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ハヤカワ国内フィクション

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ハヤカワ文庫JAや単行本など、国内フィクション作品の試し読み原稿や解説などを公開中。
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2023年8月の記事一覧

「学校図書館向け おすすめ選書カタログ2023」が出来ました!

「学校図書館向け おすすめ選書カタログ2023」が出来ました!

全国の学校司書の皆様にお知らせです。
早川書房ではこのたび、全国の児童・生徒に是非読んでいただきたい国内外の作品134点を掲載したカタログを作成しました!

早川書房の代名詞ともいえるミステリー、SFはもちろん、ノーベル文学賞受賞作家をはじめとする長く読み継がれるべき文学作品、ピーター・ラビットシリーズなどの絵本、楽しみながらリテラシーを身につけられるポピュラー・サイエンスを含むノンフィクションな

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夏への憧憬を呼び起こす瑞々しい青春SF。高野史緒『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』(書評・嵯峨景子)

夏への憧憬を呼び起こす瑞々しい青春SF。高野史緒『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』(書評・嵯峨景子)

青春SFの新たな金字塔との呼び声高い、高野史緒氏の最新作『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』。本欄では、嵯峨景子氏によるSFマガジン2023年10月号掲載の本書の書評を先行掲載します。

夏への憧憬を呼び起こす瑞々しい青春SF
嵯峨景子

 十九世紀ウィーンを舞台にしたデビュー作『ムジカ・マキーナ』や、江戸川乱歩賞を受賞した『カラマーゾフの妹』など、高野史緒といえばヨーロッパを題材にした重厚

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【逢坂冬馬、待望の第2長篇】デビュー作にして本屋大賞受賞『同志少女よ、敵を撃て』に続く、新作長篇『歌われなかった海賊へ』2023年10月刊行!

【逢坂冬馬、待望の第2長篇】デビュー作にして本屋大賞受賞『同志少女よ、敵を撃て』に続く、新作長篇『歌われなかった海賊へ』2023年10月刊行!

2021 年11月、アガサ・クリスティー賞を受賞して刊行された逢坂冬馬のデビュー作『同志少女よ、敵を撃て』は、翌年の本屋大賞を受賞し、累計50万部を突破するベストセラーになりました。その逢坂による待望の第2長篇『歌われなかった海賊へ』を、いよいよ10月下旬に刊行します。

『同志少女よ、敵を撃て』では少女たちの目線から独ソ戦を描いた著者が、今回はナチスの支配するドイツで生き、体制に反抗した少年少女

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【この夏、絶対に見逃してほしくない1冊です】高野史緒『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』皆様のSNS感想まとめ

【この夏、絶対に見逃してほしくない1冊です】高野史緒『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』皆様のSNS感想まとめ

高野史緒『グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船』が、7月19日(水)に刊行され、SNS上で話題沸騰!

著者の出身地である茨城県土浦市にかつて実際に飛来した巨大飛行船、グラーフ・ツェッペリン号の記憶と、自分が生きる世界へのかすかな違和感を持つ少年少女の奇妙な邂逅が描かれています。乙野四方字『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』、伴名練『なめらかな世界と、その敵』につづく青春SFの新

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【祝・日本歴史時代作家協会賞 新人賞受賞!】羽鳥好之『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』好評発売中

【祝・日本歴史時代作家協会賞 新人賞受賞!】羽鳥好之『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』好評発売中

本日発表された日本歴史時代作家協会賞の「新人賞」を、2022年10月に刊行した羽鳥好之『尚、赫々たれ 立花宗茂残照』が受賞しました!

昨年10月に発売してから話題沸騰、続々重版がかかっている歴史小説。
25年にわたって文芸編集者として数々のベストセラーを担当してきた著者・羽鳥好之さんが、立花宗茂から見た「関ケ原」を書く大作小説です。

羽鳥さん、おめでとうございます!

老境に至ったとき、人は何

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【夏の春暮康一SF祭 特別篇】祝『法治の獣』星雲賞日本短篇部門受賞! 著者による「用語集」Web全文公開【『法治の獣』ベストSF2022国内篇第1位】

【夏の春暮康一SF祭 特別篇】祝『法治の獣』星雲賞日本短篇部門受賞! 著者による「用語集」Web全文公開【『法治の獣』ベストSF2022国内篇第1位】

春暮康一氏の『法治の獣』収録の表題作「法治の獣」が、第54回星雲賞日本短篇部門を受賞しました!

受賞を記念し、『オーラリメイカー〔完全版〕』に掲載されている、春暮康一氏による「用語解説」をWeb全文公開します!
『オーラリメイカー〔完全版〕』および、『法治の獣』に掲載されている中篇計6作は、すべて、春暮康一氏の構想にある同一世界観《系外進出(インフレーション)》シリーズの作品です。
この世界観を

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祝・星雲賞受賞!! 『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』&「法治の獣」

祝・星雲賞受賞!! 『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』&「法治の獣」

このたびSF大会にて発表された第53回星雲賞。【日本長編部門】を長谷敏司さんの『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』が、【日本短編部門】を春暮康一さんの「法治の獣」がそれぞれ受賞しました。おめでとうございます!

第53回星雲賞【日本長編部門】

『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』

身体表現の最前線を志向するコンテンポラリーダンサーの護堂恒明は、事故で右足を失いAI制御の義足を身につける。彼は、

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【夏の春暮康一SF祭 03】『オーラリメイカー〔完全版〕』刊行記念! 林譲治氏による『オーラリメイカー〔完全版〕』解説をWeb全文掲載【『法治の獣』ベストSF2022国内篇第1位】

【夏の春暮康一SF祭 03】『オーラリメイカー〔完全版〕』刊行記念! 林譲治氏による『オーラリメイカー〔完全版〕』解説をWeb全文掲載【『法治の獣』ベストSF2022国内篇第1位】

『法治の獣』が『SFが読みたい! 2023年版』の「ベストSF2022国内篇第1位」を獲得、国産ハードSFの新星の中篇集が注目を集めました。

そしてこの夏、デビュー作にして第7回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞作「オーラリメイカー」を含む中篇集が文庫化!

単行本版「オーラリメイカー」および同時収録作「虹色の蛇」を大幅改稿し、さらに新作中篇「滅亡に至る病」を収録した、『オーラリメイカー〔完全版〕

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【早川書房2023年の推しミステリ】伊吹亜門『焔と雪 京都探偵物語』、カバー解禁!【8月17日(木)発売】

【早川書房2023年の推しミステリ】伊吹亜門『焔と雪 京都探偵物語』、カバー解禁!【8月17日(木)発売】

「ミステリが読みたい!」第1位、本格ミステリ大賞受賞作家である伊吹亜門氏の渾身作『焔と雪 京都探偵物語』を8月17日に刊行します。

いま最も注目を集めるミステリ作家が仕掛ける、ホワイダニットの先を行く本格探偵ミステリ。哀しい過去を持つ露木と鯉城──二人の探偵が強い結びつきで情念に満ちた謎に挑む本作。
その真実を知ったとき、きっと二度読みしたくなるはず。ぜひお楽しみに!

本日はそんな本書の表紙を

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