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早川書房より《台湾文学コレクション》刊行開始! 第一弾は近未来短篇集(伊格言・他/三須祐介訳)

早川書房から、台湾の選りすぐりの文芸作品を集めた《台湾文学コレクション》が刊行開始されます(呉佩珍、白水紀子、山口守編)。記念すべき第一巻は『近未来短篇集』。近未来を舞台に人間らしさを問いなおす短篇8作を収録したアンソロジーです。7月3日の第一巻の発売に続き、7月下旬には『台湾コレクション2 風の前の塵』(施叔青/池上貞子訳)、8月上旬には『台湾コレクション3 二階のいい人』(陳思宏/白水紀子訳)が続けて刊行。夏の始まりに、台湾の風を感じる文学体験を!


装画/今日マチ子
装幀/田中久子

恋する相手のデータをひそかに蓄積する秘書がたどりついた結末をユーモラスに語る「USBメモリの恋人」、人間の負の感情の撤去を生業とする青年の日々を絢爛たる筆致で描く「雲を運ぶ」、先端技術を敬遠する母と反発する娘を描く「2042」。伊格言、湖南蟲、黃麗群など第一線で活躍する台湾人作家による傑作近未来文芸8篇を収録したアンソロジー。

●収録作(三須祐介訳)

賀景濱(ホー ジンビン)「去年アルバーで」
湖南蟲(フーナンチョン)「USBメモリの恋人」
黃麗群(ホワン リーチュン)「雲を運ぶ」
姜天陸(ジアン ティエンルー)「小雅」
林新惠(リン シンフイ)「ホテル・カリフォルニア」
蕭熠(シァオ イー)「2042」
許順鏜(シュー シュンタン)「逆関数」
伊格言(エゴヤン)「バーチャルアイドル二階堂雅紀詐欺事件」


●今後のラインナップ


『台湾文学コレクション2 風の前の塵』

施叔青/池上貞子訳
7月18日発売

装画/中島梨絵
装幀/田中久子

日本統治下の台湾で弾圧される先住民の青年。日本人に憧れる客家人の写真家。日本人村で育つ警察官の娘、月姫。彼らは何を願い、誰を愛したのか? 時を経て、月姫の娘の無弦琴子は期せずして亡母の足跡をたどる。史実と幻想を織り交ぜて描かれた傑作歴史小説

『台湾文学コレクション3 二階のいい人』

陳思宏/白水紀子訳
8月5日発売

装画/MIKITAKAKO
装幀/田中久子

ベルリンの弟の家にやってきた台湾の高校教師。不慣れな外国に戸惑う日々の合間、彼女は美容院を営んだ亡母の顧客名簿をめくり、古い記憶をたどる。貧しい一家は母の裏の商売のおかげで生き延びたのだが――。疎外感を抱き生きてきた女性が出会うひと夏の物語

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