海外文芸

3
ノート

「歴史改変SF? パラレルワールド物? ウラジーミル・ナボコフ『アーダ』の幻惑的な世界設定とは?」『アーダ〔新訳版〕』若島正・訳者解説、全文公開 Part 2

Part1はこちら。

※本書を未読の方のために、一部伏せ字になっております。

ウラジーミル・ナボコフ『アーダ〔新訳版〕』
訳者解説 Part2(全2回) 

若島正

 それではここから、『アーダ』の内容をざっと眺めていこう。
『アーダ』の小説世界は、「アンチテラ」および「テラ」と呼ばれる双子惑星(もしくは兄妹惑星)からできている。物語中の出来事のほとんどが起こるのはアンチテラにおいてであり、

もっとみる
ありがとうございます!今後共どうぞよろしくお願いいたします。
3

「どこを切ってもナボコフだらけ。この『アーダ』は、ナボコフ度200パーセントと言ってもかまわないほどだ」『アーダ〔新訳版〕』若島正・訳者解説、全文公開 Part 1

ウラジーミル・ナボコフ『アーダ〔新訳版〕』
訳者解説 Part1(全2回)

若島正  

 本書は、1899年にロシアに生まれ、ロシア革命が起こってから、主にベルリンを中心とするヨーロッパでの亡命生活を経た後、1940年にアメリカに渡り、ロシア語作家から英語作家へと転身した稀代の多言語作家ウラジーミル・ナボコフの最大の長篇 Ada or Ardor: A Family Chronicle(196

もっとみる
スキありがとうございます!
8

【今年必読の一冊】日経新聞、読売新聞に書評掲載! 話題のスパイ・サスペンスにしてピュリッツァー賞受賞長篇『シンパサイザー』、訳者あとがきを特別公開

ピュリッツァー賞、アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀新人賞をはじめ、文学賞八冠に輝いた驚異の大作、ヴィエト・タン・ウェン『シンパサイザー』。訳者の上岡伸雄・学習院大学教授による「訳者あとがき」を特別公開します。

【注意:終盤のストーリー展開に触れる部分があります】

 アメリカの現代文学や文化を研究してきた者として、ヴェトナム戦争には高い関心を抱いてきたつもりだが、よく考えれば私のおも

もっとみる
スキありがとうございます!
5