【ハヤカワ文庫のミステリフェア開催中】これがシリーズ最高傑作〈特捜部Q〉シリーズ
世界40ヵ国以上で刊行され、累計2400部を突破しているデンマークの警察小説〈特捜部Q〉シリーズは、日本における北欧ミステリブームをけん引してきたシリーズです。事件の背景を探っていくカールとアサド、そしてのちにメンバーに合流するローセといった特捜部の活躍には目が離せません。2013年には映画にもなっており、こちらも全世界で大ヒットしています。
コペンハーゲン警察のはみ出し刑事カールは新設部署の統率を命じられた。オフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサドだけ。未解決事件を専門に扱う特捜部Qは、こうして誕生した。まずは自殺とされていた女性議員失踪事件の再調査に着手するが……人気沸騰の警察小説シリーズ第一弾。解説/池上冬樹
『特捜部Q-キジ殺し-』★フェア参加作品
いつのまにか特捜部Qに届いていた二十年前の事件の書類。十八歳と十七歳の兄妹が惨殺された事件だが、その後犯人は自首して服役中だ。未解決ではない事件なのに、なぜ特捜部Qに? 興味を抱いたカールとアサド、それに新メンバーのローセは再調査に取り組むが……ますますパワーアップの第二弾。解説/恩田陸
〔「ガラスの鍵」賞受賞作〕「助けて」手紙の冒頭には悲痛な叫びがビンに収められたまま何年も海中にあった手紙が特捜部Qへと届けられ、捜査の歯車が動き出した。乗り気でないカールをよそに、二人の助手は判読不明のメッセージに取り組むが……。シリーズ最高傑作の呼び声も高い、第三弾。解説/堂場瞬一
〔「金の月桂樹」賞受賞作〕未解決の難事件を次々と解決する特捜部Q。今回特捜部の紅一点ローセが掘り起こしてきたのは、20年以上前にエスコート・クラブの経営者リタが忽然と姿を消したという奇妙な事件。しかもリタとほぼ同時に失踪した者が、他にも複数いることがわかり……シリーズ第5弾(解説 石井千湖)
叔父の率いる犯罪集団から逃亡した少年マルコ。ある事件の証拠を握ってしまった彼の命を狙って魔の手が迫る。一方、特捜部Qは失踪した外交官の行方を探すが……。シリーズ最大のスケールで描かれるスリリングな追走劇。はたしてカール警部補たちは少年を救えるのか? 人気北欧警察小説第五弾。解説/千街晶之
少女が轢き逃げされ、木から逆さ吊りになって絶命しているのが見つかった。17年前の事件だ。特捜部Qのカール・マーク警部補は、事件に関係する電話をかけてきた老警官が、自分の退官式で自殺したことを知る。カールは重い腰をあげ捜査を始めるが、Qの前には新興宗教の影が立ちはだかり……。シリーズ第6弾
アシスタントのローセの精神的絶不調に加え、予算不足による部の解体の危機で、序盤から波瀾の特捜部Q。そんな部の責任者のカールに、殺人捜査課の元課長から電話が入る。現在進行中の事件と未解決事件が酷似しているとの情報に、Qのコンビは勝手に捜査に乗り出すが……シリーズ第7弾。解説/霜月蒼
『特捜部Q―アサドの祈り―』 ★ハヤカワ・ミステリ
キプロスの浜辺に、難民とおぼしき老女の遺体が打ち上げられた。新聞で「犠牲者2117」として紹介された彼女の写真を見たアサドはうちのめされ、慟哭する。彼女は、彼が失った最愛の家族とのつながりを持つ人物だったのだ。アサドはついに自らの壮絶な過去を特捜部Qに打ち明ける。一方、Qには若い男から殺人予告の電話がかかってきた。当初はいたずらかと思われたが、本気のようだ。Qの面々は、男が凶行にいたるまえにその所在をつきとめられるのか? ついにアサドの素性が明らかになるシリーズ激動の第八弾!