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芦沢央が描く死後の世界。宮内悠介による「閻魔帳SEO」解説!

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本日ご紹介するのは、作家・宮内悠介さんによる「閻魔帳SEO」解説です。書店員さんの応援コメントとともにご一読ください。

「閻魔帳SEO」解説:宮内悠介

 もしも死後の世界があったら。そしてそれが、実際に天国のような場所から地獄のような場所まで、階層をなした構造であったなら。さらには、もし生前から自分自身の「閻魔帳」が見え、そこに書かれている罪業や善行を見ることができたら──。「閻魔帳SEO」は、そんなifの世界を描いた短篇だ。
 人々は死後の地獄行きを回避すべく、閻魔帳のアルゴリズムをハックし、積むべき罪業と善行の最適化を試みはじめる。「僕」とその指導係、クマールが勤めるのは、そうした最適化作業を請け負うSEO企業だ。閻魔帳の最適化は地獄行きに直結する罪業なので、おのずと業務はハード、業態はブラックなものとなる。「僕」はギャンブルで借金を作って仕方なく勤務しているし、指導係のクマールも、何やらわけありの様子だ。優秀かつ冷酷にさまざまなトラブルシューティングにあたるクマールと、それに振り回される「僕」の、笑いありペーソスありの好篇だ。

書店員さんからの応援コメントをご紹介!

芦沢さん作品の幅広さを実感できる短編集。こんな変わった世界を書いて、めちゃくちゃ面白くて、しかも意外性まできちんとあるなんて! と感激しまくりでした。ガチSFから、思い切り「はっちゃけた」作品まで、バラエティに富んだ作品集でした。「閻魔帳SEO」は設定も面白い上にラスト一行が最高に笑えます。
(啓文社岡山本店 三島政幸さん)

どの短篇も、それぞれの設定で長篇やシリーズ短篇連作が出来てしまいそうなほど、深くて濃厚な物語。個人的な一番を挙げるなら「閻魔帳SEO」でしょうか。世界観もキャラもストーリーもオチも最後の一行もすべてが最高にイカれてイカしてました。
(田村書店吹田さんくす店 村上望美さん)

芦沢先生のストックの多さに驚きましたし、どれも面白かった!「閻魔帳SEO」はクマールの奥深さとアドレナリンジャンキーの突き抜け感に震えました。人間模様はどこにでも存在する。サイコーでした!
(未来屋書店入間店 佐々木知香子さん)

さすが、芦沢央先生!SFを書いても最高である。いや、この短篇集は、SFのジャンルを超えて、芦沢央というジャンルかも。とにかく、この独特の世界観が何とも言えない。たまらん!「閻魔帳SEO」のラストには思わず笑った。ネットミームまで使いこなされる芦沢先生って素敵だ!
(精文館書店豊明店 近藤綾子さん)


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