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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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#早川書房

【戸髙一成氏、野中郁次郎氏、保阪正康氏推薦!】大木毅監修・シリーズ〈人間と戦争〉 第1弾『日本軍が銃をおいた日』8月10日発売

【戸髙一成氏、野中郁次郎氏、保阪正康氏推薦!】大木毅監修・シリーズ〈人間と戦争〉 第1弾『日本軍が銃をおいた日』8月10日発売

『独ソ戦』(岩波新書)などで知られる現代史家の木木毅氏の監修のもと、戦争ノンフィクションの名著を復刻するシリーズ〈人間と戦争〉。8月10日の創刊に先駆け、戸髙一成氏、野中郁次郎氏、保阪正康氏よりお寄せ頂いた推薦の辞をご紹介します。

第1弾となるルイ・アレン『日本軍が銃をおいた日――太平洋戦争の終焉』は8月10日(水)発売です!

その軍隊は降伏の仕方を知らなかった
1945年8月15日、太平洋戦

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【8/3(水)発売】見えない「サイバー戦争」はどこで行われているのか? 小泉悠氏による新刊解説を特別公開

【8/3(水)発売】見えない「サイバー戦争」はどこで行われているのか? 小泉悠氏による新刊解説を特別公開

セキュリティホールの情報を高額で闇取引するサイバー武器商人、システムに罠を仕掛け、敵国のインフラを壊滅させるタイミングを窺う政府機関やテロリスト――。「見えない軍拡競争」はいったいどこでどのように繰り広げられているのか?
スパイ小説さながらの臨場感あふれる筆致で、今そこにある「サイバー最終戦争」の危機を炙りだすのが新刊『サイバー戦争 終末のシナリオ』(ニコール・パーロース、江口泰子訳、岡嶋裕史監訳

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あなたの運や不運を数学的視点で見てみると? 『それはあくまで偶然です』本文試し読み

あなたの運や不運を数学的視点で見てみると? 『それはあくまで偶然です』本文試し読み

宝くじの連続当選、ビギナーズラックで大成功、恋愛相手と運命的な出会い……自分にとって幸運なことも(あるいは不運なことも)、統計学的な視点からみれば「ぜんぶたまたま」に過ぎないとしたら?
なぜ人は、「偶然」に過ぎないことに運命や必然的な「何か」を見出してしまうのか? 数学者であり、即興コメディアンやミュージシャンとしての顔も持つ著者がその疑問に迫る『それはあくまで偶然です』(ジェフリー・S・ローゼン

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戦争ノンフィクションの名作が、いま甦る。大木毅監修・シリーズ〈人間と戦争〉創刊!

戦争ノンフィクションの名作が、いま甦る。大木毅監修・シリーズ〈人間と戦争〉創刊!

早川書房は2022年8月、戦争ノンフィクション連続復刊企画としてシリーズ〈人間と戦争〉を創刊します。

シリーズ監修は、2020年新書大賞『独ソ戦』(岩波書店)などで知られる現代史家の大木毅氏。いまこそ読むべき名作の数々を、大木氏の監修のもと、本シリーズに取り揃えていきます。

復刊にあたっては各巻、専門家の監訳によって訳文を全面的に見直すとともに、時代背景や作品の今日的価値を論じる解説を付します

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「新しい資本主義」とビル・ゲイツの思想の共通点とは? 渋澤健氏が見た「合理的な経済人」ゲイツの真価

「新しい資本主義」とビル・ゲイツの思想の共通点とは? 渋澤健氏が見た「合理的な経済人」ゲイツの真価

答えを探すのは「僕」一人ではなく、「We」我々である 渋澤 健(シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役/コモンズ投信株式会社 取締役会長)

一般的に知られているようにビル・ゲイツは大富豪であり、米フォーブス誌の年次の長者番付によると、世界4位になる1290億ドル(約17兆円)の総資産の持ち主です。創業したマイクロソフト社の製品は我々の日常生活の欠かせない一部となっていて、この書評の原稿

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世界が今後目指すべき目標とそのためのステップとは? ビル・ゲイツ『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』訳者あとがき

世界が今後目指すべき目標とそのためのステップとは? ビル・ゲイツ『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』訳者あとがき

「地元でも国でも世界でも、できることをなんでもしてパンデミックを議題にのせつづけ、パニックと怠慢の繰り返しを断ち切ろう。」――そう力強く訴えるのは、慈善家として世界の健康・開発問題に長年取り組んでいるビル・ゲイツ。世界の科学者のあいだで広く合意されているエビデンスに基づき、感染症対策とパンデミック予防の要点をこれ以上ないほど分かりやすくまとめているのが新刊『パンデミックなき未来へ 僕たちにできるこ

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これがポストコロナの世界の設計図だ! ビル・ゲイツ最新刊を特別公開『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』試し読み

これがポストコロナの世界の設計図だ! ビル・ゲイツ最新刊を特別公開『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』試し読み

いまだ明確な打開策を見いだせない新型コロナウイルス感染症に対して、その次に現れるかもしれない未知の感染症に対して、私たちはどう立ち向かうべきか?
慈善家そして希代のイノベーターとして世界の健康・開発問題に携わってきたビル・ゲイツが、最新科学とデータをもとに、パンデミックのない希望の未来に向けた指針を明快に語るのが新刊『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』(山田文訳、早川書房)。世界20カ国

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世界の「見方」を更新する抜群の手腕――リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』解説:佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)

世界の「見方」を更新する抜群の手腕――リチャード・ドーキンス『神のいない世界の歩き方』解説:佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)

解説 世界の見方 佐倉 統(東京大学大学院情報学環教授)

この世界をどう見るか。その見方を提供してくれるのが科学だ。正確に言えば見方のための材料である。見方のひとつではないのか? と思う方もいるだろうが、ここではあえてそうは言わないでおきたい。

地球は平らで太陽や月は地球の周りを回っていると思われていたのが、いや違う、中心は太陽で丸い地球がその周りを回っていると16世紀にコペルニクスが主張した

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大富豪が気候変動を語る理由とは? 竹下隆一郎氏はビル・ゲイツ20年ぶりの著作をこう読む

大富豪が気候変動を語る理由とは? 竹下隆一郎氏はビル・ゲイツ20年ぶりの著作をこう読む

ビル・ゲイツの20年ぶりの著作である『地球の未来のため僕が決断したこと』(山田文訳、早川書房、2021年8月発刊)が、SDGs目標の一つである「気候変動に対する具体的な対策」に繋がる大きなヒントとして今注目を浴びています。
技術者、経営者、そして慈善家でもあるゲイツが語る気候変動対策を、私たちはどう読み解くべきなのか? 『SDGsがひらくビジネス新時代』の著作等を通じて、企業、消費者、そして市民と

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戦争は日本人にとって「対岸の火事」ではない。野中郁次郎氏による『大戦略論』解説を特別公開

戦争は日本人にとって「対岸の火事」ではない。野中郁次郎氏による『大戦略論』解説を特別公開

戦略論の新たなる古典
文庫版解説/野中郁次郎(一橋大学名誉教授)今回、本書が文庫化されるにあたり、解説の追記を依頼された。単行本として発売されたのは2018年末だったが、その後、世界は政治・軍事・経済上の大きなうねりをいくつも経験した。そして、現在、ロシアによるウクライナ侵攻の動静が日々伝えられるなかでこれを書いている。

想定外の有事が起こる不確実性はますます高まり、非合理な決定は行わないという

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ビル・ゲイツがエンジニアの発想をとことん突き詰め考案した解決策! 長谷川眞理子氏が読む『地球の未来のため僕が決断したこと』

ビル・ゲイツがエンジニアの発想をとことん突き詰め考案した解決策! 長谷川眞理子氏が読む『地球の未来のため僕が決断したこと』

ビル・ゲイツの決心/長谷川眞理子氏による書評若いころに友人とともにマイクロソフト社を設立し、情報関係テクノロジーで億万長者になったビル・ゲイツ。つねに世界長者番付のトップ5以内に居続けている大金持ちだ。そのビル・ゲイツが、地球の未来のために何を決断したというのか? 答えは、気候温暖化を防ぎ、現在の文明を真に持続可能な文明に転換するためには、何をしなければならないかを考え、その方策を立てて実行しよう

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ダーウィン神話だけで全ては語れない。進化論がたどってきた道筋とは?『進化論の進化史ーアリストテレスからDNAまで』訳者あとがき

ダーウィン神話だけで全ては語れない。進化論がたどってきた道筋とは?『進化論の進化史ーアリストテレスからDNAまで』訳者あとがき

世界中の人々に進化論を鮮やかに示したとされている科学の偉人、チャールズ・ダーウィン。しかし、ダーウィンが生物の進化に関する理論を発表した頃には「生物種は進化する」という考え方は、さまざまな学者によってすでに論じられており、自然選択説も、同時期に他の学者が発想していたことでした。

ではなぜ、ダーウィン独自の発想ではない種の起源の理論は、彼の功績として語られているのでしょうか。

古代ギリシャ哲学か

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脳とは汎用の計算装置であり、眼、鼻、耳はヒトに備わったデバイスである。デイヴィッド・イーグルマン『脳の地図を書き換える』試し読み

脳とは汎用の計算装置であり、眼、鼻、耳はヒトに備わったデバイスである。デイヴィッド・イーグルマン『脳の地図を書き換える』試し読み

地球を席捲《せっけん》するポテトヘッドのテクノロジーあなたがある島に出かけたとしよう。そこの住民はすべて生まれながらに目が見えない。住民はみな点字を読み、小さなパターンを指先に感じ取ることで脳に情報を入力している。あなたが見つめる前で彼らはわずかな点の突起に指を走らせては、いきなり笑い出したりすすり泣いたりしている。いったいどうすれば指先にそれだけの感情を詰め込めるのだろう。あなたは彼らにこう説明

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国家戦略を立てる上で最も必要な素養とは? 野中郁次郎氏による『大戦略論』解説を特別公開

国家戦略を立てる上で最も必要な素養とは? 野中郁次郎氏による『大戦略論』解説を特別公開

解説 戦略論の新たなる古典 野中郁次郎(一橋大学名誉教授)

近年の中国の経済的・軍事的台頭、イギリスのEU離脱とアメリカの政治的混乱、そして貿易戦争から始まった米中冷戦の時代を予感あるいは意識してか、この十年間に戦略書が、英語で書かれたものだけを見ても、続々と出版されている。その中でも出版国で評判が高く、日本で翻訳されたものが2冊ある。

一つはローレンス・フリードマン(2018)『戦略の世界史

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