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莫言、閻連科、余華と並んで中国で人気の作家 劉震雲の最新作『一日三秋』(水野衛子訳)

中国文学界でもっとも栄誉がある賞の一つ、茅盾文学賞を受賞した中国のベストセラー作家、劉震雲(リュウ・チェンユン/りゅう しんうん)さんの最新作『一日三秋』が水野衛子さんの翻訳で刊行です。中国のレビューサイト豆瓣では、「2021年度中国文学小説ランキング」で余華に次いで第2位を獲得し、すでに海外10カ国でも版権が売れています。

そんな注目の本作は、劉さんの出身地である河南省延津を舞台に、そこで生きる人の「ユーモア」の由縁に焦点を当てた作品です。作家のいしいしんじさんも「想像を絶するおもしろさ」と絶賛! 物語で描かれる“人生の滑稽さ”に笑い、いつしか涙してしまう、傑作長篇です。

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●あらすじ

河南省延津には“花二娘”の言い伝えがある。
花二娘はかれこれ三千年以上生きていて、
寝ている延津人の夢に現れて笑い話をせがむが、
彼女を笑わせられない者は死んでしまうという。
いつ現れるかは誰にもわからないから、
人々はかならず笑い話を用意して眠る。

そんな延津で、ある苦難を経験した父子がいた。
喧嘩、離婚、裏切り、死──
すべてが笑い話になるわけではない人生で、
“笑い”が持つ力とは何か。

●装幀について


思わず笑みがこぼれる、かわいらしいイラストは南伸坊さんの描き下ろし。重要な登場人物、花二娘を描いていただきました。ポップでモダンな装幀は佐藤亜沙美さんです。角度によって見え方が変わる、背景の白い柄もポイントです。

●著者について

劉震雲(リュウ・チェンユン/りゅう しんうん)

漢族、河南延津人、北京大学中文系卒。中国人民大学文学院教授。2011年に第七作目となる長篇小説『一句頂一万句』で中国でもっとも栄誉のある文学賞のひとつである茅盾文学賞を受賞。また、2018年には、フランス文化省よりフランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを授与されるなど、世界的にも評価の高い作家。

●著者既刊書評


円城塔さん『一句頂一万句』書評 朴訥と技巧、対照的な笑い

『ネット狂詩曲 吃瓜時代的児女們』 劉震雲著 : 読売新聞オンライン

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『一日三秋』は早川書房より12月21日に発売です。


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