16歳になると"魔力"が開花する少女たちを、一年間、森の奥のキャンプに追放するという謎の風習を持った世界を描く、話題のディストピア小説『グレイス・イヤー 少女たちの聖域』(キム・リゲット/堀江里美訳)。本作はアメリカで、フェミニスト・ディストピア小説としても高い評価を受けています。
現代社会における女性への抑圧や、男女格差を、フィクションという形を通して浮かび上がらせるフェミニスト・ディストピア小説。今回は、そのジャンルに属する小説のおすすめをご紹介します。
●マーガレット・アトウッド『侍女の物語』(鴻巣友季子訳)
●マーガレット・アトウッド『誓願』(鴻巣友季子訳)
●クリスティーナ・ダルチャー『声の物語』(市田泉訳)
●アナリー・ニューイッツ『タイムラインの殺人者』(幹 遙子訳)
●ラリーン・ポール『蜂の物語』(川野靖子訳)
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