『津波の霊たち』『黒い迷宮』の著者リチャード・ロイド・パリー氏が「日本記者クラブ賞特別賞」を受賞
リチャード・ロイド・パリー氏(《ザ・タイムズ》アジア編集長・東京支局長。写真下記)が、公益財団法人日本記者クラブ(原田亮介理事長)の選ぶ2019年度の「日本記者クラブ賞特別賞」を受賞しました。外国人の受賞は初めてで、金本麻理子氏(ディレクター/椿プロ代表取締役)との同時受賞です。
日本記者クラブによる受賞理由は次の通りです。
【日本記者クラブ賞特別賞】
リチャード・ロイド・パリー(Richard Lloyd Parry)氏
ザ・タイムズアジアエディター/東京支局長
1995 年に英インディペンデント紙の特派員として来日、2002 年からは英ザ・タイムズ東京支局長。インド洋大津波や日本の戦後 60 年を取り上げた一連の記事で海外のジャーナリズム賞を受賞。東日本大震災では、震災翌日から現場で被災者の取材に当たる一方、専門家から東北の歴史や風習などを取材した。著書『津波の霊たち─3・11 死と生の物語』(*邦訳・早川書房刊)では、遺族が経験した心霊現象や霊媒師という日本人ジャーナリストが取り上げていない事象を扱う一方、被災者や遺族と一定の距離を置きながら貴重な言葉を引き出しており、その取材姿勢は全ての記者の模範である。
当社からは、『津波の霊たち』(2018年、単行本)のほかに、ロイド・パリ―氏の主著であり、ルーシー・ブラックマン事件を追った『黒い迷宮』(2017年、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)を邦訳刊行しています(いずれも濱野大道・訳)。
贈賞式は5月 27 日に日本記者クラブで行なわれ、賞状と副賞が贈られます。またロイド・パリー氏による受賞記念講演会が、6月 21 日午後6時から日本記者クラブで行なわれます。日本記者クラブ会員だけでなく、一般の方も参加できます。
この機に、ロイド・パリ―氏によるジャーナリズム活動の達成を、ぜひ邦訳版でご高覧ください。
【日本記者クラブ賞特別賞】
日本記者クラブ賞特別賞は、クラブ賞創設40年を機に2011年、より開かれた賞をめざして新設されました。原則として、クラブ会員以外の内外のジャーナリストやジャーナリズム活動に贈られます。ジャーナリズムの向上と発展につながる特筆すべき業績や活動を顕彰します。
日本記者クラブのプレスリリースはこちら。
(いずれも早川書房より好評発売中。画像はアマゾンにリンクしています)