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伝説の中篇を1冊に集成! グレッグ・ベア『鏖戦/凍月』本日刊行!

2022年11月、アメリカ・ハードSFの旗手であったグレッグ・ベアが逝去しました。71歳でした。このたび、ベアの代表作であり、伝説の中篇とうたわれたネビュラ賞受賞作「鏖戦(おうせん)」、星雲賞受賞作「凍月(いてづき)」を1冊に集成し、刊行いたします。

『鏖戦/凍月』
グレッグ・ベア
酒井昭伸・小野田和子=訳
装画:小阪淳
装幀:岩郷重力+M.U

はるか未来、容姿も社会体制も変貌しきった人類は、古い歴史をもつ異星種族セネクシと果てしない戦いを続けていた。原始星雲をめぐる巡航艦《混淆(メランジー)》で、敵の抹殺だけを教えられて育った少女プルーフラックスはきたる初陣に思いを馳せていたが……。圧倒的なスケールと美しいヴィジョンで人類と異星人との戦いを描いたネビュラ賞受賞作「鏖戦」。
近未来、200万の人口を擁する月コロニー。そこにある天然の洞穴を利用した科学施設〈氷穴〉では、絶対零度達成の実験が進行中だった。ここに、100年以上ものあいだ冷凍保存されていた人間の頭部410個を地球から持ち込み、一大データベース化しようとする新たなプロジェクトが動き出す。月世界での壮絶かつ衝撃的な実験を描いた「凍月」。
2022年11月に逝去したベアの真骨頂たる、ハードSFの代表中篇2篇を収録した一冊。

「鏖戦」(みなごろしのいくさ、と書いて、おうせん)はSFマガジン1990年10月号(創刊400号記念号)に掲載後、『80年代SF傑作選』(1992、ハヤカワ文庫SF、小川隆・山岸真=編)に収録。「凍月」はSFマガジン1996年2月号(創刊36周年記念特大号)に掲載後、ハヤカワ文庫SFより1998年に刊行。どちらも長らく品切れ中であったため、「タイトルだけは知ってる」「なんだかすごいらしいけど、読んだことがない」というかたもいらっしゃるのでは。ぜひこの機会に、ベアのSFの精髄が味わえる『鏖戦/凍月』をご堪能ください。

また、同日発売のSFマガジン2023年6月号では「追悼 グレッグ・ベア」として、山岸真氏の監修で特集を掲載。ベアの代表短篇のひとつ「タンジェント」再録ほか、1998年の来日時におこなった講演の再録、「鏖戦」翻訳者・酒井昭伸氏による「鏖戦」翻訳の裏側を語るエッセイ「鏖戦戦記」などでおおくりしています。ぜひこちらもご覧ください。

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