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ハヤカワ・ノンフィクション

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ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
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2019年4月の記事一覧

『津波の霊たち』『黒い迷宮』の著者リチャード・ロイド・パリー氏が「日本記者クラブ賞特別賞」を受賞

『津波の霊たち』『黒い迷宮』の著者リチャード・ロイド・パリー氏が「日本記者クラブ賞特別賞」を受賞

リチャード・ロイド・パリー氏(《ザ・タイムズ》アジア編集長・東京支局長。写真下記)が、公益財団法人日本記者クラブ(原田亮介理事長)の選ぶ2019年度の「日本記者クラブ賞特別賞」を受賞しました。外国人の受賞は初めてで、金本麻理子氏(ディレクター/椿プロ代表取締役)との同時受賞です。

日本記者クラブによる受賞理由は次の通りです。

【日本記者クラブ賞特別賞】
リチャード・ロイド・パリー(Richar

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カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』と同時にアレックス賞を受賞した世界的ベストセラー『ガラスの城の約束』訳者あとがき

カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』と同時にアレックス賞を受賞した世界的ベストセラー『ガラスの城の約束』訳者あとがき



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ハヤカワ文庫『ガラスの城の約束』(ジャネット・ウォールズ/古草秀子=訳)は、5月2日(木)発売です。

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『ガラスの城の約束』は、2005年、ヤングアダルト世代にとくに薦めたい大人向けの本に贈られる「全米図書館協会アレックス賞」をカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』等とともに受賞した回想録文学の名作。本書の魅力

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全米350万部の実話『ガラスの城の約束』衝撃の冒頭シーン。NYの街角で見かけた母の姿――

全米350万部の実話『ガラスの城の約束』衝撃の冒頭シーン。NYの街角で見かけた母の姿――



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ハヤカワ文庫『ガラスの城の約束』(ジャネット・ウォールズ/古草秀子 訳)は、5月2日(木)発売です。
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ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストに10年以上ランク・インし続け、世界35カ国で翻訳された『ガラスの城の約束』。アカデミー賞受賞女優ブリー・ラーソン主演で映画化され、今、再び注目

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ゴールデンウィークに、ご参加ください!! 『グッド・フライト、グッド・ナイト』SNSキャンペーン

ゴールデンウィークに、ご参加ください!! 『グッド・フライト、グッド・ナイト』SNSキャンペーン

10連休という超大型ゴールデンウィーク、みなさまはどのように過ごされますか?

旅客機現役パイロットが空旅の魅力を語り尽くすロマンあふれるエッセイ『グッド・フライト、グッド・ナイト パイロットが誘う最高の空旅』は、旅行や帰省などのお供にぴったりの一冊です。

もちろん、連休中はずっと自宅という人も、ページをめくればたちまち“機上の人”。この一冊で、あなたのゴールデンウィークが極上の空旅に変わります

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200円以上するコーヒーなんて売れない? 『日本スターバックス物語』第3回

200円以上するコーヒーなんて売れない? 『日本スターバックス物語』第3回

第1回はこちらから



「サザビーこそ、唯一にして最良のパートナーだ」
 アフタヌーンティーを気に入り、鈴木陸三さんや角田雄二さんをはじめとするサザビーの幹部との交流でも、価値観とセンスを共有し意気投合したハワード・ビーハーは、上機嫌で帰国していきました。雄二さんがロサンゼルスのスターバックスに入った瞬間に感じ取ったことを、今度はビーハーが大宮のアフタヌーンティーで直感しました。サザビーがスタ

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ハワード・シュルツへ書いた手紙 『日本スターバックス物語』第2回

ハワード・シュルツへ書いた手紙 『日本スターバックス物語』第2回

第1回はこちらから

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 バブルがはじけ、日本が長い停滞期に入り始めていた1994年。ベンチャーキャピタル投資会社のシュローダーPTVパートナーズに勤めていた僕は、株式会社サザビーに経営コンサルタントとして出向、経営企画室を立ち上げる仕事をしていました。
 サザビーが産声を上げたのは、米国スターバックス創業の1年後、1972年のことです。鈴木陸三さんが始めたこの会社は、70年代はファッションメ

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スターバックスもかつてはスタートアップだった。『日本スターバックス物語』第1回

スターバックスもかつてはスタートアップだった。『日本スターバックス物語』第1回



※書影はAmazonにリンクしています。

著者:梅本龍夫
有限会社アイグラム 代表取締役 https://www.igram.co.jp/ 
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科 特任教授 https://sds.rikkyo.ac.jp/index.html

「スターバックス、なんか持ってる」
リーダーのこの一言からすべては始まった。
「アメリカのコーヒーは薄くてまずい」
「チェーン

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『これからの「正義」の話をしよう』『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』などノンフィクション、SF、ミステリの名作が続々オーディオブック化!

早川書房の以下の名作11点のオーディオブックがAudibleにて配信中です! どれもミステリ、SF、ノンフィクションの傑作ばかり! 無料体験も可能です。

『これからの「正義」の話をしよう』
(マイケル・サンデル/鬼澤忍訳)

『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』
(フィリップ・K・ディック/浅倉久志訳)

『そして夜は甦る』(原尞)

『僕が愛したすべての君へ』(乙野四方字)

『君が愛したひ

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NHK「100分de名著」で話題の「ストア哲学」とは? 『迷いを断つためのストア哲学』著者が解説

NHK「100分de名著」で話題の「ストア哲学」とは? 『迷いを断つためのストア哲学』著者が解説

刊行直後から話題沸騰の、マッシモ・ピリウーチ『迷いを断つためのストア哲学』(月沢李歌子訳)。

ストア哲学は、現代人が学ぶべき人生哲学として、国内外でいま大きな注目を集めています。たとえば、4月のNHK「100分de名著」は『自省録』(毎週月曜日、全4回)。『自省録』といえば、高校世界史でもおなじみ、ローマ皇帝にしてストア哲学者のマルクス・アウレリウスによる著作です。番組中では『嫌われる勇気』の岸

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新生活に疲れたら読みたい、”無敵になれる”哲学!『迷いを断つためのストア哲学』試し読み

新生活に疲れたら読みたい、”無敵になれる”哲学!『迷いを断つためのストア哲学』試し読み



新年度が始まり、就職、異動、進学、進級等々、これまでとは違う環境で生活を始めた方も多いことと思います。新生活には、楽しさと同じくらい、不安がつきものですよね。新しく出会った人たちに自分がどう見られているのかな、自分はこの先うまくやっていけるのかな、、、

こんなときは、古代ローマ時代のストア哲学者、エピクテトスの言葉に耳を傾けてみましょう。

「無敵なのは誰か? 理性で選びようのない物事には、

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