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人生の終わりを待つひとりの老人 ――その名は、サミュエル・ベケット。 ゴンクール賞新人賞受賞の文芸作品『ベケット氏の最期の時間』

フランスの作家マイリス・ベスリーのデビュー作『ベケット氏の最期の時間(原題 Le tiers temps)』。ノーベル賞作家サミュエル・ベケットが亡くなるまでの半年間を通して、老いと向き合う人間の普遍的な姿を描き出したゴンクール賞最優秀新人賞受賞作を早川書房より刊行いたします。

ベケット氏の最期の時間

装画=荻原美里

装幀=早川書房デザイン室

あらすじ

1989年、パリ14区に実在する老人養護施設<ティエル=タン>。
そこに鋭い目つきの長身の老人がいた――。

ジェイムズ・ジョイスとの友情など、事実を基にしたエピソードをちりばめて描かれる、ノーベル文学賞受賞作家の人生最期の日々。
記憶をたゆたいながら、諧謔と憂愁に溢れた声が響く。

サミュエル・ベケットの強烈な個性を再現しながらも、
死を待つ人間の普遍的な姿を浮き彫りにした著者の鮮烈なデビュー作。

ゴンクール賞最優秀新人賞受賞


著者:マイリス・ベスリー

訳者:堀切克洋

ページ数:279ページ

ジャンル:文芸

版型:46判 上製単行本


著者

マイリス・ベスリー

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© Editions Gallimard – Francesca Mantovani

1982年フランス、ボルドー生まれ。ラジオドキュメンタリーのプロデュ―サーとして活躍後、2020年2月に本作『ベケット氏の最期の時間』がガリマール社より刊行されデビュー。ゴンクール賞最優秀新人賞を受賞した。

訳者

堀切克洋

演劇批評家・翻訳家・俳人。1983年福島県生。一橋大学社会学部卒。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在パリ在住。