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ハヤカワepi文庫

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2017年1月の記事一覧

それなりに反響があったので連載になりました。いけるところまでいってみましょう。「ポスト真実」時代を予言したと話題のジョージ・オーウェル『一九八四年』(第一部-2、高橋和久訳、ハヤカワepi文庫)、無料公開002。

それなりに反響があったので連載になりました。いけるところまでいってみましょう。「ポスト真実」時代を予言したと話題のジョージ・オーウェル『一九八四年』(第一部-2、高橋和久訳、ハヤカワepi文庫)、無料公開002。



『一九八四年[新訳版]』ジョージ・オーウェル/高橋和久訳

(ハヤカワepi文庫より好評発売中! お買い求めは全国書店にて)

第一部-1はこちらから。

第一部

2

 ドアのノブに手をかけながら、ウィンストンは日記をテーブルの上で開きっぱなしにしていたことに気づいた。一面に〝ビッグ・ブラザーをやっつけろ〟と書いてあり、しかも部屋の端からでも読めるくらいの大きな字である。とんでもなく愚かな

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主人公の仕事は文書改ざん。ジョージ・オーウェル『一九八四年』(第一部-1)冒頭公開001

主人公の仕事は文書改ざん。ジョージ・オーウェル『一九八四年』(第一部-1)冒頭公開001



『一九八四年[新訳版]』

ジョージ・オーウェル/高橋和久訳

第一部

1

 四月の晴れた寒い日だった。時計が十三時を打っている。ウィンストン・スミスは不快な風を避けようと顎を胸に埋めるようにしながら、ヴィクトリー・マンションのガラス製のドアを素早く通り抜けた。素早くとは言っても、砂埃の渦が自分について入ってくるのは防ぎようがない。

 玄関ホールは茹キャベツとぼろぼろになった古マットの匂

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