第169回直木賞候補になった冲方丁氏と月村了衛氏の代表シリーズがすごい!
第169回直木三十五賞の候補作が発表されました!
本稿では、最新刊が発売されたばかりの冲方丁さんと月村了衛さんのすごい代表シリーズをご紹介いたします!
冲方丁さんの代表作といえば《マルドゥック》シリーズ!
なんと今年でシリーズ開始20周年にあたります。
2003年、デビューまもない冲方丁さんが、少女娼婦バロットとネズミ型万能兵器ウフコックの存在証明を激しいアクションの中で描き、みごと最年少の26歳で日本SF大賞を受賞した『マルドゥック・スクランブル』(全3巻)。2006年、その前日譚にあたる『マルドゥック・ヴェロシティ』(全3巻)は、小説としては破格の週刊刊行を果たし、2010年には『マルドゥック・スクランブル』が劇場アニメ化、2016年に刊行開始した第3作『マルドゥック・アノニマス』は、この5月に発売した最新刊で第8巻を数えます。
20周年を記念して、SFマガジン8月号(6/23発売)では、冲方丁さんの《マルドゥック》シリーズの歩みを振り返る特集をおこないます。
冲方さんによるエッセイや、シリーズのカバーイラストを担当する寺田克也さんとの記念対談、イラストギャラリー、シリーズガイドなどを掲載!
この機会に冲方さんの最重要シリーズのひとつである《マルドゥック》シリーズを読んでみてはいかがでしょうか!
ちなみに本シリーズは、カドブンさんが紹介された「最注目作家・冲方丁を初めて読むならこの6冊」にも、もちろん入ってますよ! 併せてご覧ください!
月村了衛さんの代表作といえば《機龍警察》シリーズ!
月村了衛さんは、最新型特殊装備“龍機兵"を擁する警視庁特捜部が、警察内部の偏見に抗いつつ、国際情勢のボーダーレス化と共に変容する犯罪に立ち向かう『機龍警察』を2010年に発表し、小説家デビュー。2012年にシリーズ長篇第2作『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞を、2013年に『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞を受賞。2017年に上梓した第5作『機龍警察 狼眼殺手』は第31回山本周五郎賞候補になるとともに、「ミステリが読みたい! 2018年版」国内篇の1位を獲得するなど、21世紀を代表する大河警察小説が、この《機龍警察》シリーズなのです。
シリーズのオフィシャルガイドを作成しておりますので、ご参考ください!
長篇6作、短篇集1作がでている本シリーズですが、この6月に長篇第4作『機龍警察 未亡旅団』が文庫化されました。まるで現実を先取りしたような恐るべき予言の書ともいえる、政界と警察全体を揺るがす悪夢を描いた傑作です。
ちなみにミステリマガジン2021年11月号で、シリーズ最新作にあたる『機龍警察 白骨街道』の特集をしています。
月村さんによるエッセイや、ロング・インタヴューや応援書店員さんたちによる座談会、上田早夕里さんや青柳美帆子さん、小野家由佳さんによる書評などを掲載しています!
この機会に月村さんの最注目シリーズのひとつである《機龍警察》シリーズを読んでみてはいかがでしょうか!
いずれのシリーズも、決して読んで損のない、現在の日本エンターテインメント界を牽引する重大な作品です。
冲方さんを、月村さんを読むなら、ぜひ!!
めくるめく読書体験をお約束します!!!
冲方丁(うぶかた・とう)
1977年岐阜県生まれ。1996年『黒い季節』でスニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第24回日本SF大賞受賞。主な作品に『マルドゥック・ヴェロシティ』『微睡みのセフィロト』(ともにハヤカワ文庫JA)など。マンガ原作やアニメ脚本も手がけ、ジャンルを越境して活躍。2010年、時代小説『天地明察』で第31回吉川英治文学新人賞、第7回本屋大賞、2012年、『光圀伝』で第3回山田風太郎賞を受賞。
月村了衛(つきむら・りょうえ)
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒。2010年に『機龍警察』で小説家デビュー。2012年に本作『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、2013年に『機龍警察 暗黒市場』(以上ハヤカワ文庫JA)で第34回吉川英治文学新人賞、2015年に『コルトM1851残月』(文春文庫)で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』(幻冬舎文庫)で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『欺す衆生』(新潮社)で第10回山田風太郎賞を受賞。2017年に上梓したシリーズ長篇第5作『機龍警察 狼眼殺手』(ハヤカワ・ミステリワールド)は、「ミステリが読みたい! 2018年版」国内篇の1位を獲得。