見出し画像

「ウィットに富んでいて、声を出して笑ってしまいそうになる」「とても読みやすく面白い」『木曜殺人クラブ』の読者モニタ感想ご紹介第二弾!

刊行以来大好評の、今年最注目の英国ミステリ『木曜殺人クラブ』(リチャード・オスマン著)。読者モニタの方々からいただいた本作への熱い感想をご紹介いたします!

○読者モニタ感想

主人公である木曜殺人クラブの4人のキャラクター達が魅力的なとにかく楽しいコージー・ミステリーでした。内容はウィットに富んでいて、声を出して笑ってしまいそうになる場面もたくさんありました。一方で謎や事件が解明されていくにつれ、その背後にある人生の物語も明らかになっていき、心に響くような場面も。100以上のチャプターから構成されているので、空いた時間に少しずつ読みすすめることができるのもいいですね。ただ、自分の場合は、「あと1章だけ」と思いながらも次に何が起こるのかきになって手が止まらないこともしばしばありました(笑)――20代読者

このような施設があったら?このようなクラブがあったら?「もちろん、入りたい」いやぁ面白かったです。クラブの面々(特にエリザベス)の凄腕っぷりたら。(略)もちろん、犯罪の解決がメインなのですけれど、友,親子,夫婦の繋がりが底に流れていて、それぞれの形が愛しいですね。共感です。だからこその最終章の幸せ感、しっかり堪能しました。――70代読者

予想しなかった結末に加え、普段読むような本とは違い、最近の社会状況(ヴィーガン、ピラティス、ティーンダー)が出てきたり、それにまつわる小ネタが入っていて、とても面白かったです! 登場人物の一人一人に個性がしっかりあって、主人公たちだけではなく、そのほかの人物にも彼ら自身の物語があったのが、とても良かったです。――20代読者

私はまだ二十代だけれど、長く生きていると本当に色々なことがあるのだろうなと思う。これまで、歳をとることにはどちらかと言えばマイナスなイメージを持っていた。出来ないことが増えていき、心を許せる人は減っていく、と。けれど、クーパーズチェイスの、そして木曜殺人クラブの彼らを見ている(読んでいる)と、その偏ったイメージがだんだんと覆された。積み重ねた経験と自信、若いころに危険を冒して得たもの、意思疎通が図れなくなっても愛し続けられる伴侶や友人、その愛する人にすら言えない秘密も。 彼らは、知らないことを進んで知ろうとする。そもそもこのクラブの目的自体がそれだ。自分と違う境遇、職業、世代の話にもどんどん首を突っ込んで、それってどんなこと? 説明してちょうだい! と迫る。なんて強引な、と読みながらニヤけてしまうが、こんなに何かに興味津々になれる魅力的な老人を、私の周りでは見かけない。残念なことに。また彼らは、自分をワクワクさせるものが何か、を知っている。そこから、やるべきことを自分で定め、それが仕事であり、生活であり、生きる糧となっている。その姿が、素敵なおじいちゃん、おばあちゃん、に見えるのだろうか。(略)私の老後の理想像は、ニコニコご機嫌なおばあちゃん、だったが、このお話がそれを変えてしまった。じっと座ってニコニコしているだけじゃ我慢できない、たくさん話し、持てるもの使えるものはどんどん使い、新しいものは積極的に仕入れ、お茶目に、賢く、物事を前へ前へと進めていく。本当に愛すべき老人像である。ドナやクリスが彼らに惹かれる理由も、読み進めていくなかで私自身が体感できた。一方、どこかでかけ違えたボタン一つのせいで、切ない気持ちを抱えた人もいる。(略)でも、彼らのように、自分の感情の行く先を自分で決めて実行できる、意志の強さを持ちたいと思う。それがたとえ間違っていたり、悲しい結末を招いてしまうものだとしても。最後に、私がこのお話を読んでいてニヤリとしつつも、大好きになってしまったロンのセリフを挙げる。『夜更かし、ウィスキー、解決する事件、これぞ人生だ。』――20代読者

多かれ少なかれみんな秘密があるし、それぞれ譲れないものだってある。事件一つ一つは紐解いてしまえば単純だけど、そこにたどり着くまでにたくさんの人の秘密と思惑が絡んで一筋縄ではいかない。人生みたいに。魅力的な登場人物と、行ったり来たりしながら進んでゆくコミカルな推理劇、とても読みやすく面白い物語でした。――20代読者

○書誌情報



■タイトル:『木曜殺人クラブ』
■著訳者:リチャード・オスマン/羽田詩津子訳 
■本体定価:2310円(税込)
■発売日:2021年9月2日 
■レーベル:ハヤカワ・ポケット・ミステリ