【4月23日発売】誰をも虜にする甥に、家族が、人生が、壊される……傑作スリラー『死を弄ぶ少年』刊行のお知らせ
早川書房は、ハヤカワ・ミステリ文庫より、2024年4月23日に、ネイサン・オーツ『死を弄ぶ少年』(原題:A Flaw in the Design)を刊行いたします。
◆あらすじ
家族と文学を愛する大学教授ギルバートの人生は、両親を亡くした17歳の甥を引き取ったことで一変する。
甥のマシューは6年前にある事件を起こしている。妻と娘は知的で優しげに成長した甥を受け入れているが、ギルは時折冷たい表情を見せる彼に不安を拭えないでいた。
そんな警戒を嘲笑うようにマシューはギルの創作講義に現れた。そこで彼が発表した小説はギルの娘の死を想像させる内容で……
気鋭が放つ心理スリラー
◆みどころ
2023年3月の刊行後、たちまちガーディアン紙やタイムズ紙、デイリーメール紙など各紙で絶賛を博した傑作スリラーをお届けします。
本書の主人公ギルバートは、愛する家族とともにバーモント州の田舎町でつつましく暮らす大学教授です。
薄給にあえぎながらも誇りをもって学生に創作を教える日々を送っていました。
そんなとき、莫大な資産家を持つ姉夫婦の訃報が飛び込んできます。
交通事故で17歳の一人息子マシューをのこして亡くなったというのです。
ギルの甥にあたるマシューは幼い頃から邪悪な子どもで、6年前にある事件を起こしています。
そんな危険人物と暮らすわけにはいかないと思い悩むギルですが、月に一万ドルという莫大な養育費がきっかけとなりマシューを引き取ることとなります。
その日から、ギルの平和な日常が少しずつ脅かされ……。
賢く美しく魅力的な少年マシューによって平穏な暮らしがガラガラと崩れていく本作は、一級品のスリラーであるとともに階級格差や家族間の問題を描いた文学的側面も評価されている作品です。
気鋭が放つ渾身の一作をどうぞお見逃しなく!
◆著者情報
ネイサン・オーツ
ブルックリン在住。シートン・ホール大学で創作を教える。2013年に短篇集The Empty Houseでデビュー。『死を弄ぶ少年』は初の長篇作品となる。本書はガーディアン紙をはじめ各所で絶賛を博した。
山田佳世
奈良県生まれ,ブリティッシュコロンビア大学卒,英米文学翻訳家。訳書に『あの夜、わたしたちの罪』がある。
◆書誌情報
タイトル:『死を弄ぶ少年』/著訳者:ネイサン・オーツ/山田佳世(訳)/2024年4月23日発売予定/ハヤカワ・ミステリ文庫/本体価格:1,440円(+税)/ISBN:978-4-15-186051-5