その食べ物_偽物です_

なぜ米国産・中国産の食品は危ないのか? 日本産でも安心できない食べ物は? 衝撃の食品偽装ノンフィクション『その食べ物、偽物です!』7月20日発売!

「牛肉100パーセントの挽肉」のはずが、豚肉・鶏肉・パンの切れ端などの異物と混ぜて売られていた食品偽装事件がありました。事件の摘発はつづき、だんだんと消費者のほうでも安心して食べられる食品を選ぶという意識は高まって、スーパーで売られているものにも産地や添加物、生産方法に関する表示が見られるようになってきました。

とはいえ、国内産の有機栽培の高めの食品よりも、特価の外国産を選んでしまうこともありますよね。

でも、ちょっと待って! 安価な外国産が有害な物質を多く含んでいると知っても、同じものを食べつづけますか?

そう問いかけるのが『その食べ物、偽物です!』(ラリー・オルムステッド著)。食品産業を知り尽くすジャーナリストが教える偽装のカラクリと、ヤバい食品ランキングを発表します!

◆本書に登場するヤバい品目ランキング
1位 豚の血・鶏糞・抗生物質・肥育ホルモンなどのエサで育てられた米国産牛肉にも「ナチュラル」という表示がついている。
2位 パスタに欠かせない粉チーズ。だが「パルメザン」と書かれたものの大半は偽物。しかも木材パルプが混入していることも!?
3位 「100%ハチミツ」とあるのに、コーンシロップで稀釈されていることがある。さらに、致命的な骨髄疾患を招くおそれのある強い抗生物質が混入されている中国産ハチミツも。
4位 コーヒーは世界で5番目に偽物が多い食品。枝・紙・種子などの不純物でかさ増しされている。
5位 オリーブオイルの「ピュア」は品質保証とは限らない。「Made in Italy」も安心できない。

◆牛肉
「ナチュラル」とあると、おいしくて身体によさそうと思ってしまうもの。でも、この言葉のついたアメリカ産牛肉にはご用心。
アメリカ農務省は「自然な肉」を、「生(なま)の単一品目からなる動物や鶏の肉は自然であると認める」と定義しています。一見、十分な定義のようですが、これだと、豚の血・鶏糞などの動物性飼料や、抗生物質・肥育ホルモンなどの不自然なエサで育てられていても、「ナチュラル」になってしまうのです。
日本でも、「肥育ホルモン不使用」「抗生物質不使用」とうたう「ナチュラル・ビーフ」がありますが、この言葉自体の定義と審査は曖昧なところがあり、注意が必要です。

◆チーズ
緑の筒の「パルメザンチーズ」を、パスタやカレーにたくさんかける人、いますよね。さすがに木材パルプが入っているものはほとんどないものの、「パルメザンチーズ」とある粉チーズの大半が偽物です。チーズの原料は「生乳、食塩」ですが、それ以外のものが含まれているものには気をつけて。
そもそも「パルメザン(パルマ産)」と名乗れるのは、きちんとした審査を受けたイタリア・パルマでつくられている「パルメジャーノ・レッジャーノ」のみ。日本でも売られている「米国産パルメザンチーズ100%」という表示の粉チーズはなんだかおかしいですね。

◆ハチミツ
「健康・美容にいい」と評価の高いハチミツですが、買うときはよくラベルをチェックしましょう。ハチミツの偽装は、消費者ではなかなか気づけません。コーンシロップで稀釈されているだけならまだしも(それだってヒドい話ですが)、なかには致命的な疾患を招くおそれのある抗生物質が混入した中国産のハチミツもあるそうです。
そんな中国産ハチミツを加えて、「(日本)国産」と表示しているものもあるようなので、本書にあるような信頼できる販売先を探すのをおすすめします。

◆コーヒー
コーヒーや紅茶、コショウなどのスパイスといった粉状の食品は、偽装が多発しています。なかでもコーヒーは世界で5番目に偽物が多い食品。枝・紙・種子などの不純物でかさ増しされているそうですが、こちらも気づくのはほとんど不可能。インスタントでも豆を挽いたものでも要注意。

◆オリーブオイル
エクストラヴァージンオリーブオイルは、他の油と比べても健康にいいとひじょうに注目され、日本での消費量はどんどん上がっているそうです。
そういうところに偽物はつきもの。「ピュア」「ヴァージン」「地中海ブレンド」というラベルは品質保証とは限りません。また、本場の「イタリア産」「Made in Italy」という言葉も安心できないのだそうです。

本書では、これ以外にも魚やワイン、ジュースなど、ふだん口にすることが多い食材の偽物をつぎつぎ暴き出しています。

「じゃあ、いったい何を食べればいいの?」という人のために、著者は偽物を見抜くコツも伝授してくれます。
一部ご紹介すると、わかりやすいものでは、ランキングにもある「ナチュラル」「ピュア」や「無農薬」「100%」などの表示は、公的な審査・規制を受けていないため、人体に有害な物質をふくむ食品にも使えるので鵜呑みにしないこと。
そして、「パルメザン」「シャンパン」「神戸ビーフ」など、食品と地名が結びついた高級品の由来を覚え、偽物との違いを知っておくと、食通に見せることもできて一石二鳥! なにより本物はおいしい!!とのこと。
さらに、日本版では特別に、食料ジャーナリストの手島奈緒さんが、日本で安心しておいしく食べられる食品をガイドしています。

「なんとなく良さそう」「驚くほど安い」商品と、「きちんとした基準をクリアした」商品の違いを知れば、もっと食事が楽しくなること間違いなし! 読めばお腹が空いて、今日の買い物が変わり、人生も変わるかも? 
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーリストのノンフィクション。

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ラリー・オルムステッド/依田光江訳『その食べ物、偽物です! 安心・安全のために知っておきたいこと』は2017年7月20日発売。
http://hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000013597/

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