星系出雲修正

第1部完結目前! 今からでも読める林譲治のミリタリーSF《星系出雲の兵站》シリーズ

2018年8月にシリーズ第1巻を刊行するやいなや、発売即重版で話題を呼んだ林譲治氏《星系出雲の兵站》シリーズ第1部完結篇となる『星系出雲の兵站4』の発売を2019年4月に控えた今、シリーズを未読の方にもわかりやすく、その魅力をご紹介します!

■物語の背景

舞台は人類の播種船により植民された五星系文明。文明発祥の地である出雲(いずも)星系、辺境に位置しながら出雲に次ぐ勢力を誇る壱岐(いき)星系のほか、八島(やしま)、周防(すおう)、瑞穂(みずほ)の計五つの星系から成ります。中心の出雲星系から辺境の壱岐星系までの距離は20光年であり、これが五星系を擁する人類コンソーシアムの版図となります。

その始まりは――伝承によれば――かつて異星人の脅威に曝された地球人類が自らの種を守るために、人類や家畜の凍結受精卵とコールドスリープした地球人類を載せた播種船を送り出したことであり、物語の舞台となる五星系に播種船が到着し文明が芽生えたのは、物語開始の2000年前。

植民した人類は、子孫を増やし、社会を築き、文明を発達させ、宇宙への進出を果たします。そして、星系内の他の惑星や近隣の星系へと版図を広げていきました。その原動力となったのは、異星人からの侵略に対する病的なまでの強迫観念。しかし、数千年が経った今では、異星人侵略を前提とした社会機構はたしかに人類コンソーシアムに存在するものの、人類は異星人の存在そのものに懐疑的になっている、という状態です。

■シリーズの読みどころ

第1部(全4巻)では、人類コンソーシアムの人類が、異星人ガイナスに遭遇してから、ガイナスにどのように対抗していくかを、緻密な戦略「兵站」に代表される軍事的視点からリアルに描いていきます。同時に、軍隊をはじめとする「組織」の中での派閥争いや出世、組織論、仕事論、理想のリーダー像などの要素を重厚に織り込んだ群像劇的な組織小説でもあります。

まさに一粒で二度、いや、何度も美味しい作品です!

下で紹介する各巻の書影、帯の文言にピンと来たら即! 手に取ってみてください!

※書影はamazonにリンクしています※

■1巻のあらすじ

人類の播種船により植民された五星系文明。辺境の壱岐星系で人類外の産物らしき無人衛星が発見された。非常事態に出雲星系を根拠地とするコンソーシアム艦隊は、参謀本部の水神魁吾(みずかみかいご)、軍務局の火伏礼二(ひぶしれいじ)両大佐の壱岐派遣を決定、内政介入を企図する。壱岐政府筆頭執政官のタオ迫水(さこみず)はそれに対抗し、主権確保に奔走する。双方の政治的・軍事的思惑が入り乱れるなか、衛星の正体が判明する――新ミリタリーSFシリーズ開幕

林譲治『星系出雲の兵站1』(ハヤカワ文庫JA)   本体価格840円+税

■2巻のあらすじ

準惑星天涯でガイナスに辛勝した人類。しかしその勝利は、出雲と壱岐の政治・軍事各所に微妙な軋轢を生みだした。コンソーシアム艦隊の作戦行動が政治主導で制限されることを危惧する左近健一(さこんけんいち)大将は、腹心の香椎士郎(かしいしろう)中将を司令長官とする壱岐方面艦隊を編組。一方、壱岐の軍需工場を巡り、タオ迫水筆頭執政官と火伏礼二兵站監は攻防を繰り広げる。さらに天涯の探査システムが正体不明の小惑星を発見し――シリーズ第2弾

林譲治『星系出雲の兵站2』(ハヤカワ文庫JA)   本体価格860円+税

■3巻のあらすじ

天涯でのガイナス戦大敗の責を負い、閑職に移った火伏礼二少将。艦隊再建が進む出雲では、新たに軍務局の吉住二三四(よしずみふみし)大佐が壱岐方面艦隊の兵站監に着任、独立混成降下猟兵第一連隊のシャロン紫檀(しだん)大佐とマイザー・マイア少尉は、起死回生の新兵器“原子熱線砲”の開発現場を密かに訪れていた。一方、特設降下猟兵小隊を率いるアンドレア園崎(そのざき)大尉は、因縁の戦場、天涯への威力偵察を指揮することになるが――シリーズ第3弾

林譲治『星系出雲の兵站3』(ハヤカワ文庫JA) 本体価格820円+税

■4巻あらすじ

ガイナスとの艦隊戦に勝利した独立混成降下猟兵連隊のシャロン紫檀大佐らに届いた未知の信号。それは、五年前に遭難したはずの友軍艦の識別コードだった。発信源の準惑星天涯に向かったアンドレア園崎少佐らは、地下都市でガイナスの異様な姿を目撃する。報告を受けたタオ迫水筆頭執政官は急遽危機管理委員会を招集、水神魁吾方面艦隊司令長官は戦友を呼び戻し、総力を結集してガイナスとの決戦に赴く。堂々の第一部完結

林譲治『星系出雲の兵站4』(ハヤカワ文庫JA) 本体価格860円+税

■著者・林譲治氏について

林譲治(はやし・じょうじ)氏は、1995年に『大日本帝国欧州電撃作戦』(共著)でデビュー。その確かな歴史観に裏打ちされた架空戦記小説で人気を集めていた著者が、早川書房に初めて登場したのは2000年刊行の『ウロボロスの波動』。その後『ストリンガーの沈黙』『ファントマは哭く』と連なる《AADD》シリーズや、『記憶汚染』『進化の設計者』など、科学的アイデアと社会学的文明シミュレーションが融合した作品を次々と発表しています。

《星系出雲の兵站》は、林氏の強みであるミリタリー描写文明学的シミュレーションが見事に融合したシリーズです。長年のファンの方はもちろん、はじめて林氏の作品を手に取る方のどちらにもオススメ!

装画は『われはロボット』『ビット・プレイヤー』をはじめ数多くの書籍装画を担当されているRey.Hori(@reyhori)さん、デザインは『マルドゥック・スクランブル』をはじめ数多くのデザインを担当された岩郷重力さんです。

完結巻となる4巻の発売をお楽しみに!(早川書房編集部S&O)

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