
ミステリ各方面より絶賛の嵐!/斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』
2020年8月に刊行以来、ミステリ界隈で大きく話題となっている『楽園とは探偵の不在なり』(斜線堂有紀)。発売前から書店員各氏より多くの絶賛コメントをいただいたこちらの作品、刊行後もミステリ各方面より多くのご感想をいただいています。いただいたご感想へのリンクを一部ご紹介します!
(※ご紹介は発表順です)
斜線堂有紀先生『楽園とは探偵の不在なり』、献本で一足先に読了。意思のない存在による絶対のルール下では、あり得ない連続殺人。ハードルを軽々飛び越えるフェアな謎解きだ。更新される世界と倫理、探偵の存在意義のテーマも掘り下げが美味い。ミステリファンはこの波に乗り遅れることなかれ。傑作! pic.twitter.com/dihDPHs0Nf
— 阿津川辰海 (@tatsumi2017) August 16, 2020
斜線堂有紀さん『楽園とは探偵の不在なり』(早川書房)をようやく読み終える。天使なる謎存在が降臨し、人を2人殺したら地獄に堕とすようになり、連続殺人事件が起こりえなくなった世界で起こる孤島が舞台の連続殺人事件に探偵が挑むという話。SF的ファンタジー的設定の上で謎解きに挑む楽しさ一杯。
— タニグチリウイチ:9月も依然として週何日か三鷹通い (@uranichi) August 19, 2020
同時に、1人までなら殺せるという意識、2人で地獄なら5人10人まとめて殺して自爆も平気という雰囲気が出て変貌した世界の難しさも語られる斜線堂有紀さん『楽園とは探偵の不在なり』。そして探偵が必要とされる状況への言及も。平和なら探偵はいらないけれどそうでないなら探偵は必要なのだとも。
— タニグチリウイチ:9月も依然として週何日か三鷹通い (@uranichi) August 19, 2020
主役の探偵がかつて営んでいた探偵事務所の楽しげな感じが一変したことから浮かぶ寂しさと悲しさ。健在な頃でスピンオフが読みたい一方、影を追うような形で辛さも浮かぶから無理かなあ。ともあれ面白い斜線堂有紀さん『楽園とは探偵の不在なり』。天使って何なんだろう。特殊すぎるその設定に喝采。
— タニグチリウイチ:9月も依然として週何日か三鷹通い (@uranichi) August 19, 2020
斜線堂有紀さん「楽園とは探偵の不在なり」読了。主人公の葛藤や背景に斜線堂さんらしさはちゃんとありつつ、これまで以上に意識的に書かれた、これまでにない本格ミステリ。キャラクターが魅力的だからこそ悲劇がしみて、これは作品の強みだなあ。それにしても、最近特殊設定ミステリが豊作で嬉しい!
— 織守きょうや (@origamikyoya) August 22, 2020
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』、読み始めてすぐ、「天使」の設定、ビジュアルの凄まじさに持っていかれる。アイデア量の詰め込み方も贅沢で、この世界でしか成立しないハウダニットの異様な光景に、思わず声が出ました。
— 漆原正貴@『はじめての催眠術』発売中 (@japanfield) August 22, 2020
斜線堂さん、かなり前にお会いした時に、
— 漆原正貴@『はじめての催眠術』発売中 (@japanfield) August 22, 2020
「次は『人を二人殺したら地獄に落ちる世界』で起こる連続殺人を書こうと思ってるんですよ」
「面白すぎる、真相は?」
「まだ何も考えてないんです」
という会話を交わしまして、本当にあのアイデア一つからこれを作り上げたのか……と驚嘆しています。
斜線堂有紀『#楽園とは探偵の不在なり』骨太のミステリであり、他ならぬ神の手によって敷かれた不条理を生き続ける人間の痛みと祈りの物語。「二人殺せば地獄行き」という世界設定の緻密さと強度が凄い。変容した世界でもなお、誰かの魂を救おうとするのは天使でも神でもなく人間だった。傑作です。 https://t.co/bR1tiO25Cu
— インテニヤヲラ (@Inteniyawora) August 23, 2020
『楽園とは探偵の不在なり』を読みました。何をどう言えばネタバレになるのかわからなかったので深くは言いませんが、連続殺人を成立させるとトリックのバリエーションがすごく楽しかったです。
— 鈴木\りつ (@re2_defrost) August 23, 2020
斜線堂有紀さんの『楽園とは探偵の不在なり』。二人殺したら天使に地獄に落とされる世界で起こるはずのない連続殺人が!ーーいやー発売前から、これは読まずにいられないと思っていたけど、この特殊設定ならではのホワイダニットとハウダニット……探偵のアイデンティティと不条理と神の話……好き……
— 芦沢 央(あしざわ・よう) (@AshizawaYou) August 24, 2020
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』を読みました。人を二人殺せば即座に天使の手により地獄へ落とされる世界を舞台に、孤島の館で起こる連続殺人事件。まずこの設定が天才の発想であり、この条件下でどのようにすれば連続殺人が可能になるのかを巡る本格ミステリとなれば、読まずにはいられない。
— 相沢沙呼@コミックス『小説の神様』発売中 (@sakomoko) August 25, 2020
しかもただの連続殺人ではなくクローズドサークル、孤高の館、招かれざる客、怪しげな信仰……と、マニアが大好きな素材をこれでもかと詰め込んでいる。それでいて真相は実に地に足の付いたもので、考え抜けばそれしかないところにきちんと着地してくれる。
— 相沢沙呼@コミックス『小説の神様』発売中 (@sakomoko) August 25, 2020
ただの本格ミステリというだけではなく、斜線堂作品でお馴染みの巨大感情というのか、エモエモのエモというのか、とにかく情念がきちんと描かれていて、そこが主軸にもなっている。僕は本格ミステリと心理描写って組み合わせるのが難しいと考えてしまう。理由は色々あるが、枚数的なところが大きい。
— 相沢沙呼@コミックス『小説の神様』発売中 (@sakomoko) August 25, 2020
斜線堂有紀さん
— 加藤 翔@実業之日本社 (@jippi0047) August 25, 2020
『楽園とは探偵の不在なり』
たった今読了。
「二人殺せば地獄に落ちる」
なぜ、一人ではなく二人なのか。
ただその一手だけで幻想を本格ミステリへと昇華させてしまう発想力には驚きを隠せない。
本格ミステリ界へこれでもかとその才能を知らしめる号砲としてこの上ない作品でした。 pic.twitter.com/iuSsuxQsx6
斜線堂有紀さんの『楽園とは探偵の不在なり』が気になったので読んでみました。設定の面白さとその面白さをすんなりと呑み込ませる語り口に乗せられて、あっというまに読了。いろいろと美点のある作品ですが、いろいろとあるうちの1つのトリックに「おあっ」と声を洩らしてしまいました。不覚。
— 綾辻行人 (@ayatsujiyukito) August 27, 2020
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』読んだ。黒く顔の平たい天使はカメラで神はAIだと思った。完璧だけど歪な監視システムに人はどう向き合うのかというお話。ディストピアSF。そんな世界でもがく探偵は『地上最後の刑事』とかも思い出します。あと北山作品。キリスト教圏での評価も気になる。
— 青崎有吾 (@AosakiYugo) August 27, 2020
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』(早川書房)は、「2人以上殺した人間はただちに"天使"によって地獄に連行されるようになった世界」での孤島ミステリ。設定だけじゃなく、テーマ含めて思った以上に「地獄とは神の不在なり」味が強かった。まさにテッド・チャン本格。https://t.co/PqCWxf9Yzx
— 大森望 (@nzm) September 2, 2020
今朝のCBCラジオ「朝PON」で紹介したのは、斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』(早川書房)でした。天使が降臨し、人を二人殺せば問答無用で地獄に引き摺り込まれる世界。島の館に集められた人々が次々と殺されます。連続殺人が不可能な世界でいったいどうやって?という特殊設定ミステリ。(続く→
— 大矢博子 (@ohyeah1101) September 17, 2020
→続き)謎解きもさることながら「二人殺せば地獄行き」というルールが生まれた世界で、人々の倫理観が変わっていく様子の描写が読みどころ。ひとりならセーフだとか、逆にどうせ死ぬなら大勢道連れにとか。私たちの倫理観や正義感を制御しているものは一体何なのかについて考えさせられます。(続く→
— 大矢博子 (@ohyeah1101) September 17, 2020
早川書房さんから斜線堂有紀「楽園とは探偵の不在なり」を頂戴、読了。特殊設定ミステリ。ユニークな特殊さが、ロジックにトリックに大きく関与して感服。コアとなるのは探偵のあり方で、主役の真摯な悩みは大いに読ませる。亡き探偵団四人の有能ぶり、彼らが颯爽と正義を行使する姿を読みたくなった。
— 辻 真先 (@mtsujiji) September 21, 2020
斜線堂有紀『楽園とは探偵の不在なり』早川書房
本体価格1700円+税、四六判上製
カバーイラスト:影山徹
カバーデザイン:内川たくや(ウチカワデザイン)
刊行日:2020年8月20日
二人以上殺した者は"天使"によって即座に地獄に引き摺り込まれるようになった世界。細々と探偵業を営む青岸焦(あおぎし・こがれ)は「天国が存在するか知りたくないか」という大富豪・常木王凱(つねき・おうがい)に誘われ、天使が集まる常世島を訪れる。そこで青岸を待っていたのは、起きるはずのない連続殺人事件だった。かつて無慈悲な喪失を経験した青岸は、過去にとらわれつつ調査を始めるが、そんな彼を嘲笑うかのように事件は続く。犯人はなぜ、そしてどのように地獄に堕ちずに殺人を続けているのか。最注目の新鋭による、孤島×館の本格ミステリ。