SEVENTEEN ウォヌさんのおすすめ本『種の起源』は“韓国のスティーブン・キング”が描く、稀代の「悪人の誕生記」
13人組ボーイズグループSEVENTEENの、HIPHOPチームに所属するWONWOO(ウォヌ)さんが、チョン・ユジョン著のサイコスリラー『種の起源』を、韓国のインターネット新聞dailianの記事「スターの本」コーナーで超おすすめしています!
dailianの記事では『種の起源』を次のように紹介しています。
「普段から推理やミステリに関心が高いほうです。『種の起源』は、新しい角度から事件を追いかけるという点でとても興味深かったです。ミステリ・スリラー小説ということで、人によっては近づきにくい作品かもしれません。それでも、この作品を通して、悪というものがどんなふうに現れ得るのか、そこから僕たちはどんなことを考えられるのかについて、一度じっくり考えてみてほしいと思います」
記事にて、ウォヌさんが本書の中から選んだ一文はこちら。
“運命は決して自分のなすべき仕事を忘れない。片目をつぶってくれることはあるが、それも一回程度だ。来るべきものは結局やってくる、起こるべきことは必ずや起こる。”
――『種の起源』(早川書房刊)132ページより
その理由として、「本の内容とは別途に、僕の話をしたいです。長い人生を生きてきたわけではありませんが、これまでの経験から感じたことがあるとすれば、上の文章だと思います。運命というものは自分で選び取っていくものでもありますが、その選択自体も運命なのかもしれないと」
「運命というものが予想もしない訪れ方をしたとき、人は強い刺激を受けるのだと思います。その刺激をネガティブな視線で捉えると、本の中で主人公が選んだ方向へ進んでしまう。反対に、運命にポジティブに反応すれば、結局は訪れてしまうことも、起きてしまうことも、いいことでしかありません。全ては考え方次第、受け取り方次第です。周りにつらい思いをしている人がいたら、起こるべきことは起こってしまう、それにポジティブに反応すれば、結果もついてくるはずだと言ってあげたいです。」と述べています。
●韓国で25万部以上のベストセラー『種の起源』はこんな物語!
目覚めたら母の死体と二人きり、
自分は血まみれ、昨夜の晩の記憶なし。
“韓国のスティーブン・キング”が放つ「悪人の誕生記」
本書は、信頼できない語り手が主人公の犯人当てミステリと思って読み始めると、早々にド直球なナチュラル・キラーによるサイコ・サスペンス的物語へと変貌していきます。
本国で刊行部数25万部を越え、アメリカでもThe Good Sonのタイトルで刊行されています。ウォヌさんが味わった悪人が誕生していく過程を、この機会に是非とも味わってみてください!
『種の起源』チョン・ユジョン/カン・バンファ訳
【あらすじ】
26歳の法学部生ユジンはその朝血の匂いで目覚めた。すぐに外泊中の義兄から電話があり「夜中に母のジウォンから着信があったようだが、家の様子は大丈夫か?」と尋ねられる。自分が全身血だらけなのに気づいたユジンは床の赤い足跡をたどり、階段の下に広がる血の池に母の死体を発見する……時々発作で記憶障害が起きる彼には前夜の記憶がない。母が自分の名前を呼ぶ声だけはかすかに覚えているが……母を殺したのは自分なのか? 己の記憶をたどり真実を探る緊迫の三日間。韓国ベストセラー作家のサイコミステリ。
【著者略歴】
チョン・ユジョン
韓国、全羅南道咸平生まれ。2000年にデビュー以来ベストセラー作家となる。2007年、第1回世界青少年文学賞を、2009年、第5回世界文学賞を受賞。2011年に韓国で刊行された代表作『七年の夜』は、韓国で55万部を売り上げた。
【訳者略歴】
カン・バンファ
岡山県倉敷市生まれ 訳書『種の起源』(早川書房刊),『七年の夜』チョン・ユジョン,『ホール』ピョン・ヘヨン,『惨憺たる光』ペク・スリン,『みんな知ってる、みんな知らない』チョン・ミジン,共訳書『わたしたちが光の速さで進めないなら』キム・チョヨプ,『千個の青』チョン・ソンラン(早川書房刊),『オビー』キム・ヘジン,『失花』李箱ほかなど