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コーン米NEC委員長、電撃辞任! トランプ大統領との確執を『炎と怒り』で読み解く

アメリカ国家経済会議(NEC)委員長のゲイリー・コーン氏が、数週間以内に辞任すると表明しました。通商政策をめぐり、トランプ大統領と意見が対立した結果とみられています。

マイケル・ウォルフ『炎と怒り』には、かねてからの確執を示唆する、以下のような記述があります。

[2017年]4月には、当初は十数人に送信された電子メールがどんどん転送され、かなり広範囲に広まってしまった。その内容は、ゲイリー・コーンの見解を表しているとされ、ホワイトハウスのスタッフが感じた衝撃を簡潔に表現している。メールの文面にはこうある。

「想像も及ばないほどひどい。まるで道化師に囲まれた愚か者だ。トランプはたった一枚のメモも、短い政策文書も、何一つ読もうとしない。世界各国の首脳との会談でも、退屈だからといって途中で席を立つ。部下も同じようなものだ。クシュナーは赤ん坊が地位を与えられたようなもので、何一つ知らない。バノンは傲慢なひどい男で、それほどでもないのに頭がいいとうぬぼれている。トランプにいたっては、もはや人間というより、不愉快な性格の寄せ集めだ。一年もすれば、家族以外、誰も残っていないだろう。この仕事は嫌いだが、トランプの行動を知っているのは私だけだから、辞めるわけにもいかない。欠員が非常に多いのは、馬鹿げた〝適性試験〟に合格した人しか採用しないからだ。日の目を見ることのない中堅レベルの政策策定業務のポストですら、そんなことをしている。絶えずショックと恐怖にさらされる毎日だ」
(『炎と怒り』p.300より)

[コーンは]クシュナーと大統領をひどく軽蔑し、シニカルな態度を隠さなかった。トランプはその返礼として、コーンにありとあらゆる暴言を浴びせた。ゴールドマン・サックス・グループの前社長が、いまや「完璧な間抜けで、馬鹿のなかの馬鹿」とまで呼ばれているのだ。
(『炎と怒り』p.477より)

ホワイトハウス内部の不協和音を描き出し、政権の未来を予見する衝撃作『炎と怒り——トランプ政権の内幕』は、早川書房より好評発売中です。

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