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海外文芸

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#海外文学

『侍女の物語』のその先を描いた傑作『誓願』、ついに文庫化! マーガレット・アトウッド、鴻巣友季子訳、9月5日発売

『侍女の物語』のその先を描いた傑作『誓願』、ついに文庫化! マーガレット・アトウッド、鴻巣友季子訳、9月5日発売

現代ディストピア小説の代表作『侍女の物語』の”その先”を描いた傑作『誓願』がついに文庫になります。

本書『誓願』は、カナダの作家、マーガレット・アトウッドによって2019年に発表され、英語圏最高の文学賞ブッカー賞を受賞しました。そして、2020年、鴻巣友季子さんの翻訳で早川書房より単行本として刊行されました。

本書は、30年以上にわたって読みつがれる名作『侍女の物語』の「続篇」ですが、ひとつの

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ピュリッツァー賞受賞&全世界累計4000万部超の不朽の名作『ものまね鳥を殺すのは アラバマ物語〔新訳版〕』(ハーパー・リー/上岡伸雄訳)「訳者あとがき」公開

ピュリッツァー賞受賞&全世界累計4000万部超の不朽の名作『ものまね鳥を殺すのは アラバマ物語〔新訳版〕』(ハーパー・リー/上岡伸雄訳)「訳者あとがき」公開

早川書房から6月20日、『アラバマ物語』の新訳『ものまね鳥を殺すのは』を刊行します。1960年に刊行後、全世界で4000万部を売り上げ、アメリカ文学を語る上で欠かせないとされている名作です。1962年公開のグレゴリー・ペック主演の映画「アラバマ物語」も良く知られています。本noteでは、発売前に、学習院大学教授の上岡伸雄氏による「訳者あとがき」を公開いたします。

訳者あとがき

 本書は日本で『

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【4月25日発売】フランスで130万部のベストセラー小説『あなたを想う花』に心を揺さぶられた早川書房営業部・編集部からのメッセージ

【4月25日発売】フランスで130万部のベストセラー小説『あなたを想う花』に心を揺さぶられた早川書房営業部・編集部からのメッセージ

フランスで130万部を突破し、2022年には「フランス国民が選ぶ必読本25冊」のうちの一つに〈ハリー・ポッター〉シリーズなどと並んで選出されたベストセラー小説『あなたを想う花』(原題:Changer l'eau des fleurs)が日本でも刊行となります。反響はフランス国内のみにとどまらず、2020年、ロックダウン中のイタリアで一番売れた本で、2022年にはノルウェーで一番売れた本となり、アメ

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「パラニューク降臨!『ファイト・クラブ』作者が語る小説と世界の現在地」チャック・パラニューク(オンライン参加) × 都甲幸治@青山ブックセンター本店現地&オンライン開催【3月25日(土)】

「パラニューク降臨!『ファイト・クラブ』作者が語る小説と世界の現在地」チャック・パラニューク(オンライン参加) × 都甲幸治@青山ブックセンター本店現地&オンライン開催【3月25日(土)】

伝説的カルト作品として映画化された『ファイト・クラブ』の著者として知られ、18年ぶりの新刊邦訳『インヴェンション・オブ・サウンド』も大きな話題を呼んでいるチャック・パラニューク。なんとこのたび、著者出演のオンライン・トークイベントの開催が決定しました! 聞き手は『ファイト・クラブ〔新版〕』へ解説も寄稿したアメリカ文学者の都甲幸治氏。パラニュークが日本の読者のために姿を現わすのは史上初、二度と訪れな

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全米図書賞翻訳部門受賞!『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)の「訳者あとがき」公開のお知らせ

全米図書賞翻訳部門受賞!『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)の「訳者あとがき」公開のお知らせ

早川書房から1月24日、スイスの作家エリザ・スア・デュサパンによる『ソクチョの冬』(エリザ・スア・デュサパン/原正人訳)が刊行となりました。フランスと韓国にルーツを持ち、現在はスイスで執筆し、マルグリット・デュラスの再来と言われる作家による、デビュー作にして全米図書賞翻訳部門を受賞した話題作です。北朝鮮国境近くのソクチョにやってきたフランス人のバンド・デシネ作家と、旅館で働く韓仏ミックスの女性が出

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【2月3日(金)オンライン開催決定!】池田真紀子氏×柳下毅一郎氏『インヴェンション・オブ・サウンド』刊行記念トークイベント「生きのびるためのパラニューク」開催【イベントは終了いたしました】

【2月3日(金)オンライン開催決定!】池田真紀子氏×柳下毅一郎氏『インヴェンション・オブ・サウンド』刊行記念トークイベント「生きのびるためのパラニューク」開催【イベントは終了いたしました】

2023年1月、単行本『インヴェンション・オブ・サウンド』が18年ぶりの邦訳新刊となるチャック・パラニューク。
本書や『ファイト・クラブ』を始めとするパラニューク作品の訳者である池田真紀子さんと、同じくパラニューク作品の翻訳経験がある柳下毅一郎さんによるオンライン・トークイベントを開催します!各作品の魅力から翻訳の秘訣まで、ファン必見のイベントをお見逃しなく!

【イベント概要】開催日時:2023

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新年1月6日発売! サリー・ルーニー2作目の待望の邦訳『ノーマル・ピープル』(山崎まどか訳)訳者あとがき公開

新年1月6日発売! サリー・ルーニー2作目の待望の邦訳『ノーマル・ピープル』(山崎まどか訳)訳者あとがき公開

2023年1月6日、早川書房からサリー・ルーニーの2作目の小説『ノーマル・ピープル』(山崎まどか訳)の邦訳が発売されます。発売まで約1週間。『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』を読んで『ノーマル・ピープル』の発売が待ち遠しい方も、読んではいないけれど、サリー・ルーニーってどんな作者かちょっとだけ興味のある方も、英語圏だけで150万部超の『ノーマル・ピープル』の内容がちょっとだけ先取りできる「訳

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『コロナの時代の僕ら』著者パオロ・ジョルダーノによる最新長篇『天に焦がれて』11月17日発売決定!!

『コロナの時代の僕ら』著者パオロ・ジョルダーノによる最新長篇『天に焦がれて』11月17日発売決定!!

『コロナの時代の僕ら』著者による、イタリアで16万部突破の最新長篇『天に焦がれて』が11月17日水曜日に早川書房から発売されます。

著者パオロ・ジョルダーノについて

1982年、イタリア、トリノ生まれ。トリノ大学大学院博士課程修了。専攻は素粒子物理学。2008年デビュー長篇となる『素数たちの孤独』(ハヤカワepi文庫)は、イタリアで200万部超のセールスを記録。同国最高峰の文学賞であるストレー

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デビュー長篇で世界を席巻! サリー・ルーニーってどんな作家? 『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』訳者あとがき(山崎まどか)

デビュー長篇で世界を席巻! サリー・ルーニーってどんな作家? 『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』訳者あとがき(山崎まどか)

 

※書影をクリックするとアマゾンに飛びます。

『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』は現在、世界で最も注目されている新世代作家の一人、サリー・ルーニーの長篇デビュー作である。 

2017年にフェイバー&フェイバー社からこの小説が発売された時、彼女はまだ26歳だった。タイトルの通り、友人同士のおしゃべりやメールのやり取り、チャットなどの“会話”に溢れた独特のスタイルが注目を集め、『カン

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『キングコング・セオリー』のヴィルジニー・デパントが贈る長篇小説。『アポカリプス・ベイビー』10月刊行

『キングコング・セオリー』のヴィルジニー・デパントが贈る長篇小説。『アポカリプス・ベイビー』10月刊行

早川書房では、10月19日に『アポカリプス・ベイビー』を刊行いたします。この小説は、エッセイ『キングコング・セオリー』(柏書房、2020年、相川千尋訳)が去年日本でも話題になった、フランス人作家ヴィルジニー・デパントによる、女性バディが活躍するシスターフッドものの長篇小説です。フランスで20万部超の売り上げを記録し、フランスの権威ある文学賞、ルノードー賞も受賞したベストセラーの日本語訳が満を持して

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ヴァージニア・ウルフの傑作『波』、45年ぶりの新訳(森山恵訳)

ヴァージニア・ウルフの傑作『波』、45年ぶりの新訳(森山恵訳)

2021年6月16日に、ヴァージニア・ウルフ『波〔新訳版〕』(原題The Waves)を早川書房から刊行します。
翻訳は、『源氏物語 A・ウェイリー版』(ドナルド・キーン特別賞受賞)の訳者の一人である森山恵氏です。

『波〔新訳版〕』
ヴァージニア・ウルフ/森山恵 訳
好評発売中

◉書評・メディア露出BRUTUS(2021年8月15日号)インタビュー(水原涼氏・作家、取材:鳥澤光氏)
週刊文春(

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『三つ編み』を対象とした高校生の読書感想文が、青少年読書感想文全国コンクールで入賞!

『三つ編み』を対象とした高校生の読書感想文が、青少年読書感想文全国コンクールで入賞!

2019年4月の刊行から約2年、レティシア・コロンバニ『三つ編み』は、多くの方々に読んでいただいてます。どうもありがとうございます!

『三つ編み』
レティシア・コロンバニ/齋藤可津子訳
早川書房

『三つ編み』書評やインタビューへのリンク、試し読みはこちら。

◉あらすじ3つの大陸、3人の女性、3通りの人生。唯一重なるのは、自分の意志を貫く勇気。

インド。不可触民のスミタは、娘を学校に通わせ、

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【応募〆切ました】アイスランド女性文学賞受賞。〈男らしさ〉と家族のかたちを見つめ直す青春小説『花の子ども(仮)』読者モニター募集

【応募〆切ました】アイスランド女性文学賞受賞。〈男らしさ〉と家族のかたちを見つめ直す青春小説『花の子ども(仮)』読者モニター募集

3月9日応募受付を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。

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世界経済フォーラムが公表する、各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数のランキングで、11年連続で1位となるアイスランド。

そのアイスランドで発表され、「新しい男性の姿を描き出した」点を評価され、アイスランド女性文学賞を受賞した長篇小説『花の子ども(仮題。原題Afleggjarinn)』を4月に早川書房か

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『消失の惑星』絶賛の声、続々!〈涙が止まらない〉〈鳥肌が立つほど素晴らしい〉〈この作品だけで2021年が終わっても問題ないと思える超傑作〉〈装幀も完璧〉

『消失の惑星』絶賛の声、続々!〈涙が止まらない〉〈鳥肌が立つほど素晴らしい〉〈この作品だけで2021年が終わっても問題ないと思える超傑作〉〈装幀も完璧〉

先週2月17日に発売した『消失の惑星』。さっそく読んだ方々から、絶賛の言葉があがっています。その一部をご紹介します。

『消失の惑星【ほし】』
ジュリア・フィリップス 井上 里訳

◎あらすじ8月のある午後、ロシア東部のカムチャツカ半島の街で、幼い姉妹が行方不明になった。警察の捜査は難航し、事故か誘拐かもわからぬまま時ばかりが過ぎる。失踪事件は、半島中の女性たちに影を落としてゆく。

姉妹の母親、

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