見出し画像

未知への扉をひらく「ハヤカワ新書」2023年6月創刊! 編集長・一ノ瀬翔太より読者の皆様へメッセージ

今年6月、早川書房は新書レーベル「ハヤカワ新書」を創刊します。日本の著者による書き下ろしを中心に、早川書房の強みであるSFやミステリの視点も生かした、あらたな切り口の新書を多数予定しています。
本日は編集長から読者の皆様へのメッセージをお届けします!

ハヤカワ新書創刊ラインナップ(越前敏弥、土屋健、滝沢カレン、藤井直敬、石井光太)
未知への扉をひらく「ハヤカワ新書」2023年6月創刊!

編集長より読者の皆様へメッセージ

歴史から時事、自然科学、健康まであらゆるジャンルの本が、手に取りやすいサイズと価格帯で横並びに並ぶ新書の棚は、読者が「未知と出会う」のに最適な場ではないか──そう思ったのが、新書レーベルを立ち上げるきっかけのひとつでした。

立ち上げの準備を進める中で日々感じているのは、基本の大切さです。その著者ならではの知見や視点が生きる企画であること。しっかりとした根拠や論理にもとづいていること。無味乾燥な情報ではなく、ページターナーであること。こうした基本に何度でも立ち戻り、一冊一冊をつくっていきます。

世界は謎と驚きに満ちているという事実に、編集部も出会いなおす毎日です。未知との出会い、それは読書の醍醐味そのものだと思います。そうした体験を、ハヤカワ新書を通じて一人でも多くの読者に届けることができたら、これほど嬉しいことはありません。

ハヤカワ新書チームは営業・プロモーションの人員を含めて現在10数名(けっこう大所帯)で活動しているのですが、新書の世界について皆で走りながら考える約1年半で、これが知れば知るほど面白い。たとえば最近は月1で読書会をしています。これまで読んだ本の一部を挙げると、内山節『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』、河合雅司『未来の年表』、櫻井義秀『霊と金』、東畑開人『聞く技術 聞いてもらう技術』、柿沼陽平『古代中国の24時間』、藤原辰史『給食の歴史』、千葉雅也『現代思想入門』、松岡圭祐『小説家になって億を稼ごう』……等々です。

著者が持つ専門的なスキルを一般読者が使える形にひらいてくれるもの、ひとつの研究対象をたしかな手つきで誰よりも調べつくした成果、最先端の事象について行き届いた取材をもとにコンパクトに解説する一冊……これが1000円前後で手に入るなんて! 作る立場になって、そのすごさをあらためて思います。

時代やレーベルごとにさまざまな新書が出版されてきた歴史の重みを感じつつ、あえて良い本に共通する要素を挙げるとすれば、「ワン・アンド・オンリー」という言葉に集約されるのかもしれません。これは早川書房の社是でもあるのですが、あらためてその意味を考え、私たちなりの視点で、ワン・アンド・オンリーの新書を一冊でも多く生み出していきたいと思っています。

(編集長・一ノ瀬翔太)

◎創刊ラインナップ

ハヤカワ新書創刊ラインナップ(越前敏弥、土屋健、滝沢カレン、藤井直敬、石井光太)
創刊ラインナップ書影一覧

越前敏弥『名作ミステリで学ぶ英文読解』
土屋健『古生物出現! 空想トラベルガイド』
滝沢カレン『馴染み知らずの物語』
藤井直敬『現実とは?──脳と意識とテクノロジーの未来』
石井光太『教育虐待──子供を壊す「教育熱心」な親たち』

▼創刊ラインナップのご紹介はこちら


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!