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悲劇喜劇

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演劇雑誌:悲劇喜劇
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#松田正隆

2/7発売 ”2023年の演劇 わたしの発見” 特集の告知!          (『悲劇喜劇』24年3月号)

2/7発売 ”2023年の演劇 わたしの発見” 特集の告知!          (『悲劇喜劇』24年3月号)

2023年――新型コロナウイルスの位置づけが二類から五類へと変更され、中東、ウクライナ、スーダンなどで戦争・虐殺が激化。
芸術分野ではハラスメントの問題を通じ、健全な創作環境のあり方に注目が集まりました。
『悲劇喜劇』24年3月号では、「2023年の演劇 わたしの発見」と題し、
クリエイター、批評双方の立場から2023年の演劇界を振り返ります。
公演を控える話題の戯曲や、今読むべき戯曲が4本掲載!

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ハヤカワ演劇文庫の新刊『松田正隆Ⅰ』宇野邦一氏による解説を特別公開

ハヤカワ演劇文庫の新刊『松田正隆Ⅰ』宇野邦一氏による解説を特別公開

別の言葉ーー松田正隆の戯曲
宇野邦一(フランス文学者)

「夏の砂の上」の最初のト書きには、「この時刻、陽光で眩む故、部屋の中はやけにうす暗い。きっと太陽は真上にあるのだ」と記されている。「坂の上の家」でもはじめに「朝の陽光が部屋に射し込んで来る時刻」とあって、すぐあとの「ナレーション」にも「そこには、まだ、光を孕む前の街が、青白くたたずんでいた」とある。ところどころに記された光の描写が妙に印象的

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