19日水曜日に早川書房から刊行されます。発売に先がけ、翻訳家の川副智子さんによる「訳者あとがき」を特別公開いたします。

装画:いとう瞳  装幀:田中久子

訳者あとがき

「毒親」という言葉が日常の会

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『三つ編み』著者レティシア・コロンバニへさんと中江有里さんのオンライン対談開催(11/21)

『三つ編み』著者レティシア・コロンバニへさんと中江有里さんのオンライン対談開催(11/21)

『三つ編み』『彼女たちの部屋』の著者であるレティシア・コロンバニさんが、アンスティチュ・フランセの主催する「読書の秋2020」に参加します。

特別ビデオインタビューはこちらから。

きたる11月21日には、俳優・作家の中江有里さんとオンライン対談を行います。中江さんは、コロンバニさんの両作品を高く評価し、共感をこめた文章を書かれてきました。当日は、作品について、そしてそこで描かれる女性たちについ

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「言うなれば、疾走するエンターテインメント不条理小説。巻を措く能わずのおもしろさである」――J・M・クッツェー『イエスの学校時代』訳者あとがき(鴻巣友季子)

「言うなれば、疾走するエンターテインメント不条理小説。巻を措く能わずのおもしろさである」――J・M・クッツェー『イエスの学校時代』訳者あとがき(鴻巣友季子)

ノーベル文学賞作家J・M・クッツェーの最新刊『イエスの学校時代』(鴻巣友季子訳)は好評発売中です。本作は2016年に刊行の『イエスの幼子時代』の続篇にあたります。本記事では、翻訳者の鴻巣友季子さんによる、著者J・M・クッツェーの作品変遷と本作についての解説を掲載します。

訳者あとがき 本書は、J・M・クッツェーによる The Schooldays of Jesus(2016年)の全訳である。

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歴史小説であり、女性の成長物語であり、家族の物語であり、ノワールであり、ミステリであり、怒濤の海洋冒険物語。ジェニファー・イーガン新作『マンハッタン・ビーチ』の魅力とは?

歴史小説であり、女性の成長物語であり、家族の物語であり、ノワールであり、ミステリであり、怒濤の海洋冒険物語。ジェニファー・イーガン新作『マンハッタン・ビーチ』の魅力とは?

斬新な手法を駆使した『ならずものがやってくる』でピュリッツァー賞および全米批評家協会賞を受賞したジェニファー・イーガン。その7年ぶりの新作『マンハッタン・ビーチ』は、前作とは異なる作風ですが、前作同様の面白さを持つ作品です。翻訳者の中谷友紀子さんによる訳者あとがきで、その魅力に触れていただければと思います。

(書影はAmazonにリンクしています)

 超大国アメリカの覇権はいずれ終焉を迎えるの

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居場所を探す旅へ――孤独な少年を描く感動作『荒野にて』訳者あとがき(北田絵里子)

居場所を探す旅へ――孤独な少年を描く感動作『荒野にて』訳者あとがき(北田絵里子)

3月6日に発売されたウィリー・ヴローティンの小説『荒野にて』。4月12日(金)に公開される同名映画の原作小説である本書は、孤独な少年の彷徨をつづった切なくも胸を打つ作品です。翻訳者の北田絵里子さんによる訳者あとがきを掲載いたします。

(書影・リンクはAmazonにリンクしています)
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「この世界では耐えがたいことがたびたび起こる。だがぼくにはいつも、ベッドから引っ張り起こしてくれる聖人た

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ピエール・ルメートル最新刊『炎の色』発売! 『天国でまた会おう』3部作第2弾の壮大な面白さ:訳者あとがき公開

ピエール・ルメートル最新刊『炎の色』発売! 『天国でまた会おう』3部作第2弾の壮大な面白さ:訳者あとがき公開

『その女アレックス』のピエール・ルメートルが著した、傑作歴史小説にしてピカレスク・ロマンのゴンクール賞受賞作『天国でまた会おう』。同作の続篇にあたる『炎の色』がいよいよ発売されました。

(書影はAmazonにリンクされています)
『炎の色』ピエール・ルメートル、平岡敦訳
単行本・文庫(上下巻)同時発売!

発売を記念して、平岡敦さんによる訳者あとがきを特別公開いたします!

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 本書は2

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「ナポリを見て死ね」のナポリとはどんな町? 『新しい名字 ナポリの物語2』の訳者が描く港町の肖像

「ナポリを見て死ね」のナポリとはどんな町? 『新しい名字 ナポリの物語2』の訳者が描く港町の肖像



エレナ・フェッランテ『新しい名字 ナポリの物語2』が早川書房より6月1日(金)に発売されました。全世界で累計2000万部を突破している驚異の4部作の第2巻にあたる本書では、ナポリで育った主人公のエレナと親友リラの運命が劇的に変化します。

本書の翻訳者は、前巻『リラとわたし ナポリの物語1』にひきつづき飯田亮介さん。イタリアに暮らし、『素数たちの孤独』や『復讐者マレルバ』などイタリア発の名作の

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たったひとりの味方だったおばあちゃんは、亡くなる前に、7歳のエルサにある任務を与えた……。心温まる長篇『おばあちゃんのごめんねリスト』

たったひとりの味方だったおばあちゃんは、亡くなる前に、7歳のエルサにある任務を与えた……。心温まる長篇『おばあちゃんのごめんねリスト』

映画版も大ヒットした『幸せなひとりぼっち』でデビュー。母国スウェーデンのみならず世界中にファンを持つ作家、フレドリック・バックマン。

このたび長篇第2作『おばあちゃんのごめんねリスト』が発売となりました。ここに特別に第1章を公開します!

フレドリック・バックマン、坂本あおい訳、早川書房(カバーイラスト:くのまり)

※書影をクリックするとAmazonページにジャンプ

1 タバコ

 7歳の子

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【受付終了しました】『幸せなひとりぼっち』著者の第2作、『おばあちゃんのごめんねリスト』試し読み希望読者を募集!

【受付終了しました】『幸せなひとりぼっち』著者の第2作、『おばあちゃんのごめんねリスト』試し読み希望読者を募集!

7歳の少女エルサの、ただひとりの味方だったおばあちゃんは、病気で亡くなった。手紙と、ある「任務」をエルサに遺して……。『幸せなひとりぼっち』の著者フレドリック・バックマンの第2作、『おばあちゃんのごめんねリスト』は3月20日(火)発売。それにともない、ゲラをお読みいただける読者(先着20名限定 ※募集人数に達しました)と書店員さんを募集いたします!

3/5追記 応募が20名に達しましたので、読者

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いま最も注目すべきジャンル、それは中国SFだ!――『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』解説、特別公開

いま最も注目すべきジャンル、それは中国SFだ!――『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』解説、特別公開

 いま最注目の中国SFの粋をあつめた『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』が刊行されます。編集は『紙の動物園』のケン・リュウ。リュウが選びぬいた7人の中国作家の13短篇が収録されている充実のアンソロジーとなっています。この話題作の発売を記念して、日本への中国SF紹介の第一人者である立原透耶氏の解説を特別公開いたします。

『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー』
ケン・リュウ編/中原尚哉

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マーガレット・アトウッド原作ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」配信決定

マーガレット・アトウッド原作ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」配信決定

米Amazonで2017年に最も読まれた本、マーガレット・アトウッド『侍女の物語』。

(書影をクリックするとAmazonページにジャンプ)

ギレアデ共和国の侍女オブフレッド。彼女の役目はただひとつ、配属先の邸宅の主である司令官の子を産むことだ。しかし彼女は夫と幼い娘と暮らしていた時代、仕事や財産を持っていた昔を忘れることができない。監視と処刑の恐怖に怯えながら逃亡の道を探る彼女の生活に、ある日

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