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ニューヨークからブルキナファソへ。"アフリカのチェ・ゲバラ"を罠にかける使命を負った黒人女性スパイを描く傑作長篇『アメリカン・スパイ』

早川書房では、2月17日にアメリカの作家ローレン・ウィルキンソンの長篇デビュー作『アメリカン・スパイ』(原題:American Spy)を刊行します。

アメリカン・スパイ

本書は、2019年にオバマ元大統領の夏の読書リストに選出されたほか、NAACP(全米黒人地位向上協会)イメージ・アワードの新人賞、エドガー賞(アメリカ探偵作家クラブ賞)、アンソニー賞の最優秀新人賞にノミネートされ注目を浴びた作品です。

●あらすじ
1980年代後期。FBIニューヨーク支局で捜査官として働くマリーは、
黒人女性であるがゆえに能力を発揮する機会を与えられずにいた。

そんな時、ブルキナファソの共産主義政府の弱体化を狙うCIAから、
若き革命家トマ・サンカラにハニートラップを仕掛ける役目を言い渡される。

自身の才能ではなく容姿を買われたのだと悟りつつも役目を引き受けたマリー。そして、さらにハイリスクな任務の見返りとして、幼少期から共にスパイに憧れて育った姉の謎の失踪について鍵を握る人物との接触を約束される。しかし、国民のための改革を推し進めるサンカラの人柄を知るほどに、任務に対する信念は揺らぎ始め……。

舞台はアメリカ、ブルキナファソ、そしてマルティニークへ。
国家、家族、そして愛──本当の使命とは何か。
史実を元に冷戦の知られざる一面を描き出すスパイ小説。

●本書への賛辞
単なるスパイスリラーを大きく超え、家族、愛、国家の結びつきがすべて含まれている──バラク・オバマ

他に類を見ない作品──マーロン・ジェイムズ(ブッカー賞受賞作家)

巧妙で力強く、ダークなユーモアがあり、本当に、本当に秀作だ──タナハシ・コーツ(全米図書賞受賞作家)

●著者紹介

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Photo Credit: Niqui Carter

ローレン・ウィルキンソン(Lauren Wilkinson):1984年、ニューヨーク生まれ。コロンビア大学で創作と翻訳の修士号を取得。大学在学中から執筆をはじめた短篇Safety Catchが文芸誌〈グランタ〉に掲載される。この短篇を7年かけて長篇に仕上げた本作を2019年に発表。オバマ元大統領の夏の読書リストに選出されたほか、エドガー賞の最優秀新人賞にもノミネートされるなどして注目された。直近では、ドン・デリーロ著『リブロ』のTVシリーズ化の脚本を担当している。

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書名:『アメリカン・スパイ』
著者:ローレン・ウィルキンソン  訳者:田畑あや子
2021年2月17日発売/四六判440頁/ISBN:978-4-15210002-3