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ハヤカワ新書

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【2023年6月創刊】新刊の試し読みや創作の舞台裏など、新レーベルの最新情報をいち早くお届けします
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記事一覧

小説やドラマで『三体』の設定をさらに深く知りたくなったら次はこれ! 『宇宙の超難問 三体問題』特別試し読み

小説やドラマで『三体』の設定をさらに深く知りたくなったら次はこれ! 『宇宙の超難問 三体問題』特別試し読み

SF『三体』をきっかけに「そもそも三体問題って何?」と興味を持った方にお薦めの新書が出ました! 5月2日発売のハヤカワ新書『宇宙の超難問 三体問題』(マウリ・ヴァルトネン、谷川清隆ほか著、谷川清隆監訳、田沢恭子訳)です。
宇宙に浮かぶ二つの天体の運動「二体問題」は科学の進歩により計算可能に。では三つの天体の場合は? 
ピタゴラス、ニュートン、オイラー、ラグランジュ、ポアンカレ、アインシュタイン……

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散歩は他者性を求めるアクティビティ。島田雅彦×栗原康『散歩哲学』刊行記念対談

散歩は他者性を求めるアクティビティ。島田雅彦×栗原康『散歩哲学』刊行記念対談

散歩をこよなく愛する作家・島田雅彦氏が「歩きながら考える」ことの効能と実践を語りつくした『散歩哲学 よく歩き、よく考える』(ハヤカワ新書)。本書の刊行を記念し池袋のジュンク堂書店池袋本店で開催された、政治学者でアナキストの栗原康氏と著者の対談の模様をお届けします。最新作『超人ナイチンゲール』も話題沸騰の栗原氏との対話のなかで見えてきた、現代において散歩が持つ大いなる可能性とは?

他者性との交差コ

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『AIを生んだ100のSF』第一章:暦本純一「思考のストッパーを外せ」特別公開

『AIを生んだ100のSF』第一章:暦本純一「思考のストッパーを外せ」特別公開

数々のSFの名作がもたらした影響について研究者にインタビューを重ね、SFとAIの関係について探った〈S-Fマガジン〉の連載企画「SFの射程距離」。それに松尾豊さん×安野貴博さんの対談など数篇を追加し再編集した『AIを生んだ100のSF』(ハヤカワ新書)が大好評発売中です。刊行を記念し、今回の記事では本書の第一章、東京大学大学院情報学環教授・暦本純一さんへのインタビューの一部を特別公開いたします。

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テレビ=オワコン論は本当か? 岡室美奈子『テレビドラマは時代を映す』特別試し読み

テレビ=オワコン論は本当か? 岡室美奈子『テレビドラマは時代を映す』特別試し読み

4月24日発売のハヤカワ新書『テレビドラマは時代を映す』。前・早稲田大学演劇博物館館長で、テレビドラマをこよなく愛することでも知られる岡室美奈子さんが書かれた毎日新聞の人気連載コラム「私の体はテレビでできている」に書下ろしを加え書籍化したものです。『すいか』『東京ラブストーリー』『アフリカの夜』『カーネーション』『アンナチュラル』『俺の家の話』『鎌倉殿の 13 人』『エルピス』『silent』……

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【特別公開】『AIを生んだ100のSF』まえがき:科学技術の啓蒙「だけではない」SFの価値

【特別公開】『AIを生んだ100のSF』まえがき:科学技術の啓蒙「だけではない」SFの価値

数々のSFの名作がもたらした影響について研究者にインタビューを重ね、SFとAIの関係について探った〈S-Fマガジン〉の連載企画「SFの射程距離」。それに松尾豊さん×安野貴博さんの対談など数篇を追加し再編集した『AIを生んだ100のSF』(ハヤカワ新書)が本日発売いたします。刊行を記念し、今回の記事では本書の監修者・編者で、「AIxSFプロジェクト」主宰者/慶應義塾大学理工学部准教授の大澤博隆さんに

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【特別対談】大澤博隆×長谷敏司/「AIxSFプロジェクト」から『AIを生んだ100のSF』まで

【特別対談】大澤博隆×長谷敏司/「AIxSFプロジェクト」から『AIを生んだ100のSF』まで

弊社では、全国書店にて「AIが生む世界フェア」を開催中です。生成AIが飛躍的な進化を遂げた現代。いま、世界はどこへ向かっているのか? 異質な知性が織り成す未来の可能性を予想し続けてきたハヤカワ文庫の名作をお届けします(記事末尾にラインナップの一部を掲載しております)。

そして今月下旬には「AIxSFプロジェクト」による研究者の方々へのインタビューの記録を集成した、大澤博隆 監修・編:『AIを生ん

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国立科学博物館長が科学コミュニケーションからクラファンの舞台裏まで語りつくす! 篠田謙一『科博と科学 地球の宝を守る』「はじめに」全文公開

国立科学博物館長が科学コミュニケーションからクラファンの舞台裏まで語りつくす! 篠田謙一『科博と科学 地球の宝を守る』「はじめに」全文公開

明治10年に創立した上野・国立科学博物館。どんな組織で、研究員は日夜何をしているのか? 日本中が注目したクラウドファンディングの舞台裏とは? 2月21日発売の『科博と科学 地球の宝を守る』(篠田謙一、ハヤカワ新書)から、「はじめに」を全文公開します。

『科博と科学』はじめに国立科学博物館(科博)は、2027年に創立150周年を迎える日本で唯一の「国立」の自然史と科学技術史の博物館です。初代の館長

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ADHDや社交不安症はなぜ増え続けるのか。熊代亨『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』より「はじめに」全文公開

ADHDや社交不安症はなぜ増え続けるのか。熊代亨『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』より「はじめに」全文公開

あなたは文明社会の進展にあわせて模範的に、家畜的になりたいと願いますか? 注目の精神科医が、進化生物学の注目仮説「自己家畜化」をキーワードに現代の人間疎外を論じる新刊が『人間はどこまで家畜か 現代人の精神構造』(熊代亨、ハヤカワ新書)。2/21発売の本書より、「はじめに」を公開します。

『人間はどこまで家畜か』はじめに「人間が家畜化していく、家畜のように飼い馴らされていく」と聞いて、皆さんはどん

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2/3(土) 知ってるフリとおさらば!トークでまなぶ『源氏物語』と「紫式部」 ~『みんなで読む源氏物語』刊行記念~ 渡辺祐真(スケザネ)さん×宮田愛萌さんトークイベント

2/3(土) 知ってるフリとおさらば!トークでまなぶ『源氏物語』と「紫式部」 ~『みんなで読む源氏物語』刊行記念~ 渡辺祐真(スケザネ)さん×宮田愛萌さんトークイベント

12月20日に『みんなで読む源氏物語』が刊行されたことを記念し、渡辺祐真(スケザネ)さんと、同書にコラムを寄せている宮田愛萌さんのトークイベントを開催いたします。

2024年大河ドラマ「光る君へ」で話題の紫式部、そして『源氏物語』。12月に刊行された、渡辺祐真編『みんなで読む源氏物語』は、様々な角度から紫式部や『源氏物語』の魅力に迫っています。その中でも宮田愛萌さんによる「夕顔物語」は、『源氏物

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「バターチキンとナン」を日本で初めて食べるインド人【笠井亮平『インドの食卓: そこに「カレー」はない』より】

「バターチキンとナン」を日本で初めて食べるインド人【笠井亮平『インドの食卓: そこに「カレー」はない』より】

インドに「カレー」という料理は存在しない――?

「バターチキンとナン」を日本で初めて食べるインド人

この十数年で、日本では都市部を中心にインド料理店が急増した。ターミナル駅なら一つや二つではないし、郊外の駅前にも一店舗はあるのが当たり前の光景になった。インドの国旗を掲げた店の前に出された看板には、メニューが写真入りで紹介されている。

こうした店のランチでよくあるのは、「Aセット バターチキン

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熊代亨『人間はどこまで家畜か』、篠田謙一『科博と科学』、島田雅彦『散歩哲学』の3点を刊行! 【未知への扉をひらく】ハヤカワ新書2024年2月刊ラインナップ【2月21日発売】

熊代亨『人間はどこまで家畜か』、篠田謙一『科博と科学』、島田雅彦『散歩哲学』の3点を刊行! 【未知への扉をひらく】ハヤカワ新書2024年2月刊ラインナップ【2月21日発売】

早川書房が2023年6月に立ち上げた新書レーベル「ハヤカワ新書」。2023年2月21日に発売予定の3点をご紹介します!

【2024年2月刊のご紹介】熊代 亨『人間はどこまで家畜か――現代人の精神構造』

◎内容紹介
「自己家畜化」をキーワードに精神科医が読み解く、現代人の「こころ」の深淵
清潔な都市環境、健康と生産性の徹底した管理など、人間の「自己家畜化」を促す文化的な圧力がかつてなく強まる現代

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なぜAIガバナンスは「自分事」なのか。羽深宏樹 『AIガバナンス入門: リスクマネジメントから社会設計まで』序章全文公開

なぜAIガバナンスは「自分事」なのか。羽深宏樹 『AIガバナンス入門: リスクマネジメントから社会設計まで』序章全文公開

AIがもたらすリスクをどのようにコントロールし、便益を最大化するか? 生成AI以降、あらゆる人にとって喫緊の課題となっている「AIガバナンス」について、基礎知識から各国の動向、あるべき社会像までを解説した初めての入門書にして決定版『AIガバナンス入門 リスクマネジメントから社会設計まで』(羽深宏樹、ハヤカワ新書)が12/19に発売。国際的に活躍する弁護士にして京都大学「人工知能と法」ユニット特任教

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『源氏』の基礎知識から最前線まで、一冊でわかります! 『みんなで読む源氏物語』まえがき by 渡辺祐真(スケザネ)

『源氏』の基礎知識から最前線まで、一冊でわかります! 『みんなで読む源氏物語』まえがき by 渡辺祐真(スケザネ)

国文学者や日本語学者、歌人に能楽師、芸人、物理学者、英→日の「戻し訳」や最新の現代語訳を手がけた作家、翻訳家まで、『源氏物語』に通じ愛する面々が多方面から集結した一冊、『みんなで読む源氏物語』(渡辺祐真編、ハヤカワ新書、12/19発売)。編者の渡辺祐真(スケザネ)さんが、本書の内容を一挙紹介する「まえがき」を公開します。

『みんなで読む源氏物語』まえがき   渡辺祐真

『みんなで読む源氏物語』

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