コルソン・ホワイトヘッド『地下鉄道』が、バリー・ジェンキンス監督によりドラマ化。5月14日よりAmazon Prime Videoにて配信
かつてアメリカ合衆国に、奴隷州から自由州に逃れようとする人々を支援する「地下鉄道」という名の組織があった。もしも「地下鉄道」がその名のとおり、本当に地下を走る鉄道だったら――。
そんな設定で書かれる長篇小説『地下鉄道』(コルソン・ホワイトヘッド著)。2016年に刊行されると、またたくまに注目を集め、ピュリッツァー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞など7つの文学賞を受賞。日本では、谷崎由依訳で2017年に単行本を刊行し、第8回ツイッター文学賞海外篇で1位になるなど大きな反響を呼びました(2020年10月文庫化)。
その『地下鉄道』が、アカデミー賞作品賞受賞『ムーンライト』のバリー・ジェンキンス監督によってドラマ化され、5月14日よりAmazon Prime Videoにて配信されます!
◉ドラマ「地下鉄道~自由への旅路~」についてはこちらから。
コルソン・ホワイトヘッドによるピューリッツァー賞受賞の小説を基にした全10話。南北戦争以前の南部で自由を求めて必死に生きる一人の少女、コーラ・ランドル(スソ・ムベドゥ)の物語を描く。
ジョージアのプランテーションを脱走したコーラは、エンジニアと車掌でいっぱいの本物の鉄道と、南部の土壌の下にある線路とトンネルの秘密のネットワークを発見する。しかし、旅の途中で賞金稼ぎのリッジウェイ(ジョエル・エドガートン)に追われることに。コーラの母親であるメイベルは、リッジウェイが捕まえたことがない唯一の人間だった。また、コーラは、彼女を置き去りにした母親が残したものと対面することとなる。
(映画.comより)
『地下鉄道』
コルソン・ホワイトヘッド/谷崎由依 訳
ハヤカワepi文庫
◉あらすじ
19世紀、アメリカ。南部の農園で過酷な生活を送る奴隷の少女コーラは、新入りの少年シーザーから奴隷を逃がす“地下鉄道”の話を聞き、ともに逃亡を決意する。冷酷な奴隷狩り人リッジウェイに追われながらも、コーラは地下をひそかに走る鉄道に乗り、さまざまな州をわたり、人に助けられ、また裏切られながら、自由が待つという北をめざす。ピュリッツアー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞受賞作。解説/円城塔
柴田元幸(翻訳家)推薦!
「歴史の生々しい再現をめざす物語に、あえて途方もない虚構を放り込む。その大胆さに驚き、その成果にもっと驚く。」
◉著者紹介
コルソン・ホワイトヘッド
1969年生まれ。ハーバード大学卒業後、ヴィレッジ・ヴォイス紙で働く。1999年に第1長篇The Intuitionistを発表。2016年に刊行された第6長篇にあたる本書は、ピュリッツァー賞、全米図書賞、アーサー・C・クラーク賞など7つの文学賞を受賞し、多数の有力紙誌の年間ベスト・ブックに選出。2019年に発表した第7長篇『ニッケル・ボーイズ』(早川書房刊)で再びピュリッツァー賞を受賞し、同賞を受賞した史上4人目の作家となった。ニューヨーク在住。
◉訳者略歴
谷崎由依
京都大学文学研究科修士課程修了、作家、翻訳家、近畿大学准教授。著書『藁の王』(新潮社)、『遠の眠りの』(集英社)他。訳書『ならずものがやってくる』イーガン、『あたらしい名前』ブラワヨ(以上早川書房刊)他多数
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『ニッケル・ボーイズ』
コルソン・ホワイトヘッド/藤井 光 訳
早川書房より好評発売中