マガジンのカバー画像

ハヤカワ・ミステリ

338
「ハヤカワ・ミステリ」及び「ハヤカワ・ミステリ文庫」の話題作品の解説、試し読みを公開中。
運営しているクリエイター

2023年1月の記事一覧

【試し読み】『ファイト・クラブ』著者が2020年代の世界へ捧げる爆弾。『インヴェンション・オブ・サウンド』

【試し読み】『ファイト・クラブ』著者が2020年代の世界へ捧げる爆弾。『インヴェンション・オブ・サウンド』

チャック・パラニューク『インヴェンション・オブ・サウンド』冒頭掲載。本作の物語は映画の音響効果技師であるミッツィ・アイヴズと、行方不明になった娘を長年探し続けるゲイツ・フォスターという2人の視点から交互に描かれます。「救いがない」という救いさえも与えられない現代人の物語。

――――――

第1章 我らの罪を忘れたまえ

 救急車のサイレンが街を駆けていき、犬という犬が遠吠えする。ペキニーズもボー

もっとみる
【創作論】文体の翻訳。僕が愛するチャック・パラニュークのスタイルとリズム(深見真)

【創作論】文体の翻訳。僕が愛するチャック・パラニュークのスタイルとリズム(深見真)

『ファイト・クラブ』などの傑作で知られるアメリカの小説家、チャック・パラニューク18年ぶりの新刊邦訳『インヴェンション・オブ・サウンド』が1月24日に発売されます。それを記念して、SFマガジン2023年2月号に掲載の深見真さんによる作家・創作エッセイをウェブ公開! 小説の秘訣を文体と翻訳から考察する名文、創作に関心のあるすべての方にお薦めです。

ーーーーー

 チャック・パラニュークの文体が好き

もっとみる
2023年の早川書房の翻訳ミステリ&NVラインナップから大注目作をご紹介!

2023年の早川書房の翻訳ミステリ&NVラインナップから大注目作をご紹介!

あけましておめでとうございます。
旧年中は読者の皆さまには大変お世話になりました。
年賀状の代わりとして、2023年に刊行予定の翻訳ミステリ&NV作品ラインナップのなかから、一部を皆さまにご紹介いたします。今年の早川書房も大作・話題作がドシドシ登場!
※タイトルは一部を除き原題および仮題です。

〇今年も絶対に見逃せない作品が勢ぞろい!今年の早川書房のミステリも、絶対に見逃せない作品が勢ぞろい! 

もっとみる