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英国最高の文学賞 ブッカー賞受賞作『シャギー・ベイン』(ダグラス・スチュアート、黒原敏行 訳)

早川書房では、イギリスで最も権威のある文学賞の一つであるブッカー賞をデビュー作にして受賞した『シャギー・ベイン』を刊行いたしました。本書はブッカー賞受賞に加え、全米図書賞の最終候補作になり、2021年の全英図書賞の年間最優秀作品賞も受賞。原書は英語圏のみで既に100万部を売り上げ、英米の文学界で高い評価を得ている注目作です。

カバー写真/Jez Coulson 
デザイン/早川書房デザイン室 

●書評

読売新聞(2022年6月5日)書評(辛島デイヴィッド氏、作家・翻訳家・早稲田大学准教授)
本の雑誌(2022年7月号)書評(藤ふくろう氏)
日経新聞(2022年6月11日)書評(武田将明氏、東京大学教授)
朝日新聞(2022年6月18日)「著者に会いたい」著者インタビュー

●あらすじ

1980年代、英国グラスゴー。

“男らしさ"を求める時代に馴染めない少年シャギーにとって、
自分を認めてくれる母アグネスの存在は彼の全てだった。
アグネスは、エリザベス・テイラー似の美女。
誇り高く、いつも周囲を魅了していた。
貧しさが国全体を覆っていくなか、彼女は家族をまとめようと必死だった。

しかし、浮気性の夫がアグネスを捨ててから、彼女は酒に溺れていき、
唯一の収入である給付金さえも酒代に費やしてしまう。
共に住む姉兄は、母を見限って家を離れていくが、
まだ幼いシャギーはひとり必死にアグネスに寄り添い──。

けっして生きる誇りを忘れなかった母子の絆を描く、
デビュー作にして、英米の文学界を席巻したブッカー賞受賞作。

●著者について

ダグラス・スチュアート(Douglas Stuart)

ⒸClive Smith

1976年、スコットランドのグラスゴー生まれ。大学でテキスタイル・デザインを学んだあと、24歳でニューヨークに移り住み、カルヴァン・クライン、バナナ・リパブリックなどでデザイナーとして働きながら10年がかりで本作を執筆。30社以上の出版社に持ち込むも断られ続けたが、グローブ・アトランティック社との契約にこぎつけ、2020年にデビュー。ブッカー賞の受賞でブレイクし、全英図書賞の年間最優秀作品賞も受賞するなどの快挙を成し遂げた。著者自身も主人公のシャギーと同じく貧困家庭で育ち、母はアルコール依存症だった。著者の次作 Young Mungo は2022年4月に本国で刊行され、現在三作目の執筆に取り掛かっている。

●訳者略歴

黒原敏行(くろはら・としゆき)
1957年生,東京大学法学部卒,英米文学翻訳家 訳書『ブラッド・メリディアン』マッカーシー,『サトリ』ウィンズロウ,『エンジェルメイカー』ハーカウェイ,『怒りの葡萄〔新訳版〕』スタインベック,『ナイルに死す〔新訳版〕』クリスティー,『蠅の王〔新訳版〕』ゴールディング(以上早川書房刊)他多数

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ブッカー賞の選考委員に「古典として読み継がれていくだろう」と絶賛された『シャギー・ベイン』(ダグラス・スチュアート、黒原敏行訳)は、全国書店・ネット書店で好評発売中です。

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