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ディズニー、4カ月ぶりに営業再開! 経営の裏側を前CEO自ら明かす『ディズニーCEOが実践する10の原則』好評発売中

本日7月1日、東京ディズニーリゾートが4か月ぶりに営業再開を果たしました。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で一時休園となったのは2月29日のこと。4月15日に予定していた「美女と野獣」の新エリアオープンも延期になりました。ウォルト・ディズニー・カンパニー会長・前CEOにして『ディズニーCEOが実践する10の原則』著者のロバート・アイガー氏は当初オープニングセレモニーに出席するため来日予定で、講演会や記者会見も企画していましたが、当然すべて中止。

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(プルーフ〔簡易製本版〕には「著者来日」の文字が躍る)

状況はまるっきり変わってしまいました。

それでも、変わらないものがひとつあります。それは、この本がまぎれもない名著であること。

原書はニューヨーク・タイムズ紙でベストセラー1位を獲得、米amazonでは1825レビュー・驚異の★4.8を記録。4月4日に発売した日本版も刊行直後にamazon「実践経営・リーダーシップの参考図書・年鑑」部門でベストセラー1位となり、土井英司さんのビジネスブックマラソンでもあまりに素晴らしい本で、思わず配信が遅れてしまいました」「結論から言うと、名著。経営者なら全員「買い」の一冊ですと大絶賛いただきました。

さらに、ビル・ゲイツ氏が本書を「2020年夏に読むべき5冊」に選出、オリエンタルラジオの中田敦彦氏にも「YouTube大学」で本書を熱く紹介頂くなど大きな話題を呼び、現在2万部を数えています。

本noteでは早川書房ノンフィクション編集部が、『ディズニーCEOが実践する10の原則』を読んでほしい理由を力説します。

理由1.一流の危機対応を学べる。

コロナへの対応策として、今後1年間、自身の給与を全額カットすると表明したアイガー氏(現在はディズニー会長を務めています)。大胆かつ真摯な「神対応」は、これまでに彼が経験した非常事態にも見て取れます。

『ディズニーCEOが実践する10の原則』は、ふたつの「危機対応」のエピソードで幕を開けます。ひとつが「銃乱射事件」、もうひとつが「ワニ事件」。ともに、上海ディズニーランドの開園に際しアイガー氏が中国を訪れていたさなかの出来事でした。

銃乱射事件は、オーランドのディズニーワールドからわずか25キロ弱の場所にあるナイトクラブで起きました。死亡者50名の中には、ディズニーのパート社員2名が含まれていました。また、この事件で友達や親戚を亡くした社員も何人かいたといいます。

ワニ事件もまた、オーランドで起きました。ディズニーワールド内のグランド・フロリディアン・ホテル・リゾートで、人工湖のワニが2歳の男の子を襲ったのです。

こうした不測の事態に対応しながらも、開園セレモニーや中国の要人の案内といった本来のスケジュールをこなさなければならない。アイガー氏は次のように書いています。

「CEOの仕事は幅広く、投資家に成長戦略を描いてみせ、テーマパークの巨大な新アトラクションのデザインをイマジニアのクリエイターと共に考え、編集段階の映画について意見を伝え、保安警備や企業統治の体制について議論し、チケット価格や社員の給与体系についても話し合わなければならない。毎日が変化と挑戦の連続で、次々と気持ちを切り替えなければ仕事はこなせない。たとえば、現代のディズニープリンセスにどんな特徴が求められるか、それをどのように表したらいいのかについて語ったあと、そのことは頭から追い払って次の議論に集中し、今後八年間のマーベル映画の候補作を話し合わなければならない。しかも、そんな風にスケジュール通りに物事が進む方が珍しい。最初に語った上海での一週間がいい例だが、思いもよらない危機や失敗に見舞われることがほとんどだ。ワニによる襲撃ほどの悲劇的な事件はあまりないにしろ、いつも何かしらの事件や事故がどこかで起きている。」

そんななかで、アイガー氏は実際にどのような行動をとったのか。詳しくは本を読んで頂きたいのですが、その対応ぶりは、いまコロナウイルスという危機に対応を迫られているリーダーにとってもこの上ない指針となるでしょう。

理由2. 私も成功できる、と思える。

自身の著書を上記のような「危機や失敗」のエピソードから始めること自体、アイガー氏の人となりをよく表しているといえます。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルム、21世紀フォックスを次々買収した辣腕のイメージからすると少々意外かもしれませんが、どこまでも謙虚で誠実。そして、本書を通して読むと、その人となりこそが、アイガー氏に成功をもたらしたのだと思えます。

ピクサー売却を決断したスティーブ・ジョブズは、アイガー氏は信頼できるのかと妻に尋ねられて「ああ、すごくいい奴だ」と答えたといいます(詳しくは以下の記事を)。

付録「リーダーの原則」より――「交渉ごとにおいて、敬意を持って相手と接することの大切さがわかっていない人は多い。少しの敬意が大きな見返りを生み、逆に敬意がなければ大変な損をすることもある」。

9兆円規模の買収を成功させたアイガー氏が言うから、異様な説得力があります。

東洋経済オンライン編集長の武政秀明さんが「いくつかの失敗エピソードや少なからぬ野心を持っていたことなど、自分のみっともないところ、カッコ悪いところ、至らないところも包み隠さず、人間臭い部分が描かれていますが、こういう人物が周囲から評価されて色々と成し遂げていっていることに勇気づけられます」と述べる通りで(レビューは後日全文公開予定)、毎日をがんばる人に勇気をくれる本なのです。

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ロバート・アイガー『ディズニーCEOが実践する10の原則』(関美和訳、本体2100円+税、四六判上製単行本)は早川書房より好評発売中です。


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