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ハヤカワSF

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ハヤカワ文庫SFや、新ハヤカワ・SF・シリーズなどの話題作品の解説、試し読みを公開中。
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#早川書房

苦痛を望む者たちの理想の住宅。周藤蓮『バイオスフィア不動産』第1話「責問神殿」

苦痛を望む者たちの理想の住宅。周藤蓮『バイオスフィア不動産』第1話「責問神殿」

 もしも死ぬまで外に出なくていい、生きるための全てが内部で完結する家があったら? 『賭博師は祈らない』『吸血鬼に天国はない』『明日の罪人と無人島の教室』の周藤蓮氏による最新作、『バイオスフィア不動産』の第1話「責問神殿」を試し読みとして公開します。

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排水口がゴボゴボと濁った音を立てている。

 流れ込んだ人々の血液、肉、脂肪、骨片、体毛などが詰まり、淀んでいるのだ。そこから湧

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【新商品】ディストピア仕様のクールなブラック! HAYAKAWA FACTORY初の冬物「1984パーカー」

【新商品】ディストピア仕様のクールなブラック! HAYAKAWA FACTORY初の冬物「1984パーカー」

20世紀英国を代表する作家ジョージ・オーウェル(『一九八四年』『動物農場』)関連アイテムに新作のパーカーが加わりました! 「1984」のロゴと「BIG BROTHER IS WATCHING YOU」のテキストをあしらったディストピア仕様。寒い冬を越すのに最適なぽかぽかな裏起毛タイプで、様々なシーンでご活用いただけます! 今回はS、M、L、XL、XXLの5サイズ展開。

★★【重要・ご注意】Ama

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時を超えて彷徨う二人の男の物語――イアン・マクドナルド『時ありて』本日発売!

時を超えて彷徨う二人の男の物語――イアン・マクドナルド『時ありて』本日発売!

『火星夜想曲』『サイバラバード・デイズ』で知られる英国SF界の巨匠、イアン・マクドナルドの待望の新刊『時ありて』が刊行されました!

古書ディーラーのエメット・リーが、閉店する書店の在庫の山から偶然手にした詩集『時ありて』。凝った造本の古ぼけた詩集には、一枚の手紙が挟まれ、エジプトで書かれたと思われるその手紙には、第二次大戦下を生きた二人の男、トムとベンの人生の破片(かけら)が刻まれていた。エメッ

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時代とともに変わりゆく神事のゆくえ――SF小説「オンライン福男」

時代とともに変わりゆく神事のゆくえ――SF小説「オンライン福男」

柴田勝家氏の短篇集『走馬灯のセトリは考えておいて』から、ポストコロナSF「オンライン福男」を全文掲載いたします。

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◆オンライン福男選びって?
  毎年、正月十日に行われるのが十日戎の行事です。

 特に有名なのが兵庫県の西宮神社のもので、午前6時の開門と同時に本殿に向けて人々が駆け出す様は恒例となっています。いわば福の神である恵比寿に誰よりも早く詣でることで、その年で一番の福を得ると

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 ”SF翻訳家”への道(大森望の新SF観光局)

”SF翻訳家”への道(大森望の新SF観光局)

SFマガジン10月号に掲載された、翻訳家・SF書評家の大森望さんによる連載コラム「大森望の新SF観光局」より、第86回「 ”SF翻訳家”への道」をウェブ公開いたします。

前号の古沢嘉通さんのエッセイを受けての内容となっておりますので、まずはこちら👇をご覧ください。

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 前回の当欄で書いたとおり、日本SFの書き手は(とくに短篇に関しては)新人の数が飛躍的に増えている。一方、英語圏SFの

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SF翻訳、その現在地と10年後の未来

SF翻訳、その現在地と10年後の未来

SFマガジン8月号に掲載された、翻訳家の古沢嘉通さんによるSF翻訳業界の現在と未来をめぐるエッセイをウェブ公開いたします。

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「この6年間に、若い新人SF翻訳者はほとんど登場してないのである。(中略)いちばん最近、大量の新人翻訳者がSF界に供給された例は、創元SF文庫のマリオン・ジマー・ブラッドリイ《ダーコーヴァ年代記》シリーズ。このときプロデビュー(SF翻訳デビュー)した訳者陣──古沢

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【1位に輝くのはどの作品?】デビュー40周年記念・読者投票企画「草上仁が読みたい!」

【1位に輝くのはどの作品?】デビュー40周年記念・読者投票企画「草上仁が読みたい!」

『5分間SF』など、奇想天外なアイデアから生まれる短篇SFの名手として知られる作家の草上仁さん。じつは、ここ数年間ほぼ毎月1本のペースで新作をお送りいただいています。デビュー40周年の節目をむかえる今年は、草上さんの驚異の執筆ペースに少しでも近づきたい! そして読者の皆さまにもっと草上仁SFを楽しんでもらいたい! ということで、SFマガジン2022年12月号では、未発表短篇のなかから5篇を厳選し、

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SFマガジン12月号「カート・ヴォネガット生誕100周年記念特集」特集解説:大森望

SFマガジン12月号「カート・ヴォネガット生誕100周年記念特集」特集解説:大森望

『猫のゆりかご』、『タイタンの妖女』、『スローターハウス5』など、数々の傑作を残したSF作家、カート・ヴォネガット。その生誕100周年を記念し、SFマガジン12月号では「カート・ヴォネガット生誕100周年記念特集」をお届けします。本欄では、同号掲載の大森望さんによる特集解説を再録いたします。

特集解説 大森望

 カート・ヴォネガット(Kurt Vonnegut)は、一九二二年十一月十一日、イン

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ヒューゴー賞2作連続受賞! 『平和という名の廃墟』冬木糸一氏解説公開

ヒューゴー賞2作連続受賞! 『平和という名の廃墟』冬木糸一氏解説公開

アーカディ・マーティーンの『平和という名の廃墟』がハヤカワ文庫SFより発売となりました。前作(2020年度)の『帝国という名の記憶』に続いてヒューゴー賞長篇部門を受賞、そしてローカス賞SF長篇部門を受賞した本作。前作では銀河帝国を揺るがす陰謀をみごとくぐりぬけた新任大使・マヒートでしたが、今作では思いも寄らぬファーストコンタクトに巻き込まれ……!? 相棒スリー・シーグラスとのバディも復活、あらたな

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【10/18『星霊の艦隊3』刊行記念】ゲームAI学者・三宅陽一郎氏の第3巻掲載解説を全文公開!

【10/18『星霊の艦隊3』刊行記念】ゲームAI学者・三宅陽一郎氏の第3巻掲載解説を全文公開!

山口優『星霊の艦隊』、3ヶ月連続刊行の完走を記念して、ゲームAI学者の三宅陽一郎氏の第3巻収録の解説を全文公開!
本書の人工知能アイデアと、SF設定の読みどころについて、文字数たっぷりで解説していただきました。

一部の読者に、設定が濃密過ぎる、と話題の『星霊の艦隊』。人工知能研究と哲学の接続を模索し「意識とは何か」を問い続ける三宅陽一郎氏が、本書の人工知能設定のユニークさと読みどころ、今読むべき

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SFマガジン12月号「カート・ヴォネガット生誕100周年記念特集」内容紹介

SFマガジン12月号「カート・ヴォネガット生誕100周年記念特集」内容紹介

世界中で愛される作家、カート・ヴォネガット。1922年11月11日にインディアナ州インディアナポリスで生まれ、2007年に没したヴォネガットは『猫のゆりかご』『タイタンの妖女』『スローターハウス5』など多くの傑作を残してきました。その足跡を生誕100周年のいま振り返ります。

幻の未完作「ロボットヴィルとキャスロウ先生」&舌鋒鋭いエッセイ「最後のタスマニア人」というふたつの本邦初訳作品に加えて、1

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メアリ・ロビネット・コワル『無情の月』のモデルになった現実の宇宙開発は? サイエンスライター秋山文野氏による解説

メアリ・ロビネット・コワル『無情の月』のモデルになった現実の宇宙開発は? サイエンスライター秋山文野氏による解説

メアリ・ロビネット・コワル『無情の月』(大谷真弓 訳)は、ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞の宇宙開発・歴史改変SF『宇宙へ』シリーズの最新作。『宇宙へ』の作品世界を、現実の宇宙開発をふまえて、サイエンスライターで翻訳者の秋山文野氏に解説していただきました。

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・ヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞『宇宙【 そら】へ』シリーズ最新作『無情の月』、9/14発

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