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第二次世界大戦下、女性だけの部隊で起きた連続殺人の真相は?『空軍輸送部隊の殺人』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

第二次世界大戦下の英国空軍を舞台にした歴史ミステリ『空軍輸送部隊の殺人』が好評発売中です。

N・R・ドーズ『空軍輸送部隊の殺人
翻訳:唐木田みゆき
定価:1,848円(税込) ハヤカワ・ミステリ文庫
刊行日:2023年5月9日(電子版同時発売)
カバーデザイン:岩郷重力
ISBN:978-4-15-185451-4

◆あらすじ

1940年、イギリス。農村部の空軍駐屯地に女性飛行士だけで構成された後方支援組織〈補助航空部隊〉ATAが配属された。
戦線で命をかけんとする彼女たちをまず襲ったのは、敵国の攻撃ではなく刃物を持った殺人者だった。
切り裂きジャック事件を模した連続殺人事件に挑むのは、優秀な飛行士でありながら犯罪心理学の博士であるリジー。
女性蔑視が色濃く残る空軍内で煙たがられながらも、地元警察の堅物刑事ケンバーと共に事件を追う!

◆みどころ

30年間公務員を勤めあげた後デビューした遅咲きの作家N・R・ドーズによる本作は、史実とフィクションを織り交ぜた歴史ミステリです。

主人公のリジーは、飛行士であると同時に犯罪心理学の研究者でもあるという異色のキャリアの持ち主。とびきり優秀な彼女ですが、同僚が殺された事件の調査に名乗りを上げると逆境に立たされます。
当時は犯罪者プロファイリングが一般的でなかったこと、そして女性への根深い偏見が色濃い時代であったことから、誰もリジ―に取り合いません。
しかし、スコットランドヤードから出向中の地元刑事ケンバーは、次第に彼女のプロファイリングに一目置くようになり……。

戦時下の英国空軍を舞台に、犯罪心理学の博士号を持つ女性飛行士と堅物刑事が切り裂きジャックを模した連続殺人犯に挑む本作をぜひお楽しみください!

◆著訳者情報

N・R・ドーズ 著
1959 年、英国クロイドンに生まれる。
30年間公務員を務めあげた後、小説を発表し2019年にブルーペンシル・エージェンシー新人賞に選出。
2021年9月に刊行した本書『空軍輸送部隊の殺人』がデビュー作。

唐木田みゆき
上智大学文学部卒,英米文学翻訳家 
訳書『殺人記念日』『とむらい家族旅行』ダウニング,『ブルックリンの死』コール,『ゲストリスト』フォーリー,『生物探偵セオ・クレイ 街の狩人』メイン,他多数