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無傷のままで真実を知ることはできない――青春ミステリ連作集 酒井田寛太郎『放課後の嘘つきたち』11/19刊行!

早川書房は、酒井田寛太郎さんの青春ミステリ連作集『放課後の嘘つきたち』を11/19に刊行します。傑作青春ミステリ『ジャナ研の憂鬱な事件簿』完結より2年弱。ハヤカワ文庫初登場となる新鋭の意欲作、ご期待ください!

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■編集担当より

 著者の酒井田寛太郎さんと出会ってもうすぐ2年が経ちます。「青春ミステリ」というスタイルが決まり、最初は順調に行っていたプロット作成や執筆でしたが、1年近く経った頃のある日、酒井田さんから「すべてイチから作り直したい」との連絡をいただきました。「この先があると思います」というそのストイックさに驚嘆したのを覚えています。さらにその後1年間何度もプロットと原稿をやり取りし、試行錯誤の末送っていただいた第一稿を読んで、「ああ、これがやりたかったのだ」と深い感慨を抱きました。
 この作品に快刀乱麻を断つように謎を解く名探偵はいません。いるのは、今の/かつての私たちと変わらない等身大の高校生たち。彼らが謎を前にしてどのような決断をするのか。謎を解くとはどういうことなのか。人の心の日陰にあるものにきちんと向き合おうとする高校生たちの矜持に、勇気づけられる、端正なミステリであり、素晴らしい青春小説です。
 酒井田寛太郎さん渾身の一作をぜひ多くの読者の方に手に取っていただきたく、どうぞよろしくお願いいたします。 (編集部 小野寺)

■書影公開!

放課後の嘘つきたち

酒井田寛太郎『放課後の嘘つきたち』
2020年11月19日刊行
ハヤカワ文庫JA 本体予価780円+税 
ページ数:368ページ
ISBN:9784150314569
カバーイラスト:佐原ミズ(新海誠『ほしのこえ』コミカライズ、『マイガール』『バス走る』『鉄楽レトラ』『尾かしら付き。』他多数)
カバーデザイン:川谷デザイン(『いなくなれ、群青』『天久鷹央の推理カルテ』他多数)

『放課後の嘘つきたち』あらすじ

英印高校ボクシング部の寡黙なエース・蔵元修は、幼馴染で同級生の白瀬麻琴に誘われ、部活同士のトラブル解決を担う部活連絡会を手伝うことに。カンニング疑惑のある演劇部を探る修は、皮肉屋の部長・御堂慎司が黒幕だと推理するが……陸上部の幽霊騒動や映画研究会の不可解な作品改竄など、よく知るはずの放課後に潜む仄暗い謎と、その謎が呼び起こす修たち自身の噓――高校生たちの成長と再生を綴る青春ミステリ連作集

■著者紹介

酒井田寛太郎(さかいだ かんたろう)
第11回小学館ライトノベル大賞に応募した「翡翠と琥珀」で優秀賞を受賞し、『ジャナ研の憂鬱な事件簿』と改題のうえ2017年に同書でデビュー。著書に〈ジャナ研の憂鬱な事件簿〉シリーズ(小学館ガガガ文庫、全5巻)がある。青春ミステリ期待の新鋭。

放課後の嘘つきたち_帯

(編集担当:小野寺真央)

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