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「生きることの意味を問いかけている」「SFが苦手な人にもぜひ手にとってほしい」「こういう話こそ今必要とされている」『わたしたちが光の速さで進めないなら』レビューと感想

『82年生まれ、キム・ジヨン』の大ヒットをきっかけに、急速に注目が高まっている韓国小説。早川書房では、今韓国で一番売れているSF小説『わたしたちが光の速さで進めないなら』を2020年12月に刊行いたしました。

わたしたちが光の速さで進めないなら (1)

『わたしたちが光の速さで進めないなら』
キム・チョヨプ/カン・バンファ ユン・ジヨン訳 
装画・挿絵:カシワイ/装幀:早川書房デザイン室

本書は、第2回韓国科学文学賞中短篇部門大賞受賞の「館内紛失」、同佳作の表題作、また、映画『はちどり』で国内外の賞を総なめにしたキム・ボラ監督の次回作原作「スペクトラム」など、優しく、どこか懐かしい、心の片隅に残り続ける短篇7作を収録しています。

▽冒頭の短篇「巡礼者たちはなぜ帰らない」試し読みはこちら(期間限定)

週刊新潮にて、大森望さんに早速本作をレビューをいただいています。「サイエンスと抒情を絶妙にブレンドし、SF的なモチーフとエモーショナルなテーマを同居させる作風が特徴なので、SFが苦手な人もぜひ手にとってほしい。」とのこと。以下リンクより全文をお読みいただけます。

さらに今回は、書店員さんからいただいた感想もご紹介いたします!

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女性から見た女性のために贈る作品と感じましたが、男性が読んでも共感できるところが多数あり。
マイノリティの主張を過剰に表現することなく、登場人物の性格や行動を通して「生きることの意味」を問いかけています。
一方、サイエンスの知識を基盤に、その想像力から生み出すテクノロジーの進化は驚きの連続。人間は、テクノロジーとともに本当に進化しているのかを改めて考えさせられる作品です。
(TSUTAYA BOOKSTORE ららぽーとEXPOCITY店 飯室繁樹さま)

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この小説は、未来。私たちを取り巻く女性、障害者、移民、シングルマザーという社会問題はより良く変わっているのでしょうか。
文学はその時代を写す鏡ですね。
フェミニズム小説やマイノリティに寄り添う作品が続々と刊行されています。この本が、また私たちに考えるきっかけをくれるといいですね。
SFの想像世界に浸りながら思うことは、未来になっても、人が人に恋い求めるものに変わりはないのかもしれないなと。
(未来屋書店大日店 石坂華月さま)

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たとえばテッド・チャンの「息吹」が、チョン・ソヨンの「となりのヨンヒさん」がそうであったように、作家はSFを愛しながら、つまりは人間について書いている。そしてこの作家の人間に向けるまなざしはとても優しい。(梅田 蔦屋書店 河出真美さま)

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これは本当にたくさんの人に読んでもらいたいです。こういう話こそ今必要とされていると強く思います。
文芸担当としてこの本を売らずに何をうるんだ!と頭をぶんなぐられたような気持ちです。
(ジュンク堂書店秋田店 進藤菜美子さま)

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『わたしたちが光の速さで進めないなら』は早川書房より好評発売中です。


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