マガジンのカバー画像

ハヤカワ・ノンフィクション

530
ハヤカワ・ノンフィクション文庫や、ハヤカワ・ノンフィクションなど。話題のノンフィクション作品の解説、試し読みを公開中。
運営しているクリエイター

2018年5月の記事一覧

【ラスボーンズ・フォリオ賞受賞】『津波の霊たち』著者からの特別メッセージ

【ラスボーンズ・フォリオ賞受賞】『津波の霊たち』著者からの特別メッセージ

英国の国際的な文学賞「ラスボーンズ・フォリオ賞」を受賞し、ますます注目を集める『津波の霊たち』。本書の著者リチャード・ロイド・パリー氏が、日本の読者に向けて特別メッセージを寄稿しました。

【あらすじ】在日20年の英国人ジャーナリストは、東北の地で何を見たのか? 2011年3月11日、東日本大震災発生。その直後から被災地に通い続けたロイド・パリー記者は、宮城県石巻市立大川小学校の事故の遺族たちと出

もっとみる
工場跡地がトンボの楽園に大変身!? 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)撮影篇

工場跡地がトンボの楽園に大変身!? 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)撮影篇



ビルが立ち並ぶ東京23区でも、ちょっと足を伸ばせば野生の生き物たちに出会えます。そんな都内にすむ動物や昆虫と、彼らがすむ街の成り立ちを紹介するのが『東京いきもの散歩』です。6月下旬の刊行にむけて、著者の川上洋一さんと写真家のなかのまさきさん、担当編集者が都内に撮影にでかけました(写真はなかのさん、ツイート内の写真は担当編集者)。

お天気に恵まれて、様々ないきものとの出会いがありました。
※特

もっとみる
14歳の少年にどうして核融合炉が作れた?『太陽を創った少年』訳者あとがき

14歳の少年にどうして核融合炉が作れた?『太陽を創った少年』訳者あとがき



訳者あとがき

 テイラー・ウィルソンという名前を聞いたことがなければ、インターネットで「うん、核融合炉を作ったよ」(Yup, I built a nuclear fusion reactor)というTEDトークを見てほしい(「テイラー・ウィルソン TED」と検索すればすぐ見つかる)。「僕の名前はテイラー・ウィルソン。一七歳で、原子核物理学者です」という自己紹介で始まる三分半弱の講演では、意外

もっとみる
橘玲が徹底解説! あなたの周りにも多数?「知ってるつもり」の困った人々

橘玲が徹底解説! あなたの周りにも多数?「知ってるつもり」の困った人々



「知ってるつもり」な人を待つ悲惨な未来 
  by 橘玲(『言ってはいけない』著者)
「モリカケ」問題や憲法改正、原発の是非から「歴史戦」まで、あるいは芸能人の不倫や官僚のセクハラに至るまで、あらゆる分野で「知ってるつもり」が増殖している。彼ら/彼女たちの思考を支配するのは単純な善悪二元論で、自分は絶対的な真実や正義を手にしていて、相手は絶対的に間違っているとされている。異なる主張や立場を頑強

もっとみる
日本人が自国の政府やメディアに寄せる信頼度は世界最低!? 衝撃データ満載の『〔データブック〕近未来予測2025』訳者あとがき

日本人が自国の政府やメディアに寄せる信頼度は世界最低!? 衝撃データ満載の『〔データブック〕近未来予測2025』訳者あとがき



『〔データブック〕近未来予測2025』は、グローバルなオープン型未来予測プログラム「フューチャー・アジェンダ」から生まれた。共著者のひとりであるティム・ジョーンズ博士をプログラム・ディレクターとして、第1回の「フューチャー・アジェンダ」を2010年に実施し、2020年までに起こる様々な変化について探った。第1回の成功を受けて、2015年には「フューチャー・アジェンダ2.0」を実施し、世界39都

もっとみる
新宿にタヌキ!? 生息地には意外な歴史あり 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)その1

新宿にタヌキ!? 生息地には意外な歴史あり 【連載】『東京いきもの散歩』(川上洋一)その1



舗装された地面と高いビルにおおわれた大都市・東京には、「自然」がほとんどないように見えます。ところが、そんな東京23区にも意外なほどたくさんの生き物がいるんです。新宿でたくましく生きぬくタヌキやカワセミ、下町を彩るカラフルなトンボ、都心の「太古の森」に住むチョウ、埋立地に帰ってきた魚介類などなど。テレビでも活躍中のライターの川上洋一さん(新宿生まれ)のガイドで、東京の生き物と歴史を知る散歩に出

もっとみる
米特殊騎馬隊のアフガンでの死闘を描く『ホース・ソルジャー』
5月4日いよいよ公開

米特殊騎馬隊のアフガンでの死闘を描く『ホース・ソルジャー』 5月4日いよいよ公開



(書影をクリックするとAmazonにジャンプ)

ジェリー・ブラッカイマー製作、クリス・ヘムズワース主演の実録戦争映画『ホース・ソルジャー』が5月4日から公開されるのを記念して、原作となったノンフィクションの翻訳者、伏見威蕃氏による訳者あとがきを公開します。

訳者あとがき  
伏見威蕃

 本書の原題Horse Soldiersから、読者はジョン・フォード監督の西部劇「騎兵隊」(The Ho

もっとみる
「超予測者」たちはどこが特別なのか? 『超予測力』訳者あとがき公開

「超予測者」たちはどこが特別なのか? 『超予測力』訳者あとがき公開



(書影をクリックするとAmazonにジャンプ)

訳者あとがき 土方奈美

「見通しが甘かった……」。仕事でもプライベートでも、そう言ってほぞをかんだ経験のない人はおそらくいないだろう。もっと先を読む力があれば、他の人より早く正確に将来を見通す力があれば、人生の想定外が減り、成功や幸せをたぐりよせることができるのではないか。みなさんが本書を手に取られたのは、そんな期待からかもしれない。その一方

もっとみる