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海外文芸

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翻訳文芸書に関わるニュースや試し読み、特別公開原稿などをお届けします。
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2022年11月の記事一覧

少女たちを商品のように扱う社会への抵抗──『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』著者来日インタビュー

少女たちを商品のように扱う社会への抵抗──『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』著者来日インタビュー

早川書房より好評発売中のディストピア小説『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』。本欄では、9月に来日された著者キム・リゲットさんにSFマガジン2022年12月号でおこなったインタビューを再録します。(翻訳=大村梓/聞き手&構成=編集部)

──早川書房にようこそ! キムさんにとっては初の日本訪問だそうですね。台風直撃のなか、無事到着されてよかったです。

リゲット いま住んでいるロサンジェルスは全く

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2023年1月上旬発売! 150万部超『ノーマル・ピープル』(サリー・ルーニー/山崎まどか訳)ゲラ読み書店員さん募集のお知らせ

2023年1月上旬発売! 150万部超『ノーマル・ピープル』(サリー・ルーニー/山崎まどか訳)ゲラ読み書店員さん募集のお知らせ

早川書房から、2023年1月にサリー・ルーニーの『ノーマル・ピープル』が発売されます。発売に先駆け、『ノーマル・ピープル』のゲラを読んでいただける書店員さんを募集します。2021年に発売された『カンバセーションズ・ウィズ・フレンズ』が話題を呼び、邦訳が待望されていた第二作を発売前に読めるチャンスです。是非、ご応募お待ちしております。

◎応募の条件

〇応募できるかた
・書店員様
・年齢、性別不問

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【刊行前から話題沸騰】幾原邦彦さん、寺地はるなさん、町田そのこさん、山内マリコさん推薦!『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』担当編集&プロモーション担当よりメッセージ

【刊行前から話題沸騰】幾原邦彦さん、寺地はるなさん、町田そのこさん、山内マリコさん推薦!『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』担当編集&プロモーション担当よりメッセージ

11月16日(水)に発売したキム・リゲット/堀江里美訳『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーにランクインし、エリザベス・バンクス監督で映画化決定している超話題作で、『侍女の物語』×『蠅の王』のディストピア小説としても高く評価されています。

発売からすぐに話題になっている本書について、担当編集とプロモーションからのメッセージを公開します!

〇担当編集Cより〇プ

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【新商品】ディストピア仕様のクールなブラック! HAYAKAWA FACTORY初の冬物「1984パーカー」

【新商品】ディストピア仕様のクールなブラック! HAYAKAWA FACTORY初の冬物「1984パーカー」

20世紀英国を代表する作家ジョージ・オーウェル(『一九八四年』『動物農場』)関連アイテムに新作のパーカーが加わりました! 「1984」のロゴと「BIG BROTHER IS WATCHING YOU」のテキストをあしらったディストピア仕様。寒い冬を越すのに最適なぽかぽかな裏起毛タイプで、様々なシーンでご活用いただけます! 今回はS、M、L、XL、XXLの5サイズ展開。

★★【重要・ご注意】Ama

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「ページを開いたら後戻りできない」「まさに“禁書”」いま必読のディストピア小説『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』書店員さんコメント

「ページを開いたら後戻りできない」「まさに“禁書”」いま必読のディストピア小説『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』書店員さんコメント

キム・リゲット/堀江里美訳『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』が話題を呼んでいます。本作はニューヨーク・タイムズ・ベストセラーにランクインし、エリザベス・バンクス監督で映画化決定している超話題作で、『侍女の物語』×『蠅の王』のディストピア小説としても高く評価されています。そんな本作に寄せられた書店員さんのコメントをご紹介! みなさんの”熱”を感じてください!

〇書店員さんからのコメント紹介

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構想40年、執筆5年! トルコ初のノーベル文学賞作家オルハン・パムクの『ペストの夜』(宮下遼訳)11月16日発売のお知らせ

構想40年、執筆5年! トルコ初のノーベル文学賞作家オルハン・パムクの『ペストの夜』(宮下遼訳)11月16日発売のお知らせ

早川書房から、11月16日水曜日、『ペストの夜』(オルハン・パムク/宮下遼訳)が発売されます。トルコ初のノーベル文学賞作家として、『わたしの名は赤』や『無垢の博物館』、『パムクの文学講義』で知られる作家オルハン・パムクが構想に40年、執筆に5年の歳月をかけ、オスマン帝国末期の東地中海に浮かぶ架空の島、ミンゲル島を舞台にした小説です。

あらすじ

オスマン帝国末期の1901年。東地中海に浮かぶミン

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 ”SF翻訳家”への道(大森望の新SF観光局)

”SF翻訳家”への道(大森望の新SF観光局)

SFマガジン10月号に掲載された、翻訳家・SF書評家の大森望さんによる連載コラム「大森望の新SF観光局」より、第86回「 ”SF翻訳家”への道」をウェブ公開いたします。

前号の古沢嘉通さんのエッセイを受けての内容となっておりますので、まずはこちら👇をご覧ください。

—――

 前回の当欄で書いたとおり、日本SFの書き手は(とくに短篇に関しては)新人の数が飛躍的に増えている。一方、英語圏SFの

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SF翻訳、その現在地と10年後の未来

SF翻訳、その現在地と10年後の未来

SFマガジン8月号に掲載された、翻訳家の古沢嘉通さんによるSF翻訳業界の現在と未来をめぐるエッセイをウェブ公開いたします。

—――

「この6年間に、若い新人SF翻訳者はほとんど登場してないのである。(中略)いちばん最近、大量の新人翻訳者がSF界に供給された例は、創元SF文庫のマリオン・ジマー・ブラッドリイ《ダーコーヴァ年代記》シリーズ。このときプロデビュー(SF翻訳デビュー)した訳者陣──古沢

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アニー・エルノー既刊単行本4作、電子書籍版先行配信開始!

アニー・エルノー既刊単行本4作、電子書籍版先行配信開始!

本年度ノーベル文学賞受賞作家、アニー・エルノーの既刊単行本4点、『凍りついた女』『場所』『戸外の日記』『ある女』の電子書籍版を配信開始しました。紙版の書籍については11月下旬重版出来予定ですが、それに先駆けての先行配信となります。ぜひチェックしてみてください!
Kindleの商品ページへのリンクを紹介しますが、他の電子書籍ストアでも順次配信が始まります。普段お使いの電子書籍ストアをお持ちのかたはそ

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11月2日発売『京都に咲く一輪の薔薇』(ミュリエル・バルベリ/永田千奈訳)訳者あとがき公開

11月2日発売『京都に咲く一輪の薔薇』(ミュリエル・バルベリ/永田千奈訳)訳者あとがき公開

11月2日に早川書房から発売される『京都に咲く一輪の薔薇』。世界中で200万部を超えるベストセラーとなった『優雅なハリネズミ』の著者ミュリエル・バルベリの14年ぶり、待望の邦訳です。

訳者あとがき

 一週間でひとは変われるものだろうか。変われる、と本書を訳していて思った。そうあってほしいと切に願った。
 本書は、Une rose seule, Muriel Barbery, Actes Sud

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