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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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2023年12月の記事一覧

アカデミー賞受賞映画『オッペンハイマー』原作、評伝ノンフィクションは好評発売中! あらすじ紹介・伝記本文・解説文試し読みも

アカデミー賞受賞映画『オッペンハイマー』原作、評伝ノンフィクションは好評発売中! あらすじ紹介・伝記本文・解説文試し読みも

「原爆の父」と呼ばれた天才物理学者、J・ロバート・オッペンハイマーの生涯を丹念に描くことで、人類にとって国家とは、科学とは、平和とは何かを問う、全米で絶賛された傑作評伝が、待望の文庫化。
『オッペンハイマー(上・中・下)』(カイ・バード&マーティン・J・シャーウィン、河邉俊彦訳、山崎詩郎監訳、早川書房)は好評発売中です(電子書籍も同時発売)。映画の日本劇場公開は2024年3月29日。時代の寵児とし

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技術革新と成長の成果は、社会の中でどのように配分されるのか——『技術革新と不平等の1000年史』解説:稲葉振一郎

技術革新と成長の成果は、社会の中でどのように配分されるのか——『技術革新と不平等の1000年史』解説:稲葉振一郎

生産性が向上し、労働者は貧しくなった?

農法改良、産業革命から人工知能(AI)の進化まで。人類のイノヴェーションの功罪を緻密に分析する話題の新刊『技術革新と不平等の1000年史』(ダロン・アセモグル&サイモン・ジョンソン、鬼澤忍・塩原通緒訳、早川書房)。

本書は世界的ベストセラー『国家はなぜ衰退するのか』のアセモグルが長年の共同研究者と放つ決定的著作。圧倒的な考究により「進歩」こそが社会的不平

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『名作ミステリで学ぶ英文読解』刊行記念 越前敏弥さん×阿部公彦さん トークイベント「海外ミステリで読解力をみがく」(前篇)

『名作ミステリで学ぶ英文読解』刊行記念 越前敏弥さん×阿部公彦さん トークイベント「海外ミステリで読解力をみがく」(前篇)

『名作ミステリで学ぶ英文読解』(ハヤカワ新書)の刊行を記念し、今年10月に青山ブックセンター本店で開催された、著者の越前敏弥さんと英文学者の阿部公彦さんによる対談を特別公開します(前篇)。海外ミステリは英文読解のテキストとしてなぜ最適なのか、また原文から見た作家の特徴などについて語っていただきました。第一線で活躍する文芸翻訳者と英文学者によるトークイベントをぜひご堪能ください!

教えることは上達

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『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』2023年の話題映画がもっと面白くなる深読みポイントを解説②【ネタバレ】

『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』2023年の話題映画がもっと面白くなる深読みポイントを解説②【ネタバレ】

スコセッシ監督×ディカプリオ主演の映画『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』が劇場公開中です(Apple TV+で近日配信予定)。先住民が次々と惨殺されるおぞましい“実話”を描いた原作本が、発売中の『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン オセージ族連続怪死事件とFBIの誕生』(デイヴィッド・グラン、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)。
この原作の翻訳を手掛けた倉田真木さんに、「これを知れば映画がもっと

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文明の進化は貧困を解決したか?『技術革新と不平等の1000年史』本文試し読み

文明の進化は貧困を解決したか?『技術革新と不平等の1000年史』本文試し読み

生産性が向上し、労働者は貧しくなった?

農法改良、産業革命から人工知能(AI)の進化まで。人類のイノヴェーションの功罪を緻密に分析する話題の新刊『技術革新と不平等の1000年史』(ダロン・アセモグル&サイモン・ジョンソン、鬼澤忍・塩原通緒訳、早川書房)。

本書は世界的ベストセラー『国家はなぜ衰退するのか』のアセモグルが長年の共同研究者と放つ決定的著作。圧倒的な考究により「進歩」こそが社会的不平

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『源氏』の基礎知識から最前線まで、一冊でわかります! 『みんなで読む源氏物語』まえがき by 渡辺祐真(スケザネ)

『源氏』の基礎知識から最前線まで、一冊でわかります! 『みんなで読む源氏物語』まえがき by 渡辺祐真(スケザネ)

国文学者や日本語学者、歌人に能楽師、芸人、物理学者、英→日の「戻し訳」や最新の現代語訳を手がけた作家、翻訳家まで、『源氏物語』に通じ愛する面々が多方面から集結した一冊、『みんなで読む源氏物語』(渡辺祐真編、ハヤカワ新書、12/19発売)。編者の渡辺祐真(スケザネ)さんが、本書の内容を一挙紹介する「まえがき」を公開します。

『みんなで読む源氏物語』まえがき   渡辺祐真

『みんなで読む源氏物語』

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なぜAIガバナンスは「自分事」なのか。羽深宏樹 『AIガバナンス入門: リスクマネジメントから社会設計まで』序章全文公開

なぜAIガバナンスは「自分事」なのか。羽深宏樹 『AIガバナンス入門: リスクマネジメントから社会設計まで』序章全文公開

AIがもたらすリスクをどのようにコントロールし、便益を最大化するか? 生成AI以降、あらゆる人にとって喫緊の課題となっている「AIガバナンス」について、基礎知識から各国の動向、あるべき社会像までを解説した初めての入門書にして決定版『AIガバナンス入門 リスクマネジメントから社会設計まで』(羽深宏樹、ハヤカワ新書)が12/19に発売。国際的に活躍する弁護士にして京都大学「人工知能と法」ユニット特任教

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「じつは、カレーというものは、ヨーロッパ人がインドの食文化に押しつけた概念だったのだ」――笠井亮平『インドの食卓: そこに「カレー」はない』はじめに

「じつは、カレーというものは、ヨーロッパ人がインドの食文化に押しつけた概念だったのだ」――笠井亮平『インドの食卓: そこに「カレー」はない』はじめに

インドに「カレー」はないって本当?
実はインドには、多くの日本人が思い浮かべるような「カレー」はない――? 気鋭の南アジア研究者が、14億人の人口を支えるインドの食のリアルを読み解く『インドの食卓 そこに「カレー」はない』(笠井亮平、ハヤカワ新書)。12/19発売の本書より、「はじめに」を全文公開します。

はじめに インドに「カレー」はない?インド料理といえば、何といってもカレーである。日本で国

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2024年日本公開映画『オッペンハイマー』原案ノンフィクションは1月発売予定!

2024年日本公開映画『オッペンハイマー』原案ノンフィクションは1月発売予定!

クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』の日本での公開が2024年に決定。映画原案となったノンフィクション『オッペンハイマー(上・中・下)』はハヤカワ・ノンフィクション文庫より2024年1月に発売予定です。

新作映画は「原爆の父」として、世界の運命を握ると同時に世界と破滅する危機に直面するという矛盾を抱えた、オッペンハイマーの知られざる人生を描き出す壮大な実話ドラマ。今年7月21日

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みんなで読めばこわくない。渡辺祐真(スケザネ)編『みんなで読む源氏物語』(12/19発売、ハヤカワ新書)書影と目次を一挙公開!

みんなで読めばこわくない。渡辺祐真(スケザネ)編『みんなで読む源氏物語』(12/19発売、ハヤカワ新書)書影と目次を一挙公開!

ハヤカワ新書の新刊として、いま注目の書評家・文筆家の渡辺祐真(スケザネ)氏を編者とした『みんなで読む源氏物語』(12/19発売)を刊行します。国文学者や日本語学者、歌人に能楽師、芸人、物理学者、英→日の「戻り訳」や最新の現代語訳を手がけた作家、翻訳家まで『源氏物語』に通じ愛する面々が多方面から集結し、その現代的な魅力を語りつくした一冊です。この記事では、刊行に先駆けて本書の書影と目次を初公開します

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