
「まさかこの作者に泣かされるとは」「紙で買って息子に渡したい」「この人、これから日本のSFを代表する一人になってくんじゃないかな」柞刈湯葉『人間たちの話』感想ツイートをまとめました。
「違う世界の常識を知るのはこんなにも楽しい」
「ナメにナメたスタンスで買っちゃったんだけどいやこれ普通に真っ当なSFだしメタクソに面白いな????????????」
「これは確かに人間たちの話だ…おれは人間を描いているSFに弱いんだ…」
「紙で買って息子に渡したい」
「淡々とした暖かさで人間賛歌を描くのさあ………………大好きなので……………………」
「Science Fictionかくあるべしという発想と物語と感情」
「まさかこの作者に泣かされるとは」
「この作家さんを支持したい」
「愛すべき短編集」
「この人、これから日本のSFを代表する一人になってくんじゃないかな」
『横浜駅SF』で日本のSF小説シーンに突如出現し、大きく話題となった柞刈湯葉。待ちに待たれていた初SF短篇集『人間たちの話』がようやく刊行されて、一週間が経ちました。Twitterのタイムラインには、熱い読後感想ツイートが……。ここでは、担当編集が独断と偏見で選んだその一部を、一挙に紹介します!
発売初日
SF短編「人間たちの話」の表紙を描いております。
— あらゐけいいち (@himaraya) March 18, 2020
書店に並んでいる頃と思います。よろしくおねがいします。 pic.twitter.com/JGOigEVvqy
発売2日目
寝る前に本日の戦利品です。柞刈湯葉『人間たちの話』。
— Ikkeby-V@SCP-JP (@Ikkeby_V) March 18, 2020
表題作のみ読了。変化球にして直球のファースト・コンタクトSF。チャンの『大いなる沈黙』に通じるものがあるようにも感じます。
ぱらぱらめくってみる限り、他の短編も期待大。というかコレ、『なめらかな~』と並ぶ初心者向け短編集では? pic.twitter.com/cgOaYT5Z1z
湯葉先生の「人間たちの話」読了
— 🐑🐑🐑絮穏堂🐑🐑🐑 (@j0hnd0e31415) March 19, 2020
湯葉先生の中にはいったいいくつの世界線が存在しているのだろう。
科学とは無縁の一般人だからなのかも知れないけど、説得力がある設定はフィクションと思いながら読まなければ真実と信じてしまいそうだ。
違う世界の常識を知るのはこんなにも楽しい。
表題の「人間たちの話」が一番好き。
— 🐑🐑🐑絮穏堂🐑🐑🐑 (@j0hnd0e31415) March 19, 2020
先生の全作読んでるわけでは無いから所感ではあるけど、登場人物が大きく感情を揺らす描写があるのは珍しいと思う。
湯葉先生の話って変わらない日常が続くって終わりが多いのだけど、人間たちの話は大きく変わる予感がある。
きっと幸せになれる。
昨日どこにもなくて凹んでたら友達が確保してくれてた(しかもサイン本)
— とよD (@toyodadad) March 19, 2020
柞刈湯葉先生の「人間たちの話」
価値観、倫理観、物理法則だったりが違う世界を当然としつつ本当に自然に話が進んでくのがめっちゃ好き
空想が広がってしまう pic.twitter.com/OYVen5y49I
『人間たちの話』(柞刈湯葉)#読了
— 丸井零∈C (@maruizero) March 19, 2020
この作者のことはカクヨムで連載されている『石油玉になりたい』で知った。独特な言葉の選び方や発想が面白いのでいつも楽しく読ませていただいている。
あとがきも含めて、SFに対する作者の思いが詰まった短編集としてまとまっている。本書のあとがきで作者は
「世の中のほとんどのSFはScience FictionというよりもTechnology Fictionである」
— 丸井零∈C (@maruizero) March 19, 2020
という発言をしており、なるほどと思った。
『人間たちの話』が特に印象に残った。これは紛れもなくScience Fictiontoinなのではないかと思う。「世界を見る方法としての科学」に対して真正面から向き合い、
それを主人公と甥の物語に並列させている。
— 丸井零∈C (@maruizero) March 19, 2020
逆にTechnology Fictionとして魅力的だったのは、『宇宙ラーメン重油味』だ。柞刈湯葉ワールド全開・柞刈湯葉ワード満載の小説。「消化管があればすべて客」というモットーで経営されるラーメン屋を軸に展開されるドタバタコメディ。
ありえなさそうな話なのにどこかリアルで、ありそうな話。
— 丸井零∈C (@maruizero) March 19, 2020
どの話も人間たちが「よく分からないもの」を理解しようとする話だった。その過程こそがScienceであり、その中で物語が展開されていく。非常に面白く、一息で読んでしまった。
発売3日目
柞刈湯葉『人間たちの話』、"ディストピアを嘲笑う!"とかいう帯のコピーからして「あーあーはいはい、旧来のSF概念に逆張りしてみました的な『意欲作』かな?w」くらいのナメにナメたスタンスで買っちゃったんだけどいやこれ普通に真っ当なSFだしメタクソに面白いな????????????
— 寿司器官 (@SushiOrganic) March 19, 2020
表題作「人間たちの話」、核となる構想(メチャメチャにしょっぱい地球外生命体との初遭遇)自体は以前に掌編でやってた気がするが
— 寿司器官 (@SushiOrganic) March 19, 2020
今回はそれをフレーバーに人間たちの「孤独」を描いていてしっかり一つのお話としてまとめ上げている
これは確かに人間たちの話だ…おれは人間を描いているSFに弱いんだ…
柞刈湯葉『人間たちの話』の表題作を読み終わった……なんてすばらしい話なんだ……
— ヤンデル氏 (@Dr_yandel) March 19, 2020
読み終わって表紙をみるとこれがまたあらためてすばらしい、特に右下! なんていい本なんだ! 紙で買って息子に渡したい pic.twitter.com/A6i6ndtlAi
— ヤンデル氏 (@Dr_yandel) March 19, 2020
柞刈湯葉「人間たちの話」表題作がめちゃくちゃに良かった 淡々と、暖かく、人間賛歌をうたう 境平の孤独と累の孤独は異なるのに「ひとりでは何かの間違いかもしれない、ふたりいて初めて生まれてきてよかったんだ、ここにいてよかったんだと思える」とつながるとこ
— でらお@1日目西ゆ21b (@Chow_chow_yade) March 20, 2020
他者の都合に振り回されて憤っても本質は何も変わらない ただそこに存在するだけで良いと叫んでいるのに
— でらお@1日目西ゆ21b (@Chow_chow_yade) March 20, 2020
それでも自らの本質を認め愛するためには他者を必要としてしまうとこ
「SFだったら『人間は愚かで愛おしい』って高次存在に言われてしまうやつじゃん……」と思ってたらこれSF短編集だった
作者さあ…………「たのしい超監視社会」とか「宇宙ラーメン重油味」みたいなトンチキな理屈を真顔で捏ねて、狂ってると思われる価値観や常識が当たり前になった世界をシュールな笑いとともに投げてくる隣で、そういう淡々とした暖かさで人間賛歌を描くのさあ………………大好きなので……………………
— でらお@1日目西ゆ21b (@Chow_chow_yade) March 20, 2020
柞刈湯葉『人間たちの話』
— Ka-Ka (@ka_ka_xyz) March 20, 2020
研究者SF(ラボ運営や研究費申請等の研究者としての"お仕事"と、研究そのものの魅力と、日常レベルの生活と、SF的要素が濃密に絡み合った作品を勝手にこう呼ぶ)が個人的なツボなので、表題作に大満足ですはい。
「人間たちの話」#読了 #人間たちの話
— 紅坂 紫 (@6kurenai1yukari) March 20, 2020
書き下ろし。科学がどれだけ進歩してもそれは人間のご都合主義とバイアスの元で編まれた「人間たちの話」でしかなく、どれだけ発展しても家庭や社会といった小さなレベルでの「人間たちの話」は続いていく。Science Fictionかくあるべしという発想と物語と感情。
発売4日目
『人間たちの話』表題作が本当に良かった。
— 野村 平 (@T_N_) March 21, 2020
柞刈湯葉は割と人間を突き放した印象のある作風だと思ってたんだけど、”人間以外の話”と“人間たちの話”をこの作家ならではの描き方ですりあわせていくのが気持ちがいい。SFファンじゃなくてもお勧めなんですが、SFの人は二倍美味しいのではないかしら。
発売5日目
柞刈湯葉『人間たちの話』がなかなかに秀作なSF短編集。
— 中也 (@chuya_gvo) March 21, 2020
『横浜駅SF』で証明済みではあったものの出落ち的な設定の物語をキチンと書ききる構成力がやっぱり見事。
「箱庭」を詰め込む形になる短編集こそ、この人の本領が発揮できるスタイルなのかも。
面白かった。
「人間たちの話」読んだ。これもとてもいい。社会に適合するということを、学習して実践してる人たちにとって、温かみのある話だった。人間と、人間関係の描き方が、僕がイーガンを好きな理由の一つだけど、この短編も同じ雰囲気をまとっていた。
— こめ (@I_R_8) March 22, 2020
柞刈湯葉『人間たちの話』、とてもいい短編集だった。『重力アルケミック』"読んだときにも思ったけど、この人、これから日本のSFを代表する一人になってくんじゃないかな。 https://t.co/JpL6ikpmhQ
— こめ (@I_R_8) March 22, 2020
『人間たちの話』柞刈(いすかり)湯葉(ハヤカワ文庫JA)の書き下ろし表題作がとても面白かった。自分が読みたいSFのタイプがいくつかあって、そのうちのひとつ。自分のSF観のある面が小説のかたちで現実(作品の舞台は近未来ですが)に落としこまれているというか。→https://t.co/brTrXsY5s2
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) March 22, 2020
→自分が本書収録の6篇を渡されたら表題作を巻末に持ってきた気がするけど、表題作に続けて「宇宙ラーメン重油味」「記念日」を読むと初出時(SFマガジン2018年、小説すばる2017年)とは別の部分がクローズアップされて見えてくる。→
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) March 22, 2020
→じっさいの巻末作品「No Reaction」(WEB既出・初読、これも傑作)もそれにふさわしい読後感。巻頭の「冬の時代」「たのしい超監視社会」(ともにSFマガジン2019年初出)も含めて、作品配列がよく考えられていると思った。
— 山岸真(P.N) (@ymgsm) March 22, 2020
発売6日目以降
柞刈湯葉『人間たちの話』
— 有崎沙弥@読書垢 (@saya_yusaki) March 23, 2020
『横浜駅SF』で独特なセンスを見せてくれた著者の初短編集。表題作ではまさかこの作者に泣かされるとは思わなかった。地球外生命の探究と、一人の人間が他者を求めることとをリンクさせた家族の物語。最後の叔父の悟りが泣ける。直後の宇宙ラーメンとの落差がひどいけど。 pic.twitter.com/P38vcyGR0R
ソフトに楽しみにしてた短編集「人間たちの話 / 柞刈湯葉」読んだ。いいな!「横浜駅SF」の人だね。あとがきに「世の中のほとんどのSFはScience FictionというよりもTechnology Fiction」って書いてて、首もげるくらい同意だよ。この作家さんを支持したい。これは直球SFな短編集だ。俺はSFが読みてえ! pic.twitter.com/xkMj4Hnbut
— RoMMS (@moooomaaaaaxxx) March 25, 2020
個人的にベストにいいな、ってなったのが表題作。あとがきからの引用だけど「ファーストコンタクトは会議による認定だろう」って辺りで、宇宙生命が発見後に「認定」された会議と孤独な甥っ子との心の交流のお話でなんとなくキリンジの「エイリアンズ」思い出す。好き。
— RoMMS (@moooomaaaaaxxx) March 25, 2020
「人間たちの話 / 柞刈湯葉」
「宇宙ラーメン重油味」の一発ネタとかも面白いし、マグリットの絵からのインスパイア作シュールな「記念日」辺りも地味ながら佳作だと思う。ディスピア/終末モノな二本はあんまりツボではなかったけど、ラストの透明人間の話「No Reaction」もチャーミングでいいな。
— RoMMS (@moooomaaaaaxxx) March 25, 2020
「人間たちの話 / 柞刈湯葉」
あらゐけいいちの表紙でスラップスティックなもんが並んでるのかと思いきや、全然、普通にちょっと舐めてた、ごめんね、ってなった。読み心地の良さもあって序盤あなどってたけど、technologyじゃなく物語を書きにいってるんだって辺り愛すべき短編集だなってなった。
— RoMMS (@moooomaaaaaxxx) March 25, 2020
「人間たちの話 / 柞刈湯葉」
湯葉『人間たちの話』、「冬の時代」から表題作まで読んだ。いまのところ表題作「人間たちの話」がいちばん好き。短編集のなかでもSF的アイデアで勝負するものと小説として人の機微に触れるものがあるのは常道だけど、後者とSF的世界観とのバランスが秀でているんじゃないか。
— あるでん亭 (@asthmaya_ald) March 25, 2020
【読了】「人間たちの話」(柞刈湯葉著)
— 烏楽 (@maizeword) March 25, 2020
表紙と帯に惹かれた1冊。帯裏のジローさん(自律式二脚戦闘機)の説明にある「重火器マシマシ装甲硬めモデル」の文言に一目惚れしたと言っても過言ではない。小説の登場人物たちがフル出場した絵っていいよなー(しかもあらゐけいいちさんである。よき)。
中身はSF短編が6作品。「冬の時代」、「たのしい超監視社会」はどっちも主人公たちが転機となりそうな出来事に遭遇するものの、淡白に話がおわる作品。劇的な展開もいいけど個人的にはこういうひたすら日常が続いてく話も好き。印象的だったのは「宇宙ラーメン重油味」と「記念日」。
— 烏楽 (@maizeword) March 25, 2020
宇宙ラーメン重油味:「重火器マシマシ装甲硬めモデル」はつくづくロマンのほとばしるフレーズだと思う。『消化管があるやつは全員客!』というトシオさんのポリシーと、それを叶える情熱とかが色々ほとばしってた。あと、トリパーチ星人とか色々な系外人が出てくるのもイイ。
— 烏楽 (@maizeword) March 25, 2020
記念日:読んだ後でマグリットの「記念日」を検索したら思いのほかゴツかったね。部屋に出現した岩が何なのかは問題でなく、あくまで見る側の意識によるってのは、表題作の「人間たちの話」でもそうだよなーと。あと「No Reaction」の彼が語りかける存在って読者でもあるのかもなーとか思った。
— 烏楽 (@maizeword) March 25, 2020
湯葉さんの人間たちの話、読んでます。まだ一話目だけど、簡潔的確で好みな文章。さっぱりした景色。 pic.twitter.com/hhT3fA4VXQ
— 小川一水 (@ogawaissui) March 25, 2020
ていうか一話目「滅亡後の日本を二人で旅して関東から南へ行ったら、伊豆半島の先で詰まったので引き返した」、おれも和菓子のアンソロジーで書いたことがある……偶然だったらおもしろいし、そうじゃなかったら嬉しい。
— 小川一水 (@ogawaissui) March 25, 2020
おもしろかった! 装丁も最高です。かなりかわいい。
— 冬木糸一 (@huyukiitoichi) March 25, 2020
『横浜駅SF』の柞刈湯葉による初のSF短篇集──『人間たちの話』 - 基本読書https://t.co/5UknCFJMSt