日本のSFをパラダイムシフトさせた巨篇・小川哲『ゲームの王国』文庫発売
クメール・ルージュ時代のカンボジアを舞台にした1000枚超えの大作で、新人作家の第2長篇、そして上巻と下巻の間には半世紀の空隙……と、とにかく異例ずくめで2017年に刊行された『ゲームの王国』。世に出るや否や、まずSFファンを中心に話題となり、早々に重版が決定しました。
その後、第39回吉川英治文学新人賞最終候補へのノミネートを皮切りに、第38回日本SF大賞と第31回山本周五郎賞をW受賞、ジャンルの壁をぶち破り、SF界のみならず広く小説界から高く評価される作品となりました。
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文庫化にあたって、宮部みゆきさん、伊坂幸太郎さん、飛浩隆さん、荻原浩さんから推薦コメントを頂きました。日本のSFを変えた伝説の一作、あなたの想像をやすやすと凌駕する読書体験をお約束します。
下巻の巻末には、小川哲さん自身による「あとがき」(あとがきを書かれるのは初)と、SF書評家・橋本輝幸さん(@biotit)の解説が収録されています。併せてお楽しみください。
最後になりますが、非常に印象的な装幀を手掛けて頂いたのは、デザイナーの川名潤さん(@kawanasan)です。また、デザイン中に使用されているクメール文字のアイデアは東京外国語大学の岡田知子先生に頂きました。
『ゲームの王国』がどんな作品か気になるあなたは、こちらから冒頭の試し読みをどうぞ。また、電子書籍での試し読み版もあります。(記事中にリンクあり)
小川哲さんという作家さんが気になったあなた、9月に発売されたばかりの作品集『嘘と正典』はいかがでしょう。収録作の「魔術師」は電子書籍でフリー配信をしています。