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海外文芸

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2021年2月の記事一覧

「生きることの意味を問いかけている」「SFが苦手な人にもぜひ手にとってほしい」「こういう話こそ今必要とされている」『わたしたちが光の速さで進めないなら』レビューと感想

「生きることの意味を問いかけている」「SFが苦手な人にもぜひ手にとってほしい」「こういう話こそ今必要とされている」『わたしたちが光の速さで進めないなら』レビューと感想

『82年生まれ、キム・ジヨン』の大ヒットをきっかけに、急速に注目が高まっている韓国小説。早川書房では、今韓国で一番売れているSF小説『わたしたちが光の速さで進めないなら』を2020年12月に刊行いたしました。

『わたしたちが光の速さで進めないなら』
キム・チョヨプ/カン・バンファ ユン・ジヨン訳 
装画・挿絵:カシワイ/装幀:早川書房デザイン室

本書は、第2回韓国科学文学賞中短篇部門大賞受賞の

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『三つ編み』を対象とした高校生の読書感想文が、青少年読書感想文全国コンクールで入賞!

『三つ編み』を対象とした高校生の読書感想文が、青少年読書感想文全国コンクールで入賞!

2019年4月の刊行から約2年、レティシア・コロンバニ『三つ編み』は、多くの方々に読んでいただいてます。どうもありがとうございます!

『三つ編み』
レティシア・コロンバニ/齋藤可津子訳
早川書房

『三つ編み』書評やインタビューへのリンク、試し読みはこちら。

◉あらすじ3つの大陸、3人の女性、3通りの人生。唯一重なるのは、自分の意志を貫く勇気。

インド。不可触民のスミタは、娘を学校に通わせ、

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【応募〆切ました】アイスランド女性文学賞受賞。〈男らしさ〉と家族のかたちを見つめ直す青春小説『花の子ども(仮)』読者モニター募集

【応募〆切ました】アイスランド女性文学賞受賞。〈男らしさ〉と家族のかたちを見つめ直す青春小説『花の子ども(仮)』読者モニター募集

3月9日応募受付を終了しました。多数のご応募ありがとうございました。

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世界経済フォーラムが公表する、各国における男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数のランキングで、11年連続で1位となるアイスランド。

そのアイスランドで発表され、「新しい男性の姿を描き出した」点を評価され、アイスランド女性文学賞を受賞した長篇小説『花の子ども(仮題。原題Afleggjarinn)』を4月に早川書房か

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『消失の惑星』絶賛の声、続々!〈涙が止まらない〉〈鳥肌が立つほど素晴らしい〉〈この作品だけで2021年が終わっても問題ないと思える超傑作〉〈装幀も完璧〉

『消失の惑星』絶賛の声、続々!〈涙が止まらない〉〈鳥肌が立つほど素晴らしい〉〈この作品だけで2021年が終わっても問題ないと思える超傑作〉〈装幀も完璧〉

先週2月17日に発売した『消失の惑星』。さっそく読んだ方々から、絶賛の言葉があがっています。その一部をご紹介します。

『消失の惑星【ほし】』
ジュリア・フィリップス 井上 里訳

◎あらすじ8月のある午後、ロシア東部のカムチャツカ半島の街で、幼い姉妹が行方不明になった。警察の捜査は難航し、事故か誘拐かもわからぬまま時ばかりが過ぎる。失踪事件は、半島中の女性たちに影を落としてゆく。

姉妹の母親、

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「クララとお日さま」に是枝裕和監督から絶賛の声!

「クララとお日さま」に是枝裕和監督から絶賛の声!

「イシグロ。AIロボット。少女。境界を越えた心の交流。読まずにいられるわけがない」
(映画監督・是枝裕和)

カンヌ国際映画祭のパルムドールを受賞した『万引き家族』などで知られる映画監督の是枝裕和さんから、『クララとお日さま』に賛辞が寄せられました。
イシグロさんはジェームズ・アイヴォリー監督の『上海の伯爵夫人』の脚本を手掛けるなど、映画界とも深い縁があり、是枝さんはお気に入りの映画監督の一人だそ

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西加奈子氏、推薦。小説『消失の惑星』(ジュリア・フィリップス)に引き込まれる読者、続々。

西加奈子氏、推薦。小説『消失の惑星』(ジュリア・フィリップス)に引き込まれる読者、続々。

2019年、デビュー作にして、全米図書賞と全米批評家協会賞の最終候補作に選ばれた、文芸作品『消失の惑星(ほし)』(ジュリア・フィリップス著、原題Disappearing Earth)。

毎年末に発表される最注目作品リストでは《ニューヨーク・タイムズ》誌はじめ、25の媒体・施設で選出され、どこにでも登場するといった印象でした。23の言語で翻訳が決まっており、本作の舞台となるロシアを含む世界各地で高

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カズオ・イシグロ最新作『クララとお日さま』のカバーが遂に解禁!

カズオ・イシグロ最新作『クララとお日さま』のカバーが遂に解禁!

2021年3月2日(火)に世界同時発売となるカズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞第一作『クララとお日さま』の日本版カバーが遂に解禁となりました。

装幀を手掛けたのは坂川朱音さん。『わたしを離さないで』『忘れられた巨人』などのイシグロ作品を手掛け、残念ながら昨年急逝された坂川栄治さんのお嬢さんです。

装画は福田利之さん。著者のイシグロさんからは「想像力に富み、子供時代を想起させる独特の雰囲気があ

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