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"「ゲーム・オブ・スローンズ」は慣例にとらわれない物語"――「ゲーム・オブ・スローンズ」 グェンドリン・クリスティー(ブライエニー役)&ニコライ・コスター=ワルドー(ジェイミー・ラニスター役)インタビュー(前篇)

12月4日に発売の、『ゲーム・オブ・スローンズ コンプリート・シリーズ公式ブック ~ウェスタロスとその向こうへ~』。今週は、グェンドリン・クリスティー(ブライエニー役)&ニコライ・コスター=ワルドー(ジェイミー・ラニスター役)のインタビュー前篇をお送りします。

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『ゲーム・オブ・スローンズ コンプリート・シリーズ公式ブック ~ウェスタロスとその向こうへ~』
著:マイルズ・マクナット/訳:酒井昭伸/監修:堺三保
ページ数:288ページ
判型:A4判変形上製/フルカラー
本体価格:8,000円(税別)
出版社:早川書房
発売日:2019年12月4日

2019年2月20日、ロンドンにて

GC グェンドリン・クリスティー(ブライエニー)
NCW ニコライ・コスター=ワルドー(ジェイミー・ラニスター)

——『ゲーム・オブ・スローンズ』が終わってしまった今、悲しいですか?今後、何か決まっていらっしゃるのでしょうか?

NCW これで終わりだ・・・!

GC なんてこと! それはどういう意味で言っているの?

NCW どうやって先に進んでいったらいいんだ? これから、どうやって前進していけばいいのだろう?

GC 私達の中でそれが分かっている者など誰一人いないわ。

——舞台とか、映画とか?

GC いつか、私は死ぬでしょう(笑)。でもそれまでの間をどう過ごすかということが大切なの。プレッシャーを感じるものでしょう? 一緒に仕事をする人たちと深い絆を結ぶわけだから、それが終わってしまって本当に悲しい。
さっきニコライが言っていたけれど、お互いに対して理解がある。みんな親密に一緒に仕事をするけれど、帰宅しても、それが毎年ずっと続いていき、みんなに支えてもらえる環境に戻ることができるって、ホッとするものなの。そしてその先へと進んでいくことができる。馴染みのある環境があって、それが私の人生の中で8年間も続いた。それぞれの瞬間すべてが愛おしいし、ブライエニーというキャラクターに奥深さを感じるけれどこれまでずっと掘り下げてきたので、個人的には他の仕事をし、変化していく心の準備ができているの。また舞台の仕事をやろうと思っているの。それから映画の仕事も。とにかく雇って貰えるように努力するわ(笑)。

——あなたはいかがですか?「ゲーム・オブ・スローンズ」の後、どのようなご予定ですか?

NCW 同じだ。

——同じなのですか?

NCW そう。

GC 死が訪れるまで、意義のあるやり方で、ね。これには大いにプレッシャーを感じるわ。

——終わってしまうのが寂しいと感じられますか?

NCW いや、寂しいだなんて全く感じないよ。

GC (爆笑)そう、言っていなさいよ。

NCW もちろん、このような人たちとの時間を恋しく思うのは確かだ。このシリーズのことは誇りに思っている。君たちのような人がまだ取材に来てくれるようなタイミングで作品を終えることができたのは嬉しいことだ。あと3年も続けていたら、きっと2人位しか来てくれなかっただろう。このような作品の一員だったことを誇らしく思うよ。クリエイターのダン(D・B・ワイス)とデヴィッド(・ベニオフ)は、誘惑に負けることなく、志を貫いた。もう1シーズンやればきっと田舎に小さな家が買えただろうに、ね。

GC 私が聞いたのは、惑星が1つ買えるということだけど。

NCW ああ、惑星ね。

GC 銀河系らしいわよ。

NCW あと4シーズンをやれば、だろう? 銀河系の彼方。脚本を読んで、撮影した後、シリーズの終わり方として、あれ以上素晴らしいものはできなかっただろうと感じた。今の作品の規模に合わせたやり方だったというのが、正直なところだ。撮影のスケール感という意味でも、あれ以上のことは到底できなかっただろうね。最終章はスケールが最大級だ。どんな映画よりもずっと大きい。これでおしまいだが、最高の気分だ。だから僕は悲しくなんてない。誇らしく思うね。

——作品の規模で言うと、この作品にはファンが大勢いますし、ファンのひたむきさは世界中の何にも代え難いものがあります。献身的なファンのいる作品の一員となるというのはいかがだったのでしょうか?

NCW 謙虚な気持ちにさせてくれたよ。献身的で僕以上にこの作品のことを良く知っている人たちに出会うというのは、とても興奮するものだ。情熱というのは興奮するものだね。それがガーデニングであれ、この場合はTVシリーズであれ、どんなものに対してであっても、爽快な気分だよ。僕はそういうのにとてもワクワクするんだ。人に出会うと、「ああ、ジェイミー!」という風にキャラクターとして呼びかけられるんだ。僕自身に対してではないということは、分かっている。多くの人に喜びを与えられる作品の一員だというのは素晴らしいものだね。単なるTVシリーズに過ぎないわけだが、それでも楽しいよ。僕たちがやっているのはまさにそういうことで、素晴らしいストーリーを語りたいわけだ。これは娯楽作品で、上手くやれば、例えばタースのブライエニーのようなキャラクターでは更に別格の楽しみを提供することができる。さっき君が言ったように、彼女のようなキャラクターは稀だからね。

——ということは、「ゲーム・オブ・スローンズ」はあなたにとって1章の完結というだけでなく、どんどん狭くなっていくテレビ業界において、最後のコンテンツ番組が幕を下ろすものだと感じられますか?

NCW 次が出てくるまでは、ね。

GC いいえ。それによってまた扉が開かれるのだと思うわ。「ゲーム・オブ・スローンズ」が出てきてからというもの、今では様々なプラットフォームがある。HBOはテレビ業界でその信念を貫き、芸術性の高いプラットフォームであるけれど、今では数多くのプラットフォームが存在する。テレビを観る手段にも様々なものがあり、有料テレビだけではなく、複数の方法がある。数多くの番組が出てきて、熱狂的な人気を得て、初めて会う人や席が隣通しになった人、初めて一緒に仕事をする人との会話でも何のドラマを観ているかについて会話することがある。例えば10時間とか、70時間とか、長い期間に渡り「『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』をイッキ観したんだよね」などという話になる。

「ゲーム・オブ・スローンズ」が成し遂げた偉業のもう1つは「慣例にとらわれない物語」であるということだった。主役を最初のシーズンで殺してしまうと決めたこの作品に私はショックを受けたのと同時に、嬉しくもあった。最高に反体制的だと感じたの。そういった反体制的な手法こそが、私がこの作品に出演するのが嬉しい理由だった。それは様々なドラマ、映画で異なる方法で行われている。我々が娯楽を消費する景色全体が変わっていったからね。
(後篇に続く)

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