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話題の新刊『アディ・ラルーの誰も知らない人生』読者モニターの感想ご紹介! 「読みながら場面のひとつひとつが鮮やかに映像になって浮かびました」 「人生の解像度が上がったように思います」

ハリウッドで映画化進行中! 2月16日発売のV・E・シュワブ『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(高里ひろ訳)は、31カ国で翻訳が決定した感動のエンターテインメントです。

***作品のあらすじについては、こちらの記事もご覧ください***
・高殿円さんに推薦コメントをいただきました。『アディ・ラルーの誰も知らない人生』2022年2月16日発売!

この記事では、そのゲラ先読みキャンペーンに参加された読者モニターの方々から本作へ寄せられたコメントの一部をご紹介します。

 読み終わってから浮かぶのは、切望と絶望。望みは? 自由とは? 人と記憶。唯一無二との出会い。そして決して自分を諦めない強さ。
 読みはじめた時は時代の前後に戸惑ったけれど、読み進めるうちになるほどなと思えました。アディの自由への切望と焦燥。生きている小さい世界への絶望。特に親を含めた周囲からの無意識の社会的圧力がリアルで苦しかったです。儘ならない生活と未来へのどうしようもない息苦しさ……これは現代の私たちにもある気持ちだなと。唯一無二の彼と出会ってからは幸せで、でも不穏で。
 ドキドキが止まらなかったです。終盤の怒涛の展開が最高でした。「いままで読んでいるのは、彼と彼女だから残せた記録!!!!」とつい入り込んでました。そしてこれはハッピー"エンド"ではない。まだ闘いは終わってない……!(その強かさ、だてに300年生きてない)

20代女性読者

人生に絶望した娘が古き神と取引し、魂と引き換えに永遠の時間を得る、という基本設定は古典的だし、誰からも忘れられる、愛も友情も常にリセットされ続けるという設定は、昨今流行りの転生モノっぽくある……のですが、いったい何処へ着地するのか予想もつかない展開で、アディの人生さながら流されるように一気読み。長い映画を観るような感覚で、読みながら場面のひとつひとつが鮮やかに映像になって浮かびました。フランス・ヴィヨンから始まってパリ、NY、フィレンツェ、ロンドン……とヨーロッパの有名都市を行き来し、お洒落なスポットや観光名所が次々登場するのも楽しい。美貌の、だけど意外にチョロいところもある(?)神・リュックのキャラクターも魅力的です。 詩のような文体が印象的で美しく、原文がどんな感じなのか分かりませんが、訳者さんの力を感じます。随所に現代的なセンスが光るこの作者、他の作品も読んでみたいです

40代女性読者

ひとりの平凡な女性・アドリーヌが願ったことは、現代ではささやかで当たり前の願いにも関わらず、1714年当時に生きる女性が願ってはいけないものだったし、それに伴う代償はあまりにも大きく、理解はできてもショックでした。リュックとの出会いによって翻弄される彼女の運命の結末は、果たして支払った代償に見合うものだったのかを考えさせられます。自分の人生が満足なものだということを最後に審判するのは己しかいないけれど、彼女の数奇な一生をのぞき見ることで、その取引をする機会もない「今ここ」に生きている私が重ねていく時間の意味について、人生の解像度が上がったように思います

30代女性読者

良い意味で予想が覆される本だった。女性である事の不条理から逃れようとした決断でアディは300年続く旅をすることになる。それを読者は一緒に経験していくのだけれど、正直同じ女性として共感出来る分辛かった。女性が保護され自由がなかった時代で1人でいる不自由さや搾取されずには生きていけない事実。今だってそれは変わらない。それを突きつけてくる本。そして闇の神との取引の後ずっと不協和音のように物語に流れている破滅の予兆が厳冬の最中雪降りしきる中で読むには正直辛かった。でも、ヘンリーに出会って彼を愛し、彼の取引とその理由を知っていくうちに彼らの幸せを祈るようになっていた。そして最後にずっと流れていた破滅の予兆を覆すアディの決断と選択に唸らされた。読んで良かったと心から思えた。自分では手に取ってみない傾向の本なので、モニターに当選して読めて良かったです。ありがとうございました。

40代女性読者

1714年、フランスの小さな村。
無限の時間を得た代償にアディは誰の記憶にも残らなくなった……
300年にわたる、ひとりの女性の物語

Ⅴ・E・シュワブ『アディ・ラルーの誰も知らない人生』(上下)
高里ひろ 訳
  装画:ゲレンデ  装幀:早川書房デザイン室
単行本 四六判並製 各1870円(税込)
2022年2月16日発売

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