それは日本SFの呪いか、それとも希望か。飛浩隆『零號琴』文庫版8/18刊行
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それは日本SFの呪いか、それとも希望か。飛浩隆『零號琴』文庫版8/18刊行

伝説の作品、ついに文庫化。

「ベストSF2018」国内篇第1位&第50回星雲賞日本長編部門受賞作『零號琴』(読み=れいごうきん)、飛浩隆さんのデビュー40周年記念に合わせ、文庫版を刊行します。

■上巻

零號琴_上_帯

はるかな未来、特種楽器技芸士のセルジゥ・トロムボノクと相棒シェリュバンは、大富豪パウル・フェアフーフェンの誘いで惑星美縟を訪れた。そこでは首都磐記全体に配置された古の巨大楽器〈美玉鐘〉が五百年ぶりに再建されるのを記念し、首都の全住民が参加する假面劇の準備が進んでいた。だが案内役の咩鷺菜綵とともに劇を観ていたトロムボノクらは、突如何者かの襲撃を受け――規格外の想像力に彩られた著者第二長篇

■下巻

零號琴_下_帯

大假面劇に向け再建が進む美玉鐘の演奏を任されたトロムボノク、劇作家ワンダにより主役に抜擢されたシェリュバンは、徐々に〈美縟のサーガ〉の成り立ちに迫っていく。咩鷺菜綵、美縟芸能の目付け役〈班団〉、そして大富豪パウル――。仕組まれた運命とそれぞれの思惑が絡み合いやがて迎えた上演の夜、秘曲〈零號琴〉が暴く惑星美縟の真実とは? 現実と虚構のはざまで物語を希うヒトの想像力を徹底的に描ききった傑作

■上下巻を並べると……

零號琴全体

イラストは緒賀岳志さん。圧巻のスケールです!
帯の下に隠された"あるもの"にもご注目。

■そして……

 これから先に書かれようとしていることは、ある意味では無粋きわまる冒瀆と受け止められるかもしれない。
 だが、ここで私たちは思い出さなければならない。飛は磨き抜いた文章に詩情を宿す幻視の作家であると同時に、たぐいまれなる批評家でもあるということを。そのことに思いを馳せたとき、本作は「メタ戦後日本SF史小説」とも呼べるような、畏るべきもうひとつの貌をあらわす。
(朝日新聞記者・山崎聡 解説より抜粋)

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■書誌情報

飛浩隆『零號琴』上
ハヤカワ文庫JA 本体価格各860円+税
ISBN:上=9784150314965/下=9784150314972
カバーイラスト:緒賀岳志
カバーデザイン:早川書房デザイン室
発売日:2021年8月18日
(電子版同時配信)

■著者紹介

飛浩隆(とび・ひろたか)
1960年、島根県生まれ。島根大学卒。1981年、短篇「ポリフォニック・イリュージョン」で第1回三省堂SFストーリーコンテストに入選、「SFマガジン」に掲載され、デビュー。83年から92年まで同誌に短篇10篇を発表。10年の沈黙ののち、2002年、長篇『グラン・ヴァカンス 廃園の天使I』を発表、脚光を浴びる。2005年、短篇集『象られた力』で第26回日本SF大賞を受賞。2007年、短篇集『ラギッド・ガール 廃園の天使II』で第6回センス・オブ・ジェンダー賞を受賞(以上、早川書房刊)。2018年、短篇集『自生の夢』(河出書房新社)で第38回日本SF大賞を受賞。

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